moon【歌詞】

月明かりの下(もと)あなたに出逢った

見た瞬間、私の世界の何かもが彩(いろど)った

語りかけるは愛のうた

たとえ、この想いが実らなくても

あなたが居れば、月が綺麗だった

私はもう何にも怯(おび)えることが無くなった

きっと、あなたの所為(せい)

こんなにも苦々しくて、甘くて、切なくて

風にあなたの瞳がゆらり揺れる

この愛は私の一筋の光になった


この世に産まれた意味を問うていた

何故(なにゆえ)、こんなにも胸が苦しくて涙するのだろう

なのに何故(なぜ)かその理由(わけ)を思い出せない

そんな私を誰かが憐(あわ)れむとしても

きっとあなたは私の頬から流れるものを微笑んで救ってくれるのだろう

傷(いた)むのは心じゃなくて

あなたが居なくなってしまう恐ろしさだろうか

今日という日が優しく静かに終わった


思い出すのはあなたの語り掛ける柔(やわ)らな声

微睡(まどろ)みの中

あなた、あなたで意識が落ちてゆく

温(あたた)かさも、歯痒(はがゆさ)さも、苦しさもすべてはあなたがくれたもの

その情は消えたりはしない

闇夜を見上げて、あなたを恋(こ)うる

あなたを求めて、心は歩み出した

あなたが居なくなってもこの眼に焼き付いて、忘れたりしない

なのに、いつの日があなたが居なくなる日

私はきっと忘れてしまうのだろう

あなたのすべてを


あなたの髪飾りがシャンと鳴る

その凛とした音が私の静寂(しじま)に落とした

月明かりは愛の調べ

たとえ、

この馳(は)せる想いが一方的でも

あなたが居れば、それで良かった

私はもう何かに追われることが無くなった

きっと、あなたの所為(せい)

こんなにも幸せだった、愛しい、愛くるしい

想い湧き立つ私の素顔が歪(ゆが)んだ

この愛しさは私の一番星となった


あなたに出逢った意味を問うていた

愛するためか、愛を知るためか、何故(なにゆえ)に胸を苦しくさせる

私は苦しいのに何故(なぜ)こんなにも幸せと言えるのか

矛盾した私を誰かが遠目(とおめ)で傍観してる

きっとそんな私をあなたは優しい眼差(まなざ)しで手を差し伸べてくれるのだろう

蝕(むしば)むのはあなたじゃなくて

あなたが私を見なくなってしまうことを畏怖(いふ)する

私ではないだろうか

今日という日が過去になって終わった


居た堪(たま)れないのはあなたという人間に錆付(さびつ)く私

頑丈に離れず

あなた、あなたにせめてもの愛を贈る

儚さも、苛立ちも、苦々しさも、弱々しさすべてが私だった

それでも世界は廻り止まらない

宵闇(よいやみ)にあなたを浮かべて、乞(こ)うる

あなたという炎は心を燃やしてみせた

ただ1つ、

あなたが居なくなってもこの体を燃やし尽くして忘れさせない

けれど、人間は不確定な生き物

どれだけの傷を体に付けても治れば真っ白になる

それは、いつの日があなたが居なくなる日

私はきっと忘れてしまうのだろう

あなたのすべてを





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