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なぜ人は浮気をしてしまうのか?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。

先日、“芸能界のグルメ王”として知られる人気芸人が週刊誌の不倫報道がきっかけで芸能活動を先行自粛するというニュースが世間を騒がせました。こうした著名人の浮気や不倫のニュースは、毎年恒例行事のように取り沙汰されています。そのたびに思うことがあります。

「なぜ人は浮気をしてしまうのか?」

これは、時代に関係なく、この世に男女が誕生してからずっと抱えている命題といえるのではないでしょうか。

この命題に対し、心理学や哲学、生物学、脳科学、文化人類学など、あらゆる専門ジャンルからの考察が気になるところですが、浮気・不倫の現場をよく知っている人からのリアルな考察も知りたくなるものです。

探偵が考える「人が浮気する理由」

年間約1000件、経歴20年以上、男女問題を取り扱っている現役探偵の今野裕幸さんは、著書『浮気がバレる男、バレない女』の中で「人が浮気をしてしまう理由」について次のように述べています。

「なぜ人は浮気をしてしまうのか?」に対してひと言で説明するなら、「出会いがあるから」に他なりません。
「出会い」は、「自ら出会いに突っ込んでいく」「いつの間にか出会いの渦中にいる」の違いこそあれ、両タイプ共に共通しているキーワードです。
「出会い」は、他人が制御することは難しいといえます。
 たとえば、自ら出会いを求めて合コンに行くのは論外ですが、そんなことをしなくても、学校に通っていれば、毎年新入生が入ってくる、会社に勤めていれば新人が入ってくる、新たな取引先が増えるなど、出会いに直結する機会があふれています。
 学校や会社に行かない人や専業主婦には、出会いがないかというと、決してそんなことはありません。
 通信インフラが発達した現在は、オンラインゲームやSNSなど、外に出歩かなくても、スマホ1台で十分お手軽かつ安全に出会えてしまうのです。

 ――『浮気がバレる男、バレない女』今野裕幸・著より

「出会いがあるから」という見解に、当たり前すぎて肩透かしを食らった方も多いかもしれませんが、とても納得できるものがあります。

浮気する人、しない人の違い

出会いがあれば、すぐに浮気するものなのか?
そうであるならば、ほとんどの人が浮気に走ることになります。

では、浮気する人、しない人の違いはどこにあるのでしょう?
今野さんは、その違いについて次のように言及しています。

 浮気に走ってしまうのには、環境が大きく影響しています。現状に対する不満があるから、出会いに目が向いてしまうわけです。
 よく浮気調査の相談で聞く「浮気の原因」は次のようなものです。
 まず、男性の場合は、

①ストレスが溜まって発散させたかった。
②男のプライドを満足させたくて。
③本命に飽きた。
④本命との意思疎通不足。
⑤本命が家事や仕事に夢中で、構ってもらえない。
⑥女性から誘われた。
⑦性欲が強すぎる。
⑧本命がセックスに乗り気でない。
⑨本命とのセックスの相性が悪い。
⑩スリルを求めて。
⑪本命が、あれこれうるさい。

 男性は、セックスに関しては誘惑に弱い生き物だといえるかもしれません。
 一方、女性の場合は、

①男性から誘われた。
②本命から褒められない。女として見られていない。
③本命への愛情が薄れ、単調なセックスをする気がおきない。
④相談に乗ってもらっているうちに本気になった。
⑤毎日の同じ繰り返しが嫌になった。
⑥育児などから解放されて孤独感から。
⑦本命が他のことで忙しく、自分がないがしろにされていると感じたから。
⑧本命との意思疎通不足。
⑨本命からの愛情を感じられない。
⑩日常をもっと楽しみたい。

 以上のように、女性は、愛情の不足や平凡な日常への不満から浮気に走る傾向があるようです。

 ――『浮気がバレる男、バレない女』今野裕幸・著より

男女ともに、パートナーに対する現状に対する不満が大きな原因なのは確かのようです。

浮気する女性が急増

ところで、「浮気」といえば、男性がする側で、女性がされる側というイメージが一般的ではないでしょうか?

しかし、今野さんによると、近年、女性による浮気トラブルが激増し、今野さんのところに調査依頼する男性の数も急増しているそうです。

今野さんは、浮気する女性のタイプにはいくつかの共通点があるといいます。その1つに挙げているのが「大切にされていない、大切にされたい女性」です。

 とにかく愛に飢え、優しさを欲している女性は、浮気という恋に走ってしまいます。
 それは、日常生活の中で与えてもらっていなかった欲求が、そのまま他の男性に移ってしまう現象でもあります。
 夫や両親といった身近な人間関係からの自分への評価。そこにギャップがあったとき、その穴を埋めるために、職場の上司や同僚男性、PTAなどの場で出会う頼もしくて優しい男性に心を奪われていきます。
 このタイプは、浮気が本気になりやすいタイプであり、妻というポジションだけでなく、母というポジションさえも捨て、浮気相手の男性の胸に飛び込んでいきます。
 結果的に、家庭が崩壊する一番多いケースです。

 ――『浮気がバレる男、バレない女』今野裕幸・著より

探偵が見た浮気の現場

女性の浮気は、男性の浮気に比べて、本気になってしまうケースが多いと今野さんは語ります。

それは、実際の調査事例からもわかります。

 これは、ある男性からの相談です。
「最近、妻がスマホのゲームにハマっていて、子どもたちの面倒を見ないんです」
 3カ月ほど前から、ご主人が帰宅しても食事の用意がされていないことに気がつきました。それを奥さんに咎めると、「私だって忙しい」「疲れている」と反論します。
「せめて、小学生の子どもたちのために、食事はつくってあげてほしい」と懇願したそうです。
 しかし、現状は、コンビニで買ったおにぎりやお菓子を用意しておく程度で、一切、食事の支度をしない生活が続きました。そして、数日前から、テーブルに千円札を置いたまま、「好きなものを食べなさい」と子どもたちに伝え、夜間の外出が増えたというのです。
 この現状においても、ご主人は、まだ奥さんの浮気に対しては半信半疑。「今野さん、どう思われます?」と聞かれるくらいでした。
 しかし、私の頭の中では、すでに浮気から本気モードに突入している奥さんの様子が浮かんでいました。

 調査を始めて数日後、急展開が訪れました。
 それは、奥さんの失踪でした。要するに、子どもたちを置いて家出をしてしまったのです。なんとかして居所をつかまなければと、まずは奥さんを呼び出すことにしました。幸いにもケータイはつながる状態だったので、「子どもたちが寂しがっているから、会うだけ会ってくれないか」とご主人が連絡。自宅に一時間だけ戻った後を追跡しました。
 すると、奥さんは、自宅から徒歩5分程度の場所にあるアパートに入って行ったのです。
 外から生活背景をうかがってみると、どうも誰かと一緒にいるような声が聞こえてきます。それも、野太い深い声が響いてきました。
「男といる!」
 奥さんが男性と一緒にいる場面に、初めて遭遇した瞬間でした。
 その後は、そのアパートの張り込みを行ない、滞在時間や出入りの様子を収めるべく、証拠撮影に移りました。
 日曜日の午後、奥さんは男性とともに現れ、二人で向かった先は駅でした。その後、男性は新幹線に乗り込み、調査員も慌てて乗車。行き先がわからぬまま向かった先は、東北地方のとある駅でした。
 駅前の駐車場に停めてあった自家用車に乗った男性をその後も追跡。やっとの思いでたどり着いたのは、男性の自宅と思われる場所でした。
 その後の調べでわかったことは、奥さんと男性の出会いのきっかけは、スマホゲームでした。ゲームをしながらお互いの生活状況や境遇を話すうちに会うことに。次第に、日中のデートが夜になり、お酒を飲むようになり、そして夜を共にするようになりました。
 結局、家族が奥さんを説得したものの、それも聞き入れず離婚という選択肢を選びました。
 女性の浮気が本気になる。それは、子どもたちを捨てての離婚という結末もあるのです。

 ――『浮気がバレる男、バレない女』今野裕幸・著より

ここでは、女性がする側で、男性がされる側の事例でしたが、ごく普通の女性(男性)が、ちょっとしたことがきっかけで夫(妻)とは別の男性(女性)に心が惹かれていく――。ちょっと残念な話ではありますが、今野さんの著書『浮気がバレる男、バレない女』を読むと、浮気される側にも原因があることがわかります。

同書では、

「浮気する人、浮気される人は、それぞれどんなタイプなのか?」
「プロの探偵を手こずらせる強者たちの手口とは?」
「探偵だけが知っている浮気の見抜き方とは?」
「浮気発覚後にどう対処すべきか?」

などなど、現役探偵だから知っている浮気現場の裏側と「まさか!?」のときに役立つ裏知識を、豊富なな事例を交えながら解説されています。

すでにお読みいただいた人の中には、事例だけを拾い読みして、リアリティあふれる探偵の調査現場のエンタメ感を味わう方もいれば、探偵の仕事を知るために読む方もいるようです。ご興味のある方はぜひ。

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