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管理職・リーダーのためのコミュニケーション能力(その10)

今回は、「自分自身の状態を整える」ということについて考えてみたいと思います。

みなさんは、「コミュニケーション」という言葉からどのようなものを連想するでしょうか?

おそらく、人との会話とか、人前でのプレゼンテーションとか、誰かとの面談とか、多数の人とのメールでのやりとりとか、「相手がいる」状態を思い浮かべるのではないでしょうか?

もちろんそのとおりなのですが、コミュニケーションには「相手とのコミュニケーション」とは別に、「自分とのコミュニケーション」があります。

こちらの図をご覧ください。

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このように、私たちは誰でも、相手とのコミュニケーション(外側のコミュニケーション)と自分とのコミュニケーション(内側のコミュニケーション)を行っています。

では、自分とのコミュニケーション(内側のコミュニケーション)とは一体どのようなものなのでしょうか?

一言で表すのは難しいのですが、たとえば以下のようなことが考えられます。
*自分のことを有能だと思っている/ダメな奴だと思っている
*自分の夢や目標を意識している/意識していない
*自分の態度や行いを省みている/考えていない
*自分の過去を肯定的に捉えている/否定的に捉えている
*自分に対してあるがままでいる/イライラしている
*自分のこれからに対してやる気がある/やる気が起きない
*自分の存在をありがたいと思えている/思えていない
などなど。

人の心の状態は人それぞれだし、刻一刻と移り変わるものです。
ただ、間違いなく言えるのは、自分の心の状態が他者とのコミュニケーションに大きな影響を与えているということです。

たとえば、常に自分に対して自信がなく、自分の失敗を嘆いてばかりで、自分自身に対してイライラしている人がいたとして、そのような人があなたの上司やリーダーだったとしたら、あなたは楽しく働けるでしょうか?
おそらく「否」だと思います。
そのような人は、周りの人に対してネガティブな影響を与えてしまい、良質なコミュニケーションをとることはできません。

逆に、自信に溢れ、ポジティブで、落ち着いていて、機嫌がよい人だったらどうでしょう?
そのような人は多くの人から慕われるし、周りによい影響を与えて組織の成果も高めやすいはずです。

ですから、自分自身の状態を整え「よい状態」で他者と接することは、管理職・リーダーにとってとても大切なことです。

管理職・リーダーのためのコミュニケーション能力、
その10は「自分自身の状態を整える」です。

ところが、管理職やリーダーともなると、仕事上のプレッシャーやストレスも多くなり、自分を良い状態に保つことがなかなか難しくなってきます。
だからこそ、意識して自分の状態に気づき、意図的に整えることが必要になるのです。
自分自身の力だけでは整えるのが難しいという人は、コーチングを受けてみるとか、ヨガのレッスンを受けてみるとか、瞑想の教室に行ってみるとか、何かしら日常から離れた場での機会を持ってみるとよいと思います。
そのような「自己への投資」も、ときには必要だと考えます。

いかがでしたでしょうか?
次回は「誠実さと情熱」について書いてみたいと思います。

株式会社F&Lアソシエイツ
代表取締役 大竹哲郎
https://www.fl-a.co.jp/




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