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「客単価ビジネス」でリピートされる商品の共通点

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
モノ・サービスがなかなか売れない時代、「客数ビジネス」から「客単価ビジネス」への転換という戦略転換が求められていることは、このnote記事でもお伝えしました。

 「客単価ビジネス」となると、高めの価格設定をした商品・サービスで勝負していくわけです。とはいえ、1回きりで終わることなく再びリピートしてもらえることが、ビジネスの継続につながることは誰もが認めるところでしょう。
 
では、そんな「客単価ビジネス」でリピートされる商品の共通点はどんなものなのか?
 
コロナ禍に関係なく着実に利益を出し続けている、超話題の人気商品本格ボロネーゼ専門メーカー「ビゴリ」のオーナーにして、事業創出・業務改革コンサルタントの石川潤治さんは、新刊『たった1つの商品で利益を上げる』の中で詳しく解説しています。今回は、その該当箇所を一部編集して公開します。

リピートされるプレミアムリッチ商品は「消費財」であれ

 第3章でお伝えしたプレミアムリッチ商品について、本章ではさらにどんな商品をどう売ればメリットが際立つか、実際にコンセプトファーストでアイデアを出すためにはどういう方法論があるか、ということを説明します。
 一般的な商品ではないプレミアムで贅沢=リッチな商品・サービスを開発するためには、固定観念を取り外し、非常識も取り込んだ考え方にシフトチェンジする必要があります。その方法を本章で一緒に学んでいきましょう。
 まず、プレミアムリッチ商品は「消費財」であるとすることを強くおすすめします。
 消費財とは「消費することを目的に、家庭で必要とされるような製品やサービス」のことです。食用品や日用品などが、このカテゴリーに入る代表的なものです。
 消費財はさらに「耐久消費財」と「非耐久消費財」に分けられます。
 前者は家電製品のような数年にわたって使用されるもので、後者はポリ袋のような使用期間が短いものです。本書でお伝えする消費財は非耐久消費財のことを指すと思ってください。
 私が消費財の販売をおすすめする理由は、何より消費財はリピートするものだからです。
 例えば、台所用スポンジがボロボロになったのに使い続けたり、なくなっても買わなかったりすることは通常あり得ません。T シャツだってボロボロになるまで着古したら、新しいものを買うでしょう。
 一度買ってみて良いものであった場合は、お客様は再度同じものを買ってくれる可能性が高まります。これはプレミアムリッチ商品でも同じで、一度気に入ってもらえるとリピートしてもらえたり、定期的に購入してもらえたりします。
 さらに、消費財は購入サイクルを見える化できることも魅力です。
 歯ブラシであれば月1回、歯磨き粉であれば3カ月に1回など、どの程度のペースで消費され、再購入につながるかのタイミングが把握できます。
 このような生活のルーティンに入り込んだ消費財に顧客データを絡ませて適切なタイミングでリマインドをすれば、同じ商品をずっと買い続けてもらうことも可能になります。

消費財は、プレゼント商品としても重宝される

 私が消費財をおすすめするもう1つの理由は、プレゼントに利用する可能性が高いことです。
 プレミアムリッチ商品は「知る人ぞ知る商品」という位置づけです。仮に自分で買わなくても、誰かからもらえるとうれしかったり、誰かにプレゼントすることで喜んでもらえたりします。
 もしその商品が贈った相手自体には合わないものであっても、消費財であれば誰かにおすそ分けをし、他の誰かが使ったり食べたりすることで消費してくれますので、迷惑になることもありません。
 BIGOLIのボロネーゼはAmazon や自社サイトで通信販売を行なっていますが、実際に3〜4割はプレゼント用として購入されている傾向があります。注文時にお客様から「値段の書いてある紙を同封しないでください」というリクエストがあったり、注文主の住所と配送先が異なっていたりすることが多々あるのです。
 他にも、企業で行なうゴルフコンペやビンゴ大会の商品として使われることや、無添加ということもあってオーガニックサロンのお土産として使われることもあります。
 このように、消費財でリピート購入を狙い、さらに知る人ぞ知る〝気が利いた〞プレゼント需要にも応えることで、今月、来月、再来月……とピラミッド状にお客様が増えていくことが考えられます。

【著者プロフィール】
石川潤治(いしかわ・じゅんじ)

株式会社ジェイ・イシカワ 代表取締役社長。事業創出・業務改革コンサルタント。
1970年大阪府大阪市生まれ。学生時代に30種のアルバイトを経験。当時より、起業の夢を抱く。大学時代から起業したり会社員になったりを繰り返し、1999年、PCCW JAPAN(香港・通信事業者)に入社。ブロードバンド事業の創出をする新規事業開発室長を務める。2001年、株式会社ジェイ・イシカワを創業。自身が持つ特許(2002-320045)リース・管理および、事業創出コンサルの道を歩み始める。2002年、ワーナー・ブラザース・ジャパン(米国・映画メジャー)入社。部門のDX化を軸に業務改革を推し進め、クリエイティブシニアマネージャーを務める。2011年、株式会社ワールド(国内・アパレル)入社。業務改革推進本部・物流統括部長を務める。2016年、長年に渡るコンサルティングで軸としてきた「一点突破による売れない時代の売れる戦略」を具現化すべく、ボロネーゼ専門店ブランド「ビゴリ」を立ち上げ。ボロネーゼという単一メニューだけのフランチャイズで30店舗もの加盟店を有し、各大手メディアでも取り上げられる。現在、「中途半端を捨て一点突破」「ファンダムに不況なし」などをモットーに、40社を超えるさまざまな業界のコンサルティングを行なう傍らで、個人の方々に独立や転職を有利に進める実践的手法の勉強会を定期的に開催。社業理念は「スピード、柔軟性、一点突破力を発揮し、小よく大を制す」。

いかがでしたか?
 
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