見出し画像

カロリー制限なしで健康的に痩せる食事方法|カロリーバランス理論の否定

カロリー制限は、一般的にはまだまだメジャーなダイエット方法になっています。僕自身も、おそらく高校生の頃から10年以上にわたってカロリーバランス理論に基づいてボディメイクにチャレンジしてきました。体重や体の健康状態、スタイルやプロポーションをコントロールしてきた背景があります。これまで、カロリー制限・ローファット・ローカーボ・ケトジェニック(糖質制限)など一通り試しています。

しかし、ここ最近は、ボディメイクとは別に健康的な体を作る方向性に対する栄養学を調べて勉強してみたところ、カロリーバランス理論は一般的ではあるものの、より詳しく栄養学を勉強している人からすると「カロリーバランス理論は現実的ではない」という結論の方が正しそうです。

そこで、実際にここ最近、試しにカロリー制限をやめてみるという手法で食事の内容を決定する取り組みをしてみました。その結果、カロリーの計算を一切せずに、食べる食材と量だけをコントロールする形で、健康的な体や体調を十分にキープできていると実感しています。

食欲に任せて、食べたい時に食べ、腹が減ったらまた食べるという感じで、空腹感と食欲に合わせて食事をとっているだけなのですが、それでも全く体重が増えることはなく推移しています。ただし、食べるものに関してはカロリーを計算しない代わりに、食材や調理方法を限定する必要があります。

悪食さえしなければ、カロリーを気にすることなく、完全に空腹に任せて食べたい時に食べたい分だけ必要な量を食べるという食べ方で、健康的な体や体重、スタイルの維持ができるので、僕は今後もこのやり方で進めていきたいと感じています。

(ちなみに、お酒が好きなので、毎日とまではいかないまでも、週の半分以上はお酒を飲む生活をしています。それでもなお、体重は1ミリも増えずに維持できているので、かなり正解に近いやり方ではないかと考えています。)

従来のカロリーバランス理論に疑問を持っている方や、ダイエットに悩んでいる方の参考になれば幸いです。本編では、カロリー制限を否定する考え方と、なぜカロリー計算なしに食欲に任せて食べるだけで健康的な体や体調、体重を維持できるのかについて、詳しく説明していきます。

注:この記事は僕の持っている知識と経験と持論を約1万文字に"要約"したものです。そのため、詳細の説明や根拠の提示を全て掲載することは文量と時間の関係で諦めています。もし、疑わしい内容だと感じる部分があれば、調べてもらえればちゃんと根拠が出てきます。誤記があったらごめんなさい。



カロリーバランス理論の説明と問題点

カロリーバランス理論とは、一般的にダイエット(痩せるためのダイエットと食事療法としての本来の意味のダイエットを含む)の食事管理で使われる理論です。

簡単に言うと、摂取カロリーと消費カロリーのバランスによって体重が増減するという理論で、1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回れば体重が増加し、逆に消費カロリーの方が多ければ体重が減るというもの。

ここで言う体重の増減には、脂肪だけでなく筋肉も含まれます。そのため、ボディービルダーやフィジークの選手は、筋肉量を増やすために摂取カロリーを高く設定した食事管理を行っています。

この理論は、ここ10年から20年ほどの間に主流の一般的な知識として広がってきましたが、完全に間違いではないものの、人体に対する栄養の影響を100%正しく説明しているわけではありません。

まず、カロリーとは熱量のことで、1キロカロリーとは1リットルの水を1度上昇させるのに必要な熱エネルギーと定義されています。このエネルギーの測り方は「食材を完全に燃焼させ、発生した熱エネルギーを測定する」というものです。

参考:食品中のカロリーの測定方法 - MSDマニュアル家庭版

しかし、人体内では食材を燃やすわけではないので、食材が持っているエネルギーがそのまま体内で発生するわけではありません。これが、食材に示されているカロリーが人体にそのまま当てはまらない理由の1つです。

また、DIT(食事誘発性熱産生)という指標があります。簡単に言えば、食事をすることで代謝が上がり、エネルギーを消費する現象です。

参考:食事誘発性熱産生 / DIT | e-ヘルスネット(厚生労働省)

食べたものがそのまま全てエネルギーとして使われるわけではなく、咀嚼、消化、分解、吸収、代謝という一連の流れの中で、利用されるカロリーが異なるということです。つまり、100キロカロリーの米と100キロカロリーの野菜では、体内で使われ方が違うのです。

さらに、食事に表示されているカロリーには最大で20%程度の誤差があり、この点からもカロリーを計算して体内への影響を考えるのは不正確であると言えます。

食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン/消費者庁

ただし、食事制限の管理基準としては使えるという点は補足しておく必要があります。普段の食事をコントロールする際、数字的な基準がないと曖昧になってしまうので、カロリーという指標を使って増減を調整することには意味があります。しかし、人体がカロリー計算通りに動くわけではないということは理解しておくべきです。

また、ボディービルダーやアスリートがカロリーバランス理論でボディメイクを行っていても、最終的な調整段階では個人差が出てきます。例えば、鶏肉よりも牛肉の方が体が仕上がる人や、米よりもサツマイモの方が体調が良い人など、食材によって個人の体質や腸内環境に合う合わないがあるのです。これは、食事熱産生や個人差によって、食べる食材の影響が変わってくることを示唆しています。

以上のことから、カロリーバランス理論は一定の目安にはなりますが、それだけでは正確に身体をコントロールすることは難しいと言えます。

必要なエネルギーと空腹感が一致しないのはおかしいのではないか

食事は、人間に限らず、動物が活動するためにエネルギーが必要だから行う行為です。そのため、お腹が減るということは、必要なエネルギーが不足しているというシグナルを受けて空腹感が出る反応になるのが本来の姿ではないかと僕は考えています。

本能的に、無駄な脂肪がついたり、体を壊したり、体調を崩すようなエネルギーは摂取しようとは思わないのが動物として自然な反応のはずです。例えば、毒物などは体で摂取してはいけないので、味覚で苦いとか酸っぱいといった味を感じて、飲み込む前に吐き出せるようになっていますし、万が一飲み込んでしまっても吐き出すような体の反応になるのは自然な防御機能だと言えます。食べ過ぎたりお酒を飲み過ぎたりしても吐くのはそういった理由からですね。体がこれ以上入れないでくれという反応で、体に取り入れるのを拒否するようにできているのは動物の自然な反応だと考えられます。

であるならば、本来人間は無駄な脂肪をつけたり、不必要なエネルギーを摂取する前に空腹感が止まるはずですし、必要以上の無駄なカロリーを取らないように、空腹感が働くべきです。しかし、現代の人間はなぜか本来体が必要としていないエネルギーを欲してしまい、空腹感や食欲が湧いてしまっています。ここに着目する必要があります。つまり、必要のないエネルギーを欲する状態そのものが異常だということですね。

本来は「体に必要な分のエネルギーを、必要なタイミングで、必要な分だけ空腹感や食欲が湧いて摂取する」ので、十分なエネルギーが摂取できたのであれば、食欲や空腹感が収まり、無駄に太りすぎたり痩せすぎたりすることはないはずなのです。本能に従って食欲に従って食べていれば、健康的な体になるように空腹感が体が必要としている栄養とリンクしているべきなのです。

これは自然の動物を見てもわかります。必要なエネルギーを取ったら、普通の動物は休んだり休憩したりしてごろごろしています。必要以上のエネルギーを取るために無駄に食べ続けてぶくぶく太っている動物は存在しません。ただし、家庭で飼われているペットや家畜は非自然な環境下に置かれているので例外です。

要するに、本来は健康とその食欲はリンクしているはずなので、「食べたいのに我慢するとか、食べたくないのに頑張って食べる」みたいな、「食欲」と「体に必要な栄養・エネルギー」とが一致していないのがおかしいと考えられるのです。

なぜ体が必要とする栄養と食欲がリンクしないのか

体が必要とする栄養を摂取するために食欲が存在しているにもかかわらず、なぜ空腹感や食欲に合わせて食事をすると不必要なエネルギーを摂ってしまうのでしょうか。この点に着目する必要があると考えています。

結論から言うと、現代の人間が食べる食事が不自然なものだからです。加工食品をはじめとした様々な食品は、基本的に製造者が多く買って食べてもらいたいという目的で、「より食欲が湧くように、食べやすいように」作られているのです。そのため、自然にある食材と比較すると、同じカロリーを摂取するにしても、より少ない労力で食べられるように、食べやすく柔らかくなっていたり、より食欲が湧くような味や見た目に加工されています。

つまり、実際に口に入れて咀嚼し、消化吸収する過程において、人間が本来持っている感覚と、実際に体に取り入れられる栄養が一致していないのです。例えば、自然界にある食材を食べていれば、2000キロカロリー分ほど食べれば十分に満足感が得られるものなのに、加工食品を食べると同じ咀嚼や消化吸収の労力で、3000キロカロリーや4000キロカロリーも食べられてしまいます。

加工食品は人類の文明の進歩であり、素晴らしい発明ではありますが、そのせいで人間が本来持っている自然の感覚と摂取するエネルギーの情報がずれてしまっているのです。例えると、500ミリリットルの水のペットボトルを短時間で飲めと言われたら、お腹いっぱいになると思いますが、これがお酒だと平気で2リットルや3リットルも飲んでしまう。このように、体が本来必要としている水分量と、実際の喉の渇きのシグナルがずれていることが分かります。

水の場合、喉が渇くのは自然に汗をかいたりして体内の水分量が減ってくるので、それに合わせて必要だから喉が渇くシグナルが現れます。もしジュースやお酒ではなく水だけ飲んでいれば、わざわざ水分摂取量を気にすることはありません。「喉が渇いた」という体の反応に合わせて必要な分だけ飲めば、水が足りなくなったり飲み過ぎたりすることはないのです。

本来、体が正常な反応を示せる食品とは異なる、人工的な食品が増えていることによって、体が本来必要としているものと、食べたい飲みたいと思うシグナルがずれてしまっている。つまり感覚がバグってしまっているのが問題だと言えます。

(正確な言葉を使うと面倒くさい説明になるので"バグ"と表記します。)

食欲がバグる:避けたい食品

食欲をバグらせてしまう食品を摂取しないことが、問題を解決するには大切です。ここでは、食欲をバグらせてしまうような食品について、簡単に説明していきます。

砂糖

砂糖がよくない理由は、単にカロリーが高いからではありません。血糖値が急激に上昇することで、ホルモンバランスが乱れるからです。人間も含めた哺乳動物は、血糖値の急激な上昇に対応するためにインシュリンを分泌しますが、頻繁に高血糖の状態が続くとインシュリン抵抗性などの問題が発生する可能性があります。その結果、体内の血糖値のコントロールが乱れ、空腹感や食欲にも影響が出てきます。そのため、精製砂糖は、自然由来のものであっても、できるだけ摂らない方が良いでしょう。

また、現代のフルーツは品種改良により糖度が高くなっています。「フルーツだから安全で食べても問題ない」わけではありません。もちろん、精製された果汁ジュースよりは生のフルーツの方が良いですが、フルーツを無制限に食べて良いわけではありません。フルーツは完全に避ける必要はありませんが、必要最小限の摂取に留めることをおすすめします。基本的に、飲み物や料理、お菓子には砂糖を使わないようにしましょう。

小麦

小麦は、そもそも日本人の体質に合っていない食品です。小麦を含むお菓子やパン、麺類は、可能な限り避けた方が良いでしょう。

日本人は長い歴史の中で米を主食としてきました。米が育つ地域と小麦が育つ地域は、気候条件が異なるため重ならないのです。日本人は数千年にわたって米を食べてきた民族であり、小麦は体質的にあまり適していません。日本人が小麦を日常的に摂取するようになったのは、ここ100年ほどの比較的短い期間です。小麦に適応する進化が行われるほど世代を経ていません。

もちろん体質によって個人差はありますが、小麦の接種を断つことで花粉症やアトピーなどの症状が改善する事例はいくらでもあります。あなたの、血統が日本人であるなら小麦を食べない食習慣を試してみる価値はあります。

なお、大麦については問題ないと考えられています。

植物油

植物性の油は、日本人が歴史的にほとんど摂取してこなかった油です。特に外食で使われる油や加工食品に含まれる油は質が悪く、避けたほうが賢明でしょう。ダイエットの問題だけではなく、アンチエイジングや病気予防の観点からも、これらの油の摂取は極力控えることをおすすめします。

(調理方法の項でもう少し詳しく説明)

乳製品

牛乳や牛乳を原料としたチーズ、ヨーグルトなどの乳製品は、日本人の体質に合っていない食べ物だと言えます。日本人が乳製品を摂取し始めたのは、この100年程度です。それ以前の数千年間、日本人は乳製品とは縁のない食生活を送ってきました。

ちなみに、牛乳を飲むと下痢をする乳糖不耐症の人が最も多い民族は日本人だそうです。これは、日本人の体質が元来乳製品に適していないことを示唆しています。したがって、乳製品は摂取しないほうが賢明だと言えるでしょう。好きな人もいるかもしれませんが、健康のためにも摂取は控えめにしたほうが良いと僕は考えます。

(牛乳飲んでる人の方が骨折多いし、死亡率増えるし、老化も進んでるのでは?みたいな研究もあるので飲まない方が無難だと思っている。)

食品添加物

食品添加物は、食品の衛生上必要であり、美味しく安全に食事をするために必要不可欠なものです。しかし、体に良いとは言えません。食品添加物の問題は大きく2つあります。

1つ目は、何がどのぐらい影響があるのかわからないということです。食品添加物の影響は、長期的に見ると10年や20年食べ続けることで徐々に悪影響が出るようなものです。しかし、実際に人体に対してどんな影響が出るかという科学的なデータを出すのは非常に困難です。1つの食品添加物を調べるために10年間その人の食事を管理するのは現実的ではありませんし、10年間の間はその他の生活環境や食事、他の食品添加物も口にしているため、悪い影響が出たとしても、それがその食品添加物の影響なのかどうかを結果から特定するのは不可能です。

もう1つの問題は、食品添加物が何がどのぐらい入ってるのかがわからないということです。国によってルールが異なりますが、日本では食品に含まれる食品添加物をすべて記載しなくてもよいようなルールになっています。つまり、添加物を使っている食事を取る時点で何を食べているのかわからないのです。これは非常に怖いことだと思います。何を食べているかわからないので、もしこれで不健康になったり太ったりしたとしても、何が原因だったかというデータが取れるはずがありません。

食品添加物の表示について/厚生労働省

結果として、科学信者たちは「添加物は体に悪いというデータは無い」と言うのです。要は”わからん”ということでしかない。これは日本の食品衛生法に非常に問題があると僕は考えています。

加工食品

加工食品には、上記で述べた砂糖、小麦、植物油、食品添加物などが含まれているケースが非常に多いです。もちろん、自然なものに比べて食べやすく作られている点もあります。咀嚼回数が減ったり、消化に使うエネルギーが低く済むようにできているのも、食欲をバグらせる要因の1つとなっています。

そのため、「無添加にこだわれ」とかそういう話ではありませんが、なるべく食材そのものの状態を食べた方が健康的であり、体への悪影響もなく、実際必要な栄養と食欲が一致するので、加工食品は避けられるなら避けたほうが良いと僕は考えています。超加工食品(スーパー加工食品)に該当する商品は特に気をつけたい。

参考:Ultra-processed food - Wikiwand

調理方法

食材の調理方法を大まかに分類すると、以下のようになります。

  • 煮る

  • 焼く

  • 蒸す

  • 揚げる

生鮮食品を購入して食べるために加熱調理する場合は、通常、これらのいずれかの方法を選択することになります。生で食べられるものは、生で食べても問題ないと思います。問題は加熱調理の方法選択にあります。

先に述べた内容を踏まえると、どの調理方法が良くて、どの調理方法を避けるべきかがわかります。ポイントは、植物性の油を使用しないことです。

つまり、「焼く」と「揚げる」は、調理工程で不必要な油を使ってしまうので、避けたい調理方法です。可能な限り、「煮る」と「蒸す」の調理方法を選択することをおすすめします。

「焼く」と「揚げる」を避けると、調理方法が大幅に限定され、食べられるメニューが少なくなるのではないかと懸念する方もいるかもしれません。その通りです。ただし、焼いたり揚げたりすることが、日本人の食生活に本当に必要不可欠なのでしょうか。実は、それらは本来必要のない調理方法なのです。

約1万5000年前の縄文時代から江戸時代を経て戦前までの、1万年以上にわたる日本の歴史を振り返ってみると、中華鍋で炒めたり、揚げ物を作ったりするような調理方法はほとんど行われていませんでした。つまり、調理のために油を使うことは、日本人にとっては馴染みのない習慣だったのです。

縄文人は、縄文土器で食材を煮るか蒸すかしていたはずです。時代劇などで見る食事の風景でも、鍋をかけて煮込み料理や鍋料理を作っています。鍋に水と食材を入れて温める加熱処理が一般的で、油を使って高温で焼いたり揚げたりすることはありませんでした。このことから、日本人の体質は、調理油を使うような食事に適応していないと考えるのが妥当です。

「焼く」調理法に関して補足すると、江戸時代の調理方法を想像してみてください。魚を串に刺して、いろりで串焼きにするような直火調理が一般的でした。この場合も、油を使用していないのです。

現代のように、ガスコンロや植物性油、鉄製のフライパンが手軽に入手できる環境で好まれる調理方法は、ここ100年から200年の間に発展したものです。過去1万5000年にわたって、日本人は調理油を食べてこなかったのです。そのようなものを食べて体に良いはずがありません。

さらに、日本では、ヤシの実などの油脂源となる植物が自生していません。スーパーではなく、自分で植物性の油を採集して加工しようとしたら、その大変さは容易に想像できます。そんなことをわざわざ調理のためにやる人はいないでしょう。つまり、調理油を使うという調理法自体が、日本人にとっては不自然で、本来口にすべきではないものを食べてしまっているということなのです。

食べられる食材・食品の選び方

基本的な考え方としては、以下の3つの基準があります。

  1. 食べてもいい食材を選ぶ

  2. 適切な調理方法で調理する

  3. 体質に合っているものを食べる

これらの条件に当てはまるものを食べるということです。簡単に言えば「加工されていない状態の食材を購入し、砂糖や小麦、油などの健康に良くない食品を使わずに調理して食べる」ということです。

例えば、お肉を購入し、砂糖や小麦、油を使わずに加熱調理して食べれば健康的ですし、食欲の感覚やホルモンバランスが崩れることもなく、安全に食べられます。

ちなみに、同じお肉でも品質にはばらつきがあり、家畜の生産段階で様々なホルモン注射をしていたりするので、家畜の餌レベルまで追求できるのが理想ではあります。しかし、ここから食材選び始めるとさすがに食事のコストが高くなりすぎて、超大金持ちを除いて実行不可能でしょう。そこまではしなくても良いと思います。

優先順位で考えると、なるべく加工食品を避けることが最優先で、砂糖や小麦、油、よくわからない食品添加物を避けることが重要なのです。シンプルに考えると、生鮮食品を購入し、最低限の加熱処理をして食べるだけで十分だと思います。

仮に、ハンバーグを購入して食べてしまうと、ハンバーグ自体は元々お肉でできているわけですが、他にも様々な調味料として小麦が使われていたり、油も入っていて、焼く工程でさらに油が加えられています。そのハンバーグにつけるソースにはもちろん砂糖や、その他様々な添加物が含まれており、結局、肉以外の何かわからないものを大量に食べることになってしまいます。ですので、基本的にはこういった加工食品は避けるべきです。

特に近年話題になっているスーパー加工食品(つまり原型が何かわからないレベルで加工されている食品)は基本的には食べないという判断になります。

間違ったアプローチの1つとして、自然派と呼ばれる人たちが、自然の食べ物を取っていれば安全だと考えるのは典型的な間違いです。彼らはなるべく人工物は食べないという思想を持っているのですが、間違っているのは優先順位。「白い砂糖より茶色い砂糖の方が体にいい」というような話をどこかで聞いたことがあると思います。僕が説明している論理では、砂糖は白い砂糖であろうが茶色い砂糖であろうが体に悪いわけです。

小麦も同様です。天然の小麦と言っても、小麦は日本人の体質にそもそも合っていないので、体に悪影響を及ぼす可能性が高い。また、自然派の人たちがココナッツオイルなどを好む傾向がありますが、そもそも日本人はココナッツオイルを食べる民族ではありません。何千年もかけて培われてきた日本人としての体質や腸内環境ができているので、そこに今まで食べてこなかったような油を摂取してしまうと、腸内の細菌が対応できず、何かしら不具合が生じるリスクがあります。ですので、自然なものだからいいという考えは少し浅はかだと思います。

というか、ナチュラル派が好んでいる砂糖や小麦を食べるなら、食品添加物の方が健康への悪影響は低いでしょう。砂糖・小麦・植物油を避けるのが最優先。

一旦まとめ

以下の条件を満たす食事内容を心がけましょう。

  1. 食べてもいい食材を選ぶ:非加工食品

  2. 悪食を控える:直物油・砂糖・小麦・食品添加物

  3. 適切な調理方法で調理する:直物油・砂糖・小麦・食品添加物を使わない

  4. 体質に合っているものを食べる:国・地域・民族に合った食べ物

これらの条件を満たす食事内容で、かつ自分自身の生活環境、使える時間やお金的な制約を考慮して、実行可能な範囲で実践すれば、自然と健康的な食生活になります。もし健康から外れるような極端に痩せすぎていたり太りすぎていたりする場合は、いわゆる健康的な体脂肪率に自動的に落ち着いていくはずです。

このような食事方法を続ければ、おそらくこの記事の本題でもあるカロリー制限は必要ないでしょう。正直、食べる量も基本的には考えなくてもいいのです。お腹が減ったら必要な分だけ食べればいいし、また空腹になったら食べるを繰り返せばいいだけです。

実際、僕はそうやっています。特に僕は生活習慣がおかしい人間なので、何時に何を食べるとか決めていないんですよね。お腹が減ったら食べて、また空腹になったら食べるを繰り返しているだけで、それで体脂肪が1gも増えないような状況になっています。

それはなぜかというと、悪食をしていないので、体が必要とするエネルギーと食欲がリンクしているから。体が必要とするエネルギー分だけ空腹感として現れるようになっているわけです。必要がないものに対しては、必要以上の食欲がわかないので、特に空腹感を我慢する必要は一切ありません。

ぜひ、ご自身の環境に合わせた食事内容を作ってみてください。

食事内容の具体例

この記事でお伝えしてきた条件を理解し、それを満たすような食事方法を守っていただければ、後は生活環境や使えるコスト、好みに合わせて食べていただいて問題ありません。

とはいえ、具体的にどのような食事方法ができるのか疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。そこで、参考までに僕自身の事例をご紹介したいと思います。

あくまでも一個人の食事例ですので、前提条件が異なったり、僕とあなたの体質が完全に一致するわけではありませんので、個別にカスタマイズしていただくことを前提としています。それを考慮した上で、参考にしていただければ幸いです。

この事例を通して、どの程度ルールを厳守しているのか、またルールを逸脱しても許容される範囲がどの程度なのかといったことがお分かりいただけるかもしれません。

ちなみに、僕の食事の前提条件は以下の通りです。

  • この記事で説明してきた食材選びと調理方法の条件を満たしています。

  • 面倒くさがりで一人暮らしなので、考えうる最上級の手抜き料理で、調理時間は10分以内です。

  • ダイエット目的だけでなく健康な体作り(アンチエイジングや、できれば筋肉もつけたい)も目的としているため、栄養学の観点から最適と思われる食材の検討と追加を行い、個人的なカスタマイズを施しています。

  • 基本的に同じようなメニューばかり食べています。

  • 間食は例のアレです。

  • 週の半分以上はお酒を飲んでいます。

有料パートでは、以下の内容が書いてあります。
- 食べているメニューとレシピ
- 使っている・揃えている調味料
- 間食に食べているもの
- 普段飲んでいるもの
- どうしても麺(小麦)が食べたくなったときの対応
- どうしても甘さ(砂糖)が欲しくなったときの対応
- 飲んでいるお酒
それぞれを選択した理由も合わせて紹介しています。

基本のメニュー

ここから先は

6,400字 / 2画像

¥ 250

この記事が参加している募集

新生活をたのしく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?