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カーボンクレジットはこう使う!~中小企業のブランディング戦略~

こんにちは!フォレストック協会事務局の川西です。

私たちフォレストック協会は、森林が吸収するCO2吸収量をクレジットとして発行し、売買流通への利用を認めるカーボンクレジット制度を運営しています。

運用開始から15年以上にわたって、これまでに延べ140社以上の企業が活用、クレジット購入量実績は12万t-CO2以上と、たくさんの企業の方々にご活用いただいています。


実は、このフォレストック認定制度は、
日本国内では民間で唯一の森林吸収系カーボンクレジット制度です。


国が運営する制度(Jクレジット制度など)に対して、

私たちのような民間団体が主導して発行するクレジットは、
「ボランタリークレジット」と呼ばれています。

フォレストック制度とJクレジット制度の違いについては、こちらの記事でご紹介しておりますので、よろしければご覧ください。

ボランタリークレジットで有名なものは、アメリカのVCS/Verra(ベラ)やス
イスのGold Standard(ゴールドスタンダード)などがあります。

Verra HPより


海外では、ボランタリークレジットが活発に取引されていますので、耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回の記事では、日本のボランタリークレジットであるフォレストックのクレジットの使い方や、記事のタイトルにもある通り、なぜ中小企業のブランディング戦略に向いているのか、について詳しくご説明したいと思います!


フォレストック認定制度のしくみ


まず、フォレストック認定制度のしくみを簡単にご説明します。

①森林がどれだけの量のCO2を吸収しているのか専門機関の調査により算定
②その算定量に基づき「CO2吸収量クレジット」を当協会が発行
③企業が「CO2吸収量クレジット」を購入
④「CO2吸収量クレジット」の販売代金が森林へ渡り、森林整備費として活用される

という流れです。

つまり、

「CO2吸収量クレジット」の購入を通して、企業は森林保全に貢献できる

というしくみです。

昨年には東証でカーボンクレジット市場が開設され、話題になっています


なぜ、企業はカーボンクレジットを買う?


カーボンクレジットで森林保全に貢献…?

カーボンクレジットって、排出したCO2を実質なかったことにする、
オフセット目的で買うんじゃないの?

と思った方がいるかもしれません。

それは正しくて、

企業がカーボンクレジットを買う目的のひとつに、
カーボンオフセットがあります。

たくさんCO2を排出している大企業(特定排出者)は、
温対法や省エネ法に基づいて、自社の排出量を国に報告する義務があります。

そのような企業は、まずは省エネ設備を投入したり、再エネに変えたりなど、自社で排出量を減らす努力をします。

そして、自社の削減努力ではどうしても減らすことのできない分を相殺するために、カーボンクレジットを買っています。
(ちなみに今の日本は、排出量報告義務だけで、削減義務はありません。)

日本は2050年までに「カーボンニュートラル」を目指しています

そうか。

じゃあうちは中小企業で、そんなにたくさんのCO2は出してないし、
温対法の対象である特定排出者でもないから、カーボンクレジットは必要ないな。

と思った方。

いいえ!そんなことはありません!

カーボンクレジットには、オフセット目的だけでなく、

企業や商品のブランディング、という活用方法があります。

この、カーボンクレジットを通じたブランディングこそ、
フォレストッククレジットの主要な活用方法であり、
中小企業にとって大きなメリットがあるのです。

どういうことなのか、これから詳しくご説明いたします!

ブランディングの効果


そもそも「ブランディング」と聞いても、なんだかふわっとしていて、いまいちイメージが沸かない、という方もいるかもしれません。

そんな方は、こんな風にイメージしてみてください。

【企業ブランディング】


同業種のA社とB社があったとします。

A社は、環境保全活動を積極的に行っています


B社は、社会貢献活動は特に何もしていません。

この場合、消費者はどちらの企業に好意的なイメージを持つでしょうか?



⇒多くの人が、A社に好意的なイメージを持つでしょう。

【商品ブランディング】


同じような内容・価格の、商品Aと商品Bがあったとします。

商品Aは、購入することで森が守られる、という環境価値がついています


商品Bは、特にメッセージ性はありません。

この場合、消費者は商品Aと商品B、どちらを選ぶでしょうか?



⇒多くの人が、商品Aを選ぶかと思います。


A社のように、商品Aのように、
環境貢献活動などによってその価値を高めることが、ブランディングです。

ブランディングによって他社との差別化を図り、選ばれる企業・商品になることができます。

中小企業の悩み


いかがでしょうか?

環境貢献活動によるブランディングの効果を、イメージして頂けたのではないでしょうか?

森林保全活動など、環境貢献活動が会社にとってプラスになることはわかった、というか、前からわかってはいた…

でも、

× 社会貢献活動に大企業と同じような費用は出せない…
× 何から始めて良いのか分からない…
× 人材確保が難しい…

など、様々な要因から、なかなか取り組みができていない、という企業も多いのではないでしょうか。

実際に、森林保全活動などの取り組み事例は、
大企業が約7割近い取り組みに対して、
中小企業は約3割程度に留まっており、圧倒的に少ないのです。

(【出典】ジェトロが実施した2017年度「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」よりhttps://www.jetro.go.jp/world/reports/2018/01/1a4c649d0721464c.html


中小企業こそカーボンクレジットでブランディング


そこでご提案したいのが、貴社の予算に応じて気軽に始めることができる、フォレストックプログラムを通じた森林保全活動です。

まだまだ、森林保全活動などCSRに関する取り組み事例が少ない中小企業の皆さまが始めることで、

効果的に他社との差別化を図り、
企業価値を高めることができます。

プログラムの例をご紹介いたします。

【クレジットを活用した企業ブランディング】


「(貴社名)の森」のように、
実際に森林保有をしているかのようなスケールを最大限活かした、
大企業並みの企業ブランディングプログラムです。

上場企業で積極的に行っている森林保全整備活動と同等の活動内容を、
HP等に掲載できることで、
取り組み状況をより明確に対外に向けて発信することができ、
スケールを最大限活かしたCSRが可能となります。

クレジット購入量に応じて、森林保全面積や植林本数が発信できるので、
活動内容が伝わりやすく、また、実績の積み上げが貢献度合いを高く見せます。

【クレジットを活用した商品ブランディング】


「対象商品購入ごとに、10㎡の森林を守ります」のように、
商品に環境価値を付けることで競合他社との差別化を図り、
商品競争力を強化するプログラムです。

「〇〇業界唯一の取り組み」「森林保全面積No1」

など、インパクトのあるメッセージや、

「あなたと共に森を守る」

など、顧客参加型のメッセージの発信が可能で、

貴社の理念や想いに合わせたブランディングをすることができます。

現在、フォレストッククレジットをご活用頂いる企業様の導入事例を、こちらからご確認頂けますので、ぜひご覧ください。


民間では国内唯一の森林吸収系カーボンクレジットであるフォレストックのクレジットに少しでもご興味のある方は、お気軽にこちらまでお問合せ下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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