あがり症の治し方
あがり症の原因
あがり症の原因は、主に学校行事の失敗と、いじめや体罰、厳し過ぎる親の教育です。
例えば、
①国語の授業で朗読をつっかえたり、緊張して声が震えたりしたことを、クラスの皆から笑われてしまったこと
②音楽の授業でリコーダーを吹き損なって失敗し、それをクラスの皆から笑われたこと
③運動会のリレー競技でバトンを受け損なって転んでしまい、それをクラスの皆からなじられたこと
④学芸会でセリフを忘れてしまい、それを観客から笑われたこと
⑤ホームルームで自分の発言が滑ってしまい、それをクラスの皆から笑われたこと
⑥クラスの皆からいじめられたこと
⑦教師、部活のコーチ等、「自分より目上の人」からの暴言や体罰
⑧見ず知らずの他人からの突然の攻撃
⑨異常に厳し過ぎる母親や父親の教育やしつけ
⑩これまであがり症で失敗した恥ずかしくてみじめな経験
これらの経験で負った心の傷が、
「失敗するのはいけないことだ」
「たくさんの人を前にして失敗するのは恥ずかしいことだ」
「完璧でない自分に価値はない」
「他人は私に危害を加える恐ろしい存在だ」
という思い込みを生みます。
普段は、これらの心の傷は脳の中にしまわれています。
しかし、発表会やプレゼン、披露宴のスピーチなど、「たくさんの人を前にして、喋ったり、楽器演奏をしたり、スポーツをしたりする」機会があると、途端に脳の中にしまわれた過去のみじめさや恥ずかしさや情けなさが蘇ります。
すると、脳の中の「扁桃体」という部位が「あのときと同じように、みじめで情け無くて、恥ずかしい思いをするぞ!」と、緊急警報を出します。
緊急警報を受けとった身体は、副腎髄質からアドレナリンやノルアドレナリンを分泌します。
すると、アドレナリンの作用で交感神経が優位になります。
交感神経が優位になると、
・激しい心臓の動悸
・大量の発汗
・手足がガクガク震える
また、ノルアドレナリンの作用で、
・頭が真っ白になってど忘れ
という症状が現れます。
したがって、あがり症を治す為には、上記①〜⑩の経験で負った心の傷を癒す必要があります。
そして、
「失敗することはいけないことではない」
「いつも完璧じゃなくても大丈夫」
「お母さんやお父さんは私の失敗をけなしたけど、みんなが私の失敗をあざ笑う訳ではない」
「あのときのアイツは私を攻撃してきたひどいヤツだったけど、全ての他人が私を攻撃する訳ではない」
という、新しい価値観を育てる必要があります。
そうすれば、扁桃体が「たくさんの人を前にして何かをする行為」を、脅威とみなしません。
脅威とみなさなければ、副腎髄質からアドレナリンやノルアドレナリンが分泌されません。
そして、あがり症が治ります。
有料記事では、実際に私があがり症を治した方法をご紹介します。
この方法は、実際に私があがり症に悩む有名音楽家、海外で活躍するミュージシャンをカウンセリングしたときに用いた手法と同じです。
個人差はありますが、治療を開始してから3、4年であがらなくなります。
残念ながら、「明日プレゼンなので、今日中に治して欲しい!」というご要望にはお応えできません。
緊急の場合は、心療内科の受診をお勧めします。
手足の震えを止めるβ遮断薬や、抗不安薬を処方されてプレゼンやオーディションに臨むとよいでしょう。
*ただし、猛烈な眠気に襲われたり、感情が全て無くなってしまったり等の薬の副作用があります。
あがり症で悩んでいる方は、仕事や対人関係で悩んでいる場合も多いものです。
長い目で考えれば、時間はかかりますが、腰を据えてあがり症を治すことをお勧めします。
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