12月2日(月):日常でのゲーミフィケーションの活用
昨日はゲームの要素を教育分野で活用する動きが活発化している旨を記しました。
そこでも触れた通りですが、教育の場にゲームの要素を取り入れていく良さは学習の形式が受け身による知識の暗記から、参画姿勢と思考を伴ったアクティブラーニングに転換していくことです。
ゲーム形式だとルールの設定も相まって参加者同士のコミュニケーションが促進され、協同的な学びになっていく利点も大きいでしょう。
そしてゲームはもともと「遊び」の領域だから、そこに「面白さ」が帯びてくることで、楽しみながら前向きに学ぶ意欲を引き出すことに一役買いますね。
加えてゲーミフィケーションはゲームとしての「外発的動機付け」をきっかけに取り組んでいるうちに「内発的動機付け」を駆動させていく点が最大の魅力だといえます。
この外発的動機付けから内発的動機付けへの発展は有機的統合理論として「外的調整」⇒「取り入れ的調整」⇒「同一化的調整」⇒「統合的調整」の4段階で説明されていますが、ゲームには上手い具合にそれを推し進めていく要素が備わっています。
これらの良さはゲームの専売特許だけにしておくのはもったいないので、教育をはじめ、社会課題の解決など、さらに活用の幅が広がっていけばいいですね。
そんなゲーミフィケーションの構成要素として代表的なものは以下のような観点です。
・即時フィードバック
自分の行動に対する反応がすぐにわかること、リアクションや目に見える結果。
・レベルアップ
自分の強さや経験の量が数字で表現されること。
・カスタマイズ
自分のオリジナリティーが追及できる状態にあること。
・イベント
個人やチームで行うミッションやクエストの設計、時には特別感や限定感のある演出があること。
・驚嘆
驚きやワクワク感といった、ユーザーの想像を上回る体験を提供すること。
・コミュニティ
他のユーザーとのコミュニケーション、インタラクションでオンライン上の仲間作りなど。
「ゲームをつくる」となると少し大仰ですが、まずはこういった要素を部分的に取り入れていくだけでも、いつもと少し違った内容や面白さを創り出していく余地が生まれます。
そんなわけで仕事や家庭内、ちょっとした作業など身近なところにゲーミフィケーションを取り入れていくのも一興だと思います。