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よいしょ(自選詩)

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2021年8月の記事一覧

詩| 晴天の休日にこそ

詩| 晴天の休日にこそ

晴天の休日にこそ、人けのない日陰を探す。
文化ホールの裏道や、休業中の店先や。
私は一人だけれども、
漏れ聞こえてくる喧騒は幸福の鐘声で、
それが独りを許すのだから。

晴天の休日にこそ、知らない路地で立ち止まる。
干上がった赤い灰皿や、公園近くの廃屋や。
私は一人だけれども、
坂の上に立つ陽炎は祝福の予感で、
それが独りを満たすのだから。

街は辛うじてのんびりしていて、
私の帰属を曖昧にする。

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詩| 花祭

詩| 花祭

てーほへ てほへ
父ちゃんの肩車から見えた舞台は薄霞。
眠い目こすって手さすって、赤鬼が舞う冬祭。

てーほへ てほへ
母ちゃんは甘酒買いに、ぼくはうどんを食ったっけ。
霧隠れの父ちゃんはたぶん大人の喫煙所。

てーほへ てほへ
湯気か熱気か白い息、もわもわ煙の夢心地。
遠くに見つけた父ちゃんの血走った目は何見てる?

てーほへ てほへ
沸き立つお湯と酔っ払いの怒号飛び交う闘技場。
赤鬼たちに囲ま

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