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本| 専門料理 シェフのアイテム315

まず、殆どの料理人はすべからく調理道具コレクターだと思っています。

毎日使う靴が良いものだったら足は疲れにくくなる。

それと同じで料理人が毎日使う調理器具は包丁だけではなく多岐にわたる。

ここにスポットを当てた今回の専門料理は「道具の神回」だと思っています。

内容を事細かく説明することは難しいので読んだ感想になりますが、
トップシェフの使う道具に関してのこだわりや、用途を細部まで考え効率化させるためのテクニックなどを紹介しています。
日本人初のフランスでの三つ星を獲得した小林圭シェフの美しい厨房とその機能性。
トップシェフの思考を実現可能にするキッチンの仕組みは読んでいてとても参考になると同時に
自分の日々の仕事に対しての考えの及ばなさを反省させるものがあります。

素晴らしい料理を可能にするのは料理人の腕だと思います。
基軸にはそれがあるものの、それだけでは実現可能な領域がまだ狭い。
その円の外側に仲間の力や生産者さんの努力があり、そこからまた薄ら外側に扱う道具の存在がある。

道具にこだわり手入れし大切に使うことは自分の技術の幅を何倍にも広げるだけではなく

ものに対しても愛を込めて扱う姿勢は必ず料理にも現れお客様へのホスピタリティにも影響します。

ものづくりにおいて見過ごされがちだけれども大切な「道具」の存在。

道具という言い方では雑なイメージがありますが料理人にとってはもはや相棒。
料理人は道具を道具として扱わずに食材と同等に扱うこともあるのです。

トップシェフの料理を明かすことはよくありますが、丹精込めて作り上げる素晴らしい一皿を横で支え続けるアイテムに焦点を当てたこの一冊。

料理人から必読だと思いました。
たくさんの気づきをありがとうございました。



働きたい飲食店を目指して目標に進んでいます。