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【映画:実話】山本幡男さんからのメッセージ
先日公開されたばかりの、「ラーゲリより愛を込めて」を鑑賞した。
この映画は実話であった。
私は、ノンフェクションが好きだ。
見方が変わる。
この映画のキーワードは「希望」。
希望の反対は「絶望」 絶望があるから(絶望しかなかった)希望が際立って伝わってきた。
内容は、シベリア抑留が描かれている。強制労働と収容所(ラーゲリ)の様子がナチス・ドイツの戦争や今のロシア・ウクライナ戦争と重なる。
映像はショッキングな場面もあった。人間が人間でなくなる狂気が戦争である。目をそむけてはいけない。一等兵の「人間を捨てた」という言葉が残っている。
山本幡男さんを演じるのは、二宮和也さん。出演を決めたのは、「戦争がもたらした後遺症の話だと思っている。伝える側としてやるべきことだなと思いました」
二宮さんは、山本幡男さんを絶妙に体現していた。山本さんのぶれない人間性が演技から伝わってきた。
山本さんは、劣悪の環境の中でも、仲間を励まし、生きる勇気を与え続けた。山本さんは与える人だった。
エンディングでは、山本さんの孫娘の結婚式が(2022年現在)行われる場面がある。日本の為に戦った先人が今の私達につながっていることを思い、感謝の念で一杯になった。
子供等へ。
最後に勝つものは道義であり、誠であり、まごころである。友だちと交際する場合にも、社会的に活動する場合にも、生活のあらゆる場面において、この言葉を忘れてはならぬぞ。
人の世話にわつとめてならず、人に対する世話は進んでせよ。但し、無意味な虚栄はよせ。
自分の才能に自惚れてはいけない。学と真理の道においては、徹頭徹尾敬虔でなくてはならぬ。立身出世など、どうでもいい。
君等が立派に成長してゆくであらうこと思ひつつ、私は満足して死んでゆく。どうか健康に幸福に生きてくれ。長生きしておくれ。
1954年7月2日
今のこの時代、このタイミングで公開された映画。戦争・平和・希望・幸福あらゆることをもう一度考えるきっかけになった。ありがとうございます。
シベリア抑留者とは:
戦争が終結したにもかかわらず,シベリアを始めとするソ連(現在のロシア)やモンゴルの酷寒の地において、乏しい食糧と劣悪な生活環境の中で過酷な強制労働に従事させられた約60万人の方々。そのうち約6万人が抑留中に亡くなっている。
東宝株式会社引用
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