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【情報の沼】で個を失わないメニュー作り。


有料無料とお金に縛られずに読めるように書きました。余裕があったらご購入ください。お金が貯まったら鰻を食べにいきます。読み終わってもなお、お金払ってもいいなぁーと思えるようなお話を書いていきます。当店のお菓子はこちら↓


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僕は現在実店舗を作ろうとしています。
その中で本当に迷い、本当に考えなければいけないポイントを料理人の修行時代との【落差】を使っ書いてみたいと思います。

隣の青芝を見すぎて

僕たち料理人は店を開く際お客様に何を提供しようかを考えなければいけません。
数字的なことで言うとそれが客単価となり、自身の店の客席から回転数を考えて一日の売り上げを計算し目標値を立てます。

もちろん自分が何を提供したいかもそうですが、お客様が何を食べてもらえるかと言うベクトルから考えることもとても重要で、

料理人としての修行時代に自分が得意な、もしくは自分の好みの料理を追求していたと言う一方的なベクトルとはまた違った目線で料理提供を考えなければいけなくなります。

僕を始め多くの料理人がそうだと思いますが、店を始める始めないにかかわらず、Instagram等で素晴らしい料理人のアイディアが詰まった写真をよく目にしていると思います。

昔とは違い軽く検索するだけで気になっていたレシピや他の店の人気商品の写真などが簡単に手に入る中で、私たちは(隣の芝は青く見えすぎる)の状態に常に陥っていると思います。
特にInstagramは本心を伝えると言うよりか、は見栄を伝えると言う特性が強いと僕は思っていますが、

その点においても各料理人やパティシエの方々は自分の自信のある料理を投稿したり、多くのお客様に喜ばれているお菓子を日々インターネットの上に残していきます。

実際にお客様に召し上がっていただいている店舗が活用しているわけですから、(上手に作れなかったお菓子)や失敗した料理写真がその投稿に乗るわけはなく、Instagram上においては常に(成功)しか目にする事はありません。

SNS上の素晴らしい写真は勉強になる反面、自分の料理はこれでいいのか、自分の歌詞はこれでいいのかといった自己疑問を生み出し、
それを追求することによって(自分の料理はまだまだなんじゃないか) (お客様に喜ばれないのではないか)と今までの経験に疑心暗鬼になる事は多々あります。


差をつける行動が【差を無くす】という矛盾

私はこういった中で自分自身が無意識に思っているとても面白い矛盾を見つけました。

自分の商品やサービスに疑心暗鬼になり、他店が行っているサービスがとても素晴らしく思う。
そこまでだったら良いのですが、なぜか成功している店を真似したいと思い始めていました。

それはきっと【料理人時代に素晴らしい技術を得るためには素晴らしい料理人の真似をすることが最短ルート】だと言うことを身をもって知っているし、そうすることで自己成長を促してきたからだと思います。

しかしビジネスの本質上、他店との差別化を図ると言う行為は最も基本的な考え方で、

どのように自分の店のオリジナリティーを表現するという事は常に考え抜いていかなければいけないことです。

その基本ルールに乗っ取ると、Instagram上で他店の料理が羨ましく自分がその土俵に足を踏み入れ切磋琢磨していくと言う行動は実は間違いです。

独立を考え夢を持ち行動していく中で、真っ先に思いつくのが【やっていけるのかな?】だと思います。
多くの人が今から実績を作り始める中で、その不安は当然頭をよぎるものだとは思います。

その不安の延長に突如として現れる【周りの人と同じことをしたい】という欲求は、人間が未知の状態に陥った時に周りの人を観察し、同じ行動を取ろうとする生物的に根源的な欲求であって

だからこそ【タピオカやパンケーキが流行する】と思っています。

このような【社会的な証明】からしっかりと逸脱できるマインドやポリシーが飲食店を始める人の今後を左右することは言うまでもなく、

人間が持っている根源的な欲求(周りと同じくなりたい)はビジネスにおいては甚だ解決策になり得ないという事でした。

僕が以前より言っていた【北海道産生クリーム100%使用】というお菓子屋さんの売り文句は、
生クリームが北海道産なのかどうかではなく、もはや使い古された売り文句を未だに疑問を持たずに言っている事に問題があり、
もはやその言葉には新鮮さも実直さも感じない中で【みんなが言っているから】がその行動の根底にある事自体が危ないという事でした。

とにかく【人がやっているから】という”理由は”成功につながらないということです。
それは従来のビジネスモデルを踏襲することとはまったく違います。


 本来、未来には【不安】しかない

私たちは未来を【明るいもの】として捉えることが多いですが、現実はきっと違います。人間は歳をとりますし、明日何があるかは誰もわかりません。

きっと未来は不安に溢れているからこそ私たちは【備える】のだと思います。

きっと上に挙げた【周りを真似する】という人間の行動原理も【未来に対しての保険】的要素が大きいと思います。

もし未来に対しての保険がビジネスの本質から離れたところにあるのだとしたら、、

私たちは未来を考えるべきではないのかもしれません。

未来を考えないというと少し大袈裟ですが、【今できることを目標に向かってしっかりとやっていく】という現在ベースで物事を考えていくと、余計な心配や不安が少なくなるのだとおもます。

多くの先輩方が【今できることに集中しろ】とアドバイスをくれたことは実はこのことなのかと勝手に都合よく解釈してしまいますが、

今に集中している人たちは僕にとって【カッコいい】と総じて思えています。

きっと僕自身が余計に考えすぎるタイプだからなのかもしれませんが、未来の目標を常に頭の片隅におきながらも、その日一日を悔いなく生きる人は【やっぱりかっこいい】し、行動が早いです。

長々と書きましたが、独立には確固たる【自分の存在】が必要だと感じています。
特に料理人は若いうちは自分より技術を優先します。
それはそれで悔いはありませんでしたが、
余裕があるなら【自分という存在の定義】に関わることにも投資しておけばよかったと思えます。

これから僕はそれを始めていきますし、人より遅いかもしれませんが、
この記事を見て同じような人の助けになれたらと珍しく思っています。

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働きたい飲食店を目指して目標に進んでいます。