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社風を言語化した経緯と結果を全公開します。

【この記事は2020年8月に投稿したオープン社内報を、2022年11月に再掲したものです】

株式会社Flucleの本田です。2020年夏、1か月ほどかけて社風の言語化に取り組んでおりましたが、やっと完成しました。「できたよー」ってチャットワークで社内共有すれば済むのですが、せっかくなので経緯も含めて公開いたします。

社風を言語化し、チームで共有するに至ったきっかけ

業務委託のメンバーを含め、約20名のチームで事業を展開しています。採用活動や広報の現場で、どんな会社かを端的に書かなくてはいけない場面が増えてきました。これまでは媒体に合わせて適宜書いていましたが、ちょっと面倒になってきたのと、「私が思っている社風と、メンバーの思う社風が同じかどうかって、分からないよな…」と思ったのがきっかけです。

また先日、新サービスのアイデアをスライドにまとめる機会があり、そこで「働き方」と「社風」のズブズブな関係性に改めて気付かされました。「働くをカラフルに」というスローガンを掲げ、HRテックベンチャーとして事業を進める以上、まずは自社の社風を言語化しチーム内共有しないといけない!と、急に焦ったわけです。

経緯① 7月14日 代表とのやり取り

代表三田とのやり取りです。当初はコーポレートサイトの「働き方」ページのたたき台を作成するついでにサクッと書いてもらって、サクッとまとめてしまおう…という手抜きな目論見だったのですが、そう簡単にはいきませんでした。

結局、きちんと社員目線で作成することになりました。
ちなみに「組織風土」と「社風」は違うそうです。

組織風土・・・従業員間で共通の認識とされる規則や価値観
社風・・・従業員が感じる会社の雰囲気や特徴

なるほどね。

経緯② 事前アンケート依頼

8月7日の経営会議内で社風について話し合う時間を確保し、前日、三田には内緒で社員にアンケートを依頼しました。内緒にした理由?せっかくなら社長抜きで社風を考えてしまおうと思ったのと、私が仕事している感を会議で醸し出すためです。特に大きな背景はありません。

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Q:株式会社Flucleの社風を表すキーワードを3つ挙げてください
A:  
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ちょっと面倒な問いだとは思うのですが、割とサクサクとメンバーから返信がありました。今思えばそれも社風かもしれない。

経緯③ 8月7日 経営会議でのディスカッション

メンバーからは、こんな感じで集まってきました。

一番多かったのは、「自由」「自律」「自立」「自発」というキーワードです。確かに働く環境としては自由極まりない会社ですから、大きな要素となるでしょう。「個性」「信頼」「尊重」「協働」「安心」など、メンバー間の関係性を表す言葉や、「率直」「表現」「具現」「共有」という言葉も出てきました。本田は上記意見をドキュメントにまとめ、経営会議でのディスカッションに臨みました。

経緯④ ちょっと面白くていいんじゃない?

ディスカッションは盛り上がりました。各々が「どうしてこの単語を選んだのか」を共有し合い、イメージをすり合わせていきます。
ただし、どれも「そうだよね!」という単語なのですが…そのままいくと、こんな仕上がりが予想されます。

(世の社長室にある、謎の額縁はこうやって出来上がるんだな〜)

せっかくだから、少しユーモラスで、かつ「うちらしさ」を内包した社風にしたいよね!という結論が出ます。なかなか難しいこといいますよね。このオーダー、誰がまとめる?

結局、本田が持ち帰り、最後の仕上げをすることになりました。

経緯⑤ 総仕上げ

お盆前後、気怠くて気合いの入らない週に、スケッチブックを前に社風に向き合います。まずはメンバーから集まってきた主要単語のグルーピングです。

要素分けを進め、最終的に「あり方」「関係性」「働き方」のピラミッドにしてみることに。

熟考数時間、株式会社Flucleの社風は、このようになりました。

あとは、補足説明を書いて、コーポレートサイトに掲載して完成!

経緯⑥ コーポレートサイトで公開

完成版を転記しますね。

【ありかた】
率直でヘルシーな社風
株式会社Flucleでは、自分がどうしたいのか、自分は何者かを常に問われます。自己を仕事でどう表現するかを相手に伝える力も求められます。そのためにはまず、意思や悩みを率直にシェアしあうこと。その上で相手の価値観を認め合えば、異なった意見を受け入れたり議論できる、風通しのよい環境が生まれます。心も環境も開放的で、外の世界と溶け合っていくヘルシーさを持った社風です。

【関係性】
信頼がベースにある社風
疑心暗鬼や勘ぐりから生まれる束縛や無駄なルールを排除し、気持よく働ける環境を目指す社風があります。相手を信頼し、メンバーが最大のパフォーマンスで仕事ができるよう配慮しあっています。創業よりフルリモート、フルフレックスで事業を展開してきましたが、それは信頼関係がなければ実現できなかったことです。「会社は、安心安全な場であるべき」という思想が体現されています。

【働き方】
放し飼いな社風
驚くほど自由に放し飼いされている社風です。時間場所や服装だけではなく、担当領域をどう動かすかの裁量もかなり自由です。社員からすると不安になるほどマネジメントが大雑把ですが、その代わり、自律と自発の精神が求められます。全体像の見えない広大なマーケットで価値を創造するには、各自がいい塩梅の自由度で動き回る方が効率がよいともいえます。ただしどこかに柵はあるのでしょう。今はまだ見えませんが。

おまけ 社風としての「燻し」:創業時より、社内飲み会で燻製をつくる習慣があります。「燻す」は殺菌・殺虫のために煙を出すという意味を持ちます。社風としての燻製は、受け身な姿勢や信頼関係を壊す行動という、心の害虫を出さない仕組みが具現化したものです。
株式会社Flucleコーポレートサイト 社風とメンバー
(メンバー一覧も掲載していますので、どうぞ上記リンクからもお読みください)

補足 突っ込まれそうな部分について

「燻し」

スケッチブックにも「いぶし」「いぶす」という単語が見えると思いますが、あるメンバーがアンケートにぶっこんできたこの意見が元になっています。

創業時より面白がって続けてきた、社内飲み会での燻製が、まさか本当に社風になるとは思いませんでした。今後も燻製づくりは継続します。

※上記写真の真ん中は、ポテトサラダの燻製です。毎回さまざまな食材を用意し、ベンチャー魂で果敢に味の追求を重ねています。ちなみに燻製をする日のキッチンは「燻し場」と呼ばれています。

「放し飼い」

自由、自律、自発…などの、働き方に関するキーワードをどう扱うか。そのままではありきたりだし、「自由な働き方」のイメージも人によって異なります。どうしようかと思ったとき、大昔の会社コラムで使われていた「放し飼い」というキーワードが気になっている…という意見が出ました。

じっくり向き合ってみると、確かにちょうどよい言葉でした。会社という寝床はあるけど、帰ってきても、帰らなくてもいい。好きなところで、自分のパフォーマンスを最大化させれば、マネジメントはされない。

ただし「飼われている」ことには違いなくて、会社に帰属している間は会社にきちんと向き合う。フルリモートでも各自が適宜オフィスにやって来て、雑談や会議でコミュニケートしてまた散っていくフリーダムさは、広大な牧場の真ん中にある厩舎と、野性味あふれる馬に例えられるかもしれません。

まとめ

組織が「人」で形成されている以上、共通言語となる何かが必要になります。かつては社訓、社歌などが会社の軸を表すものとして存在してきました。それらは古の役立たずな遺物のようにも思えますが、放し飼いであっても、最終的にチームの拠り所となる何かは、必要になるでしょう。

今回社風をまとめて気付いた2点。
①社風とは、耳障りの良い単語の羅列ではない。毎日の積み重ねと会社の歴史から生まれるということ。
②たぶん数年で変わるな、ということ。しかしアップデートを恐れてはいけないのでしょう。

お読みいただいた社外の皆さま、ありがとうございました。現在株式会社Flucleでは新メンバーを募集しております。どうぞ、以下ページより会社情報をご覧ください。

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