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どうでもいい日常

僕の行きつけのサウナは2つある。
1つは完全室内でサウナの温度が高めで
しっかり汗をかける。

もう1つは屋外にサウナがあり
休憩場所にリクライニングチェアがあり
天気の良い日に最適の場所だ。


今日は天気がよかった。
後者のサウナに決まりだ。

僕は身支度をし車を飛ばした。

車に乗って30分もすれば到着だ。
高速を降りたらもうすぐだ。


もう気分は最高潮に高まっている。
とても久しぶりなのだ。


もうすぐ出口にさしかかり
温泉施設が高速から目に映り込んだ。

僕はその光景を見たくなかった。


駐車場がガラガラである。

嫌な予感を通り越して確信した。
休みである。


僕はインターを降りて
スマホで確認をした。
4月唯一の休館日だった。
その理由は書いていない。
メンテナンス日なのだろうか。


僕のテンションはナイアガラだ。

しかしここで諦めない。
サウナはもう1つある。
もう一つの行きつけサウナへと
車を飛ばした。


わざわざ遠い方のサウナを選択し
しかも高速料金まで
かかってしまう始末。


とてつもない非効率な行動を
取ってしまった自分にショックを
内心は感じずにはいられない。


ここで小休止だ。
コンビニに立ち寄る。
サウナ前なのであまりガッツリは
食べると気持ち悪くなってしまう。
慎重に食物を選ばなければならない。


そう思いつつもなぜか手は
がっつりクソでかい
ホイップクリーム入りのパンと
ブラックコーヒーを手に取っている。


食欲に負けてしまったのだ。


そのパンを車の中で
食べながら行こうとした
その時である。


パンの外側に白く甘い粉が付着しており
噛むたびにおびただしい量が
座席へと降り注ぐ。


何という失態だ。
これでは食べながら進むことはできない。
移動しながらでは
服が完全に白い粉まみれになり
サウナ客から白い目で見られるだろう。


そんなことはあってはならない。
僕はコンビニの駐車場で
パンを飲むことを選択した。

ようし出発だ。
しかしここでパンを腹に
入れてしまったせいか
サウナへの意欲が急速に減退し
食欲が悪魔化する。

この道を進めばカツ丼の店があるな。。。


僕はそこのささみカツ丼を以前に食べ
とても美味しかった記憶を取り戻した。


カツ丼だ。
ゆるせサウナ。


僕は初めてサウナを裏切った。

早速入店しメニューを見る。
僕はメニューを3回ほど見直し
10分前の自分をぶん殴りたくなた。

ささみカツ丼というメニュー自体が
なくなっているではないか。


以前に食べたのは
限定メニューだったのか
なんなのか全くわからないが
とにかくない!

ない理由を
店員さんに聞けるわけもく
僕はひっそりと
普通のカツ丼を頼んだ。

カツ丼がやってくる。
残念である。
とても硬い。歯の無事は確認したが
やはり硬い。
まずくはないどちらかといえば
うまい部類である。
しかし硬い。


だが

店は悪くない。
ささみカツ丼があると
勝手に思い込んだ僕が悪い。

コンビニで
粉まみれのパンをチョイスした
僕が悪い。


休館日を確認もせず
のうのうと高速を使い
やってきた僕が悪い。


誰のせいでもない
僕が悪いのだ。


僕は満腹になり
店を出た。

無論サウナに行ける
コンディションではない。


そのまま行きつけのサウナの前を
通り過ぎた。


今日は娘を耳鼻科に連れて行く
予定があった。
それまで時間がある。


僕は少し休憩し
心を落ち着けてから
娘を保育園に迎えにいく。


先生達と談笑し
鼻水が垂れまくった娘と
耳鼻科へ向かう。

僕はガラガラの駐車場に
車を止めた。


張り紙を見た。


休診と書いてあった。


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