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8月16日(金):健康へのリスクに「精神的ストレス」をあげる人が20年で3倍に

今月に発表予定の2024年版厚生労働白書の概要が先週にリリースされていました。

そのなかでトピックスにあげられていたのは厚労省が2024年に数千人規模で実施した心身の健康などに関する意識調査で、健康にとって最もリスクとなる要因を「精神的なストレス」と答えた人の割合が、20年前と比べて約3倍に増えた点です。

同調査の答えで最も多かったのは「生活習慣病を引き起こす生活習慣」(36.4%)で、これは合点のいくものでしょう。

これに次いで2番目に多かったのが前述した「精神病を引き起こすようなストレス」で15.6%となっています。

その割合は2004年時の5.0%から約3倍と大幅に引き上がっている状況です。

うつ病や適応障害、摂食障害などの精神疾患を抱える外来患者数は、2020年時点で約586万人にのぼるといいます。

厚生労働白書では、就職や子育て、介護に加え、インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷などストレス要因が多様化しているとの説明です。

一昨日、昨日と記載をしたカスタマーハラスメントも、働き手にとってのストレス要因であり、日々のなかでストレス要因が増えているのは確かだと思います。

とりわけ20年前との環境変化の比較でいえば、ネットやSNSの広がりが大きな違いといえますね。

子育てや就職は多くの人が通る道で、取り巻く環境の違いはあれども、20年前でも現在でもそこは同様です。

これに対して直近の20年でネットやSNSでの常時接続が当たり前になったことで他者の目や評価が可視化され、他者との比較に苛まれたり、他者との距離感やコミュニケーションの難しさを感じる人が増えたことと、精神的ストレスを健康上のマイナス要因にあげる人が約3倍に増えたことは無関係ではないでしょう。

書籍「ストレス脳」でもSNSの利用時間の増加に伴うストレスと幸福度の低下の関係も示されていましたから、それらと適切な距離感を保っていくことは大事ですね。

厚生労働白書では「こころの健康と向き合う視点がライフステージ全般を通じて重要だ」と示唆されている通りですが、メンタル面を含めた心身の健康を子どもも大人も、よりいっそう大切に考える時期にきていると思います。

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