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ベトサダの池、水のうごくとき (短歌)


池の水いまだ動かぬベトサダで
彼のひと来たるをぢっと待ちをる


ふと彼が傍に来たりてわがたま
澱める水を掻き混ぜたまふ


しなやかな御手を感ずるこの身体
汝が喜びに満ちいをる夜


わが骨の朽ち果てしとき喜びは
荒れ野に降れる雨の如くに


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