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始めるのが難しい世界で



僕は何かモノを買った時に説明書を読まない主義だった。



昔のモノは大体、電源を入れて、ボタンを押せば機能をフルに使えるものばかりだった。



ゲームだって、十字キーとAボタンとBボタンを使いこなせればやれたから、説明書なんて一度も見た事が無かった。



その内、ゲームのボタンも増えてきて、電化製品の機能も増えて、簡単に扱えるものではなくなってきた。



もう、勘だけではフルに機能を使えないのだ。




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僕が仕事を始めた頃は、まだ普通の値段で買えるUSBメモリが240MBくらいだった。



だから、それを3つくらい持っていたし、少し経って買いに行った時に2GBが売っていた時はもの凄く容量が増えたなと、便利になったなと喜んでいたのを覚えている。



それから十数年。



今はもうTBの時代。



全てのものの容量が増えて、便利になった事によって全てが複雑になった。



僕の脳の容量は少しも変わっていないのに。




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初めてまともに説明書を見たのは、インターネットを繋ぐ時だっただろうか。



当時、全くわからなかった。



プロバイダって何?



必要なの?



そもそも、インターネット繋いでないのに、どうやってプロバイダに繋がるの?



全然わからなかったし、今でも説明書を見ずに繋げる自信がない。



スマホアプリなどをダウンロードしても、初見で扱えるものなんて少ない。



少し前に、甥っ子と姪っ子がswitchやってたので、混ぜてもらおうと思って、操作方法を聞いたら、もう面倒になって、身体動かす系をやらせてもらった。



もう今の子は、ボタンが沢山あるのが普通なんだ。



大変だな。



脳の容量は昔と変わってないのに、一つ一つが複雑過ぎる。



加えて、入ってくる情報も多すぎる。



そう考えると心配にもなる。



すぐに容量が一杯になって、発熱してエラーが起こりそうなものだ。



近い将来、体調不良で医者に行ったら、「容量が一杯ですね。」と言われて、外付けハードディスクを処方される日が来るかもしれない。



まあ、今の子にしてみれば、インターネットを繋ぐなんて、基本も基本なので、焼きそばを作る方が容量を使うのかもしれないが・・・。



とにかく、複雑なモノしか無くなって、何事も始めるのが難しくなって来た。



僕のような面倒臭がりが淘汰される日も近い。





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