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6月15日(木):農業とフィットネスの「半市場経済」

この数日は自社が運営するスクール制の小型フィットネスクラブ「健康習慣クラブALIVE」で今月から始めたオーガニックの野菜販売に付随したことを記してきましたが、本日あたりで一区切りの予定です。

先般には「半農半X」として半分は農業をやりながら、もう半分は自分の好きなことや得意なことを活かした仕事による生き方に触れました。

それとあわせて今回の小川さんの農業でのチャレンジに投影されているもうひとつの要素が「半市場経済」だと思います。

半市場経済というのは競争原理の市場経済を否定することなくそこに関わりながらも、貨幣の多寡だけに左右されずにより良い働き方やより良い社会をつくろうとする営みです。

もう少し平たくいえば収益の面での事業性ミッションだけではなく、社会課題などと向き合う社会性ミッションの両面を追いかけることを指します。

小川さんの話でも農業における後継者難のこと、増える休耕地のこと、農作物の流通に関する問題はよく耳にするし、昨今では安全保障も含めた食の自給率のこともあれば、過剰なまでの食物の商品化や生産プロセスのことなど、この分野で向き合う社会課題はたくさんあります。

今回の小川さんのチャレンジはそうした社会性ミッションも帯びているので、それを応援したい気持ちは強いですね。

もちろん、そうした社会性ミッションは私たちフィットネスクラブにおいても向き合うべき課題があります。

例えばSDGs における17のゴールのうち、私たちが主に該当するのは「健康」の分野ですが、そこに連なるローカルイシューは次の通りです。

「超高齢社会」「健康寿命」「社会保障費」「介護人材不足」「認知症」「生活習慣病」「医師・看護師不足」「精神疾患」「自殺」「孤独死」

当然ながらこれら全てを網羅することは難しいですが、このうちの複数に対しては私たちフィットネスクラブが直接的、また間接的にアプローチをすることが可能です。

また「健康」のゴールだけに限らず、他の「パートナーシップ」のゴールに属する「コミュニティ」のほか、企業として活動をしていますから「仕事と経済」のゴールに属する「非正規雇用」や「ワークライフバランス」などはカバーをしていける範囲でしょう。

企業が社会の公器であるならば、そこで展開しているクラブもまた社会の公器ですから、常にクラブやフィットネス業界以上に大きな枠組みである社会のなかに自分たちを位置づけて、その在りようを模索する必要があります。

私は現在のスクール制小型クラブのALIVEを立ち上げる時から「健康を基軸にした村」という表現で共同体的なクラブを志向してきた意味もここにつながるものです。

書籍「半市場経済」のなかではエシカル(倫理的)ビジネスのことを「利益を犠牲にして『よいコト』をするビジネスではない。『よいコト』をなりわいにするビジネスである。」と説明しています。

私たちALIVEにしても小川さんの農業でのチャレンジも、エシカルな要素や社会性ミッションを伴う半市場経済の側面があるので、良い形で連携をしながらクラブのお客様や地域に対して果たしていける役割が広がっていけば良いなと思っています。

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