『リトルキャプテン』 19 〜ちっぽけな僕の壮大なストーリー〜

　同窓会の当日、懐かしい友達との再会にリードの心も高揚した。そしてその中の友達の一人がしゃべりだした。「ねぇ、みんな覚えてる？学校のグランドの片隅に穴を掘って手紙を入れたのを」リードはそのことをすっかり忘れていた。そして同窓会の翌日、リードを含めた友達数人で小学校のグランドへ向かった。目的はもちろんタイムカプセルを掘り出すためであった。みんなでグランドの土をスコップで掘り始めると、少ししてから手ごたえがあり箱型のプラスチックケースが出てきた。「おお〜！！あったーー！！」みんなが声を上げ、箱の中にある手紙を取り出した。「マーク！これお前のだぜ！」マークは手紙を読み始めた。最初の一文は「マークへ」と書かれてある。みんな未来の自分自身に手紙を書いていたのだ。

「マークへ
このタイムカプセルに入れる手紙を君はいつ読むのかな？君はカプセルに手紙を入れる当日、お父さんが事故にあってしまい学校を早退した。だから僕が勝手に書いて入れておくことにしたよ。

いつもたくさん面白い話や夢の話を聞かせてくれてありがとう。小学校を卒業したら当分会えないと思うけど、お互い高校を卒業したらまた再開しようね。そしてその時は二人で世界一のコメディアンを目指そう！
　　　　　　　　　　　　　マーク・スコット 」

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