『リトルキャプテン』 ⑦ 〜ちっぽけな僕の壮大なストーリー〜
ジョーイは店に着くと、入り口のドアに手をかけた。自分が客として、ましてや一人でカフェに行く機会さえも無かったので少し緊張していた。「チリン・・」ジョーイはドアを開けた。店内にはメアリーと客が三、四人いた。「あら!いらっしゃい」メアリーはジョーイの登場に少し驚いた。「ジョーイ君お客さんで来てくれたの初めてだよね、ゆっくりしていってね」「はい、ありがとうございます」ジョーイは、メアリーが持ってきてくれたメニューに目を通してからオレンジジュースを注文した。メアリーとまた昨日の話をしたくてここに来たジョーイだったが、他の客の手前もあって話を切り出すタイミングがなかなか見つからなかった。
「みんな帰ってくれたらな」心の中でジョーイがつぶやいていたら、一人の客を残してみんな一斉に立ち上がり帰っていった。今店内はジョーイとメアリーと一人の客だけである。「あの人も帰ってくれたらな・・」ジョーイがそう思っていると、メアリーとその客が愉快に話をし始めた。ジョーイは二人の会話の内容から、その客が常連さんだということに気が付いた。そして外見から「三十代中盤位の爽やかな笑顔の男性」と言う印象を持った。
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