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「真言」をGoogleトレンドで検索してみたらわかった意外な事実
フォレスト出版編集部の寺崎です。
先日発売した『すごい真言』ですが、けっこう難産な企画でして、そもそも企画がなかなか通らず苦心しました。
私として「絶対にこれはイケる!」とひとり興奮していたのですが、企画者が興奮しすぎている場合、たいがいダメです。
企画がなかなか通らなかった理由はただ一つ。
「マニアックすぎる」
でした。
最後は「寺崎さんがそこまで言うなら、いいんじゃないですか…」と営業部を根負けさせた形となりました。でも、いざ企画が通れば、こちらのもの。
取材を進め、ライターさんの原稿も予定通り仕上がった思ったら・・・著者・小瀧宥瑞さん(真言宗・阿闍梨)の文章への密教的観点からの突っ込みが満載、そして小瀧さんと修行仲間でおられた悟東あすかさんの仏画イラストの完成が遅れに遅れ・・・。なんと入稿日にようやく全点揃うという綱渡りな制作進行でした。
おふたりとも本業である仏門の仕事でお忙しい傍ら、最後まで心血注いで取り組んでくださり、心より感謝です。
おかげさまで、仏像に魂が宿った心持ちがいたします(合掌)。
書店の滑り出しも好調のようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1677300148338-N58EyYPlND.png)
新刊『すごい真言』いただきました。著者は『日本の密教カード』著者・小瀧宥瑞師です。高野山真言宗の阿闍梨としてのお立場から、正統な伝統に基づいた教えがわかりやすくまとめられています。 pic.twitter.com/LQzl1m6Xc6
— 大塚和彦(ヴィジョナリー•カンパニー) (@amdotibet) February 21, 2023
おトイレの神さまって歌が流行った時ありましたよね。
— 悟東あすか (@asuka_gotoh) February 23, 2023
烏枢沙摩明王は女神ではありません。
しかし、不浄を好んでキレイにしてくださるんですよ😊✨不浄を見つけ降り立ったお姿(制作途中だったもの)です✨
『すごい真言』小瀧宥瑞 著 フォレスト出版刊
イラストは私が担当させて頂きました。 pic.twitter.com/uXy4EIYyJP
寺社フェス向源に協力してくれている真言宗の小瀧さんと悟東さんが「すごい真言」を御出版に。
— 友光雅臣 (@djtomomitsu) February 24, 2023
プロフィールに向源やニコニコ超会議にご協力いただいたことを書いてくれて嬉しいです。
声に出して唱えるだけでいいことが起きる!という言葉の真意がキャッチーながらも書かれております。おすすめっ!! pic.twitter.com/MEhnQa9jit
ちなみに「真言」をGoogleトレンドで検索してみると・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1677300610747-AksKJTOZzH.png?width=1200)
おおぉぉぉぉぉ!これって「PDCA」「KPI」なんかとまるっきり同じ波形です。つねに誰かしらが「真言」をググっていることが伺えます。
しかも、Googleトレンドで検索してみて、ひとつ面白い事実に気づきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1677300744141-BkwIpxAwxv.png)
なんと、検索している地域がすべて西日本なのです!
何かテーマを企画する際には、必ずこのGooleトレンドで検索してみるのが癖になっていますが、どんなテーマでもたいていは「東京」「大阪」が上位に来るはずなのですが、ここまで西日本に振れているケースは初めてです。
「西日本・関西でこれ売れるから、よろしく!」と関西エリア担当の営業マンにハッパをかけたのは、言うまでもありません。
▼『すごい真言』まえがき全文はこちら
「真言密教」とは何か?
今日は本書の第1章にある「密教とは何か?」「真言とは?」の部分をぜひご紹介したいと思います。
真言とは、真言宗の開祖である弘法大師空海が唐で授かった、密教では必ず唱える聖なる言葉であり、「真言宗」の呼称のとおり、真言を唱えることをもっとも重んじた修法になります。
そもそも仏教は、今から2500年ほど前にインドで仏陀が悟りを開いたことを出発点としています。
仏陀とは「目覚めた人」という意味です。
「目覚めた人」というのは、この世の真理を悟った人ということになります。仏陀は、病気や死、老い、恐怖といった、人間が陥る心の悩みや苦しみを手放し、いかに完全な人格を作るかという方法を説きました。
仏教は、やがて中央アジア、中国、モンゴルなどに伝わり、朝鮮半島を経由して、6世紀頃日本に伝来したとされています。
弘法大師空海によって開かれた真言宗は、平安時代初期の9世紀頃にかけて日本にもたらされます。
弘法大師空海は、当時現地で最先端であった密教を修めて、帰国後早々、京都の東寺を布教の場、和歌山県の高野山を修行の場として、鎮護国
家と人びとの苦難を救うために真言密教を広められました。
密教の〝秘密の教え〟とは?
密教と聞くと、謎めいた秘儀のようなイメージを持たれる方もいるでしょう。
実際、文字通り仏教の〝秘密の教え〟であり、お釈迦さまがおられた頃にはすでに存在し、徐々に体系化され、8世紀ごろには中国やチベットに伝わっていました。
仏教は「成仏すること」イコール「仏に成こと」を目標にしています。
それは真言密教でも変わりません。
仏教ならどんな宗派でも究極の目的は「仏の悟り」です。
なぜ成仏したいかと言えば、六道輪廻があまりに苦しみに満ちているからです。
六道とは「地獄」「餓鬼」「畜生」「阿修羅 」「人間」「天界」のことです。この中で人は輪廻すると考えます。つまり、生まれ変わり、死に変わりを繰り返すというのは、どこをとっても苦しみが付いて回ります。
天界は、弁才天、毘沙門天というように、名前の最後に「天」がつく神さまである天部のいらっしゃる世界です。
「神さまになっても苦しいの?」と不思議に思う方もおられるでしょう。
生死や病、老いの四苦八苦に苦しむ人間の世界に比べれば、苦が少なく楽の多い世界ではありますが、じつは、天部の神さまにも寿命があります。
人間の寿命と比較にならないほど長いものですが、永遠ではありません。
もしかするとこの瞬間も「いつこの命は尽きるのだろう……」「次は六道のどこに生まれ変わるのだろうか……」と、我々人間と同じように苦しんでいらっしゃるかもしれません。
そういった生死の苦しみが付いて回るのなら、やっぱり輪廻から完全に抜けたほうがいい。仏になれば、一切の苦しみから逃れて、安楽の境地に至ることができるからです。
そこで弘法大師空海が伝えた「密教」では、即身成仏を説いています。これはわかりやすく言えば、「生きながらにして、この身このままで仏に成れる」ということです。
この考え方はこれまでの仏教の教えと大きく異なるものであり、それこそが密教の〝秘密の教え〞なのです。
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