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反対派は

「反対派は互いに分裂して勝手に崩壊するので有効な勢力になり得ない」「反対派は初めに反対ありきで野合」「反対派は代替案を出さない」。これらは全く異なる主張に見えて同根。


社会を被覆するメジャーな論調に反対するには並々ならぬエネルギーが必要であり、その典型的な源泉となるのは核となる哲学の純度。純度を上げようとすれば必然的に分裂のリスクは高まる。それを回避しようとして純度を下げると、まさにその「純度」の観点から「野合」と批判される。


代替案に必要とされる「具体化」のプロセスは結果としてより高い解像度を可視化せざるをえないので分裂を回避するのは避けがたい一方で、代替案の「実現可能性確立」のプロセスは逆により低い解像度を必要とするのでやはり野合と批判される(この批判は反対派の内部からも生じる)。したがって(ノーアイディアというわけではなくとも)どうしても代替案の提示のハードルが高くなる。


いかに実現可能性を確立し、できるかぎり多数の合意を得つつ、活動の「エネルギー」を生み出していくかということが問われている。もしかしたら「純度」以外の方法がありうるのかもしれないし、「純度」という概念自体再解釈されるべきなのかもしれない。

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