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料理人はどうやって【弱くなっていくのか】

この記事は僕が実際に4席のレストランをあまり気づかれないところにオープンしたからこそ肌で感じる【リアルなレストランの遷移】を書いています。
【正しいか】は分かりませんが、
いらっしゃるお客様から感じる"なにか"は僕の中で考えさせられるものがあるので飲食店をされている方の参考になるかと思います。
下記が当店のインスタグラムです。↓↓



誰かの下で働いている料理人は強く、自分で仕事を作る料理人は少しずつ弱くなっていく傾向にあると、僕自身の経験を通じてよく思うことがあります。

料理人の【強さ】には【創造性】が大きく関与していると思っていて、それは基本的に(安心)という精神状況の上に成り立っています。

ここで言う【強さ】とは、その料理人のアイディアの多様さや行動力を指していますが、僕自身自分の店を持つことで瞬間的に弱くなったと思うことも多くありました。

今はそんな状況を脱して自由気ままにやっていますが、そんな経験をする料理人は多いと思うので、その成り立ちや脱するためのヒントなどを書き残してみたいと思います。

【弱くなる】メカニズム。

私たち料理人が思いのままに腕を振るう時は、基本的に食材原価なんてものを考えていない時です。
食材原価だけではなく物件の賃料や人件費などもそれに当たり、それを考えなくてもいいのは【雇われている時】だと思います。

役職が与えられると上の(お金に関すること)を考えなきゃいけない時もありますが、その多くが自分の給料とは関係ない場所に問題があり、仮に原価などががオーバーしてしまっても自分の実生活には特に関係ない時が多いです。

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働きたい飲食店を目指して目標に進んでいます。