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8月17日(土):子どものこころの健康は夏休み明けが要注意

昨日は「健康へのリスクに『精神的ストレス』をあげる人が20年で3倍に」と題した記事をアップしました。

昨日も記した通りですが、厚生労働白書では、就職や子育て、介護に加え、インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷などストレス要因が多様化している点をあげ、「こころの健康と向き合う視点がライフステージ全般を通じて重要だ」と明示しています。

これを受けて本日もストレスやこころの健康と関連した話をもう少しばかり。

ライフステージ全般でのこころの健康でいえば、この時期に目を向けて意識的にフォローをしていきたいのが、こどもの心のケアです。

こども家庭庁や文部科学省は、夏休み明けにリスクが高まる子どもの自殺を巡って、休み期間中からの対策や注意喚起を呼びかけています。

背景として近年は子どもの自殺が増えており、2023年の小中高生の自殺者数は513人と過去2番目に多かった状況です。

そして2024年1~6月の自殺者数は229人と、2023年の同時期(224人)を上回るペースで推移している現状があり、とりわけ中学生、高校生で増加の傾向が見て取れます。

そうしたなか昨年でいえば9月(54人)と10月(61人)が特に多かったとのことで、今年は夏休み期間中から注意喚起やSNS上での書き込みを確認するなどのパトロールが強化されています。

9月や10月などの夏休み明けに生じる自殺例は学校におけるストレスに起因したものだと考えるのが自然です。

まずは家庭のなかで子どもに異変が生じていないか、意識的に目を向けていくのが大事になりますね。

そのうえで学校側と連携しながらフォローができれば良いですが、そこに関与したがらない姿勢を出す学校や教師がいるのも事実です。

そうした時には学校や教師に過度な期待をするよりも、子どもにとって「学校がすべてにならない」ような居場所づくりを進めるほうが建設的だと思っています。

その昔、自立とは誰にも頼らずに生きていけることではなく、むしろその反対で依存できる先を増やしていくことだ、との言葉をうけてハッとしたことがあります。

子どもにとって学校だけが自分の世界の全てになってしまうよりも、それ以外の場に楽しい場所や自分の好きなこと、話し相手、心の落ち着けるところを増やしていければ、相対的に学校の位置づけを小さくできます。

そして何かあった時に助けを求められる場所や人間が増えていけば良いですね。

もちろん子どもの力だけで居場所を広げていくのは難しいから、そこに周囲の大人の助力が要ります。

親がその中心を担うことにはなりますが、昨今は親の負担も増えて余裕のない面もあるでしょうから、地域のなかで関与できる大人が増えていけば良いし、そのためにも地域で機能するコミュニティが増えていくと良いなと思っています。

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