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夫のコロナ療養。働きながら7日間のワンオペ。

気づけば、もう年末。
ぐっと冷え込む今週、少し目を離せば加湿器の「水不足」ライトが赤く点灯し、部屋の湿度は30%台になる。

前回の投稿からはすでに数ヶ月が経過している。

このnoteのような、仕事とは別にプラスアルファで始めたことがコンスタントに回せないのも、幼児育児中ならではの葛藤かもしれない。言い訳をするのはカッコ悪いけれど、日々の仕事と育児、なんだかんだで毎日パツパツ。

さて、そんな日々ですが、
夫がコロナになりました。

夫と息子と私、3人で暮らす我が家でコロナが出るのは初めてのこと。

前日、土曜の夜から「なんとなく鼻の奥がツンとして、なんとなく体全体がダルい」と言う夫に、発熱はなかったけれど用心して別室で寝てもらったところ、その日の朝には「猛烈な頭痛!」とのことだった。

この時点でもまだ熱はなかったが、別室で家にあった抗原検査をさせたところ、陽性が判明。

ということで、当たり前だけどそこからは完全隔離して、私と息子も急いで検査。幸いどちらも陰性だったので、夫にはLINEでそれを伝え、そこからは夫本人による役所云々との調整により、彼のホテル療養が確定した。

我が家は2LDK。
お風呂もトイレも洗面所も、もちろん1つ。
3歳の息子に感染させないためには、自宅療養なんてできるわけがない。しんどい体で、早急な判断と対応をしてくれた夫はグッジョブだった。

朝の10時に陽性が判明してから調整後、専用のタクシーが自宅まで迎えに来たのが13時半。思った以上にすばやくて、ありがたかった。
(対応の詳細は自治体にもよると思います)

日曜の午後、たった2人で自宅に残された私と息子。もちろん、陰性とはいえ濃厚接触者だから、陽性者から隔離後5日目となる金曜日までは外出不可だ。夫は最短で次の日曜日の帰宅になると言う。

ホテルに着いた頃から熱が上がり始めたという夫には大変申し訳ないけれど、夫への心配以上に、自分達の生活そのものに頭を抱えた。

息子の保育園は休めても、私の仕事はほぼ休めないから、予定のなかった水曜だけを有休にして、それ以外の日をすべて在宅勤務に変更した。

そんな感じで始まった1週間。
月曜と火曜は案の定、寝る前の絵本の読み聞かせをのぞいて、息子はテレビ三昧だった。
仕方ない。仕事中の私がずっとパソコンに向かい、それ以外は別室で電話しているのだから。たまに視線を送ると、ソファーで小さな背中を丸めて静かにテレビを観ている息子が妙に良い子で、胸が締め付けられる思いだった。
本当なら今頃、保育園のお友達と遊んでいるのに、ごめんね。

お昼ご飯ももちろん作れず、ウーバーイーツ。数年前にはなかったサービスに頭が下がる。

毎晩、夫からの電話で聞く彼の近況は、2〜3日、体調はしんどそうだったけれど、朝夕の定期的な看護師による健康チェックの内線や、少しでも体調に変化があればオンライン診察、まぁまぁちゃんとしたお弁当に、取り放題のペットボトル飲料など、看病面や生活面では至れり尽くせりで、一安心。それに経過も良好だったので、より安心。

なのだが、私はもやもやを拭えない。自宅に閉じ込められ、仕事をしながら母子2人で元気に踏ん張り続ける私たちのことも助けてよ、というのが、誰にも言えなかったけれど正直な本音。

夜、寝る前に、息子が言った。
「パパ、いなくなっちゃったの?」

パパ大好きな息子のことだ。本当はすっごく寂しくて、すっごく心配してるだろう。
それなのに、ほとんど弱音も吐かず、グズリもせず、ボソリと疑問だけを口にする息子が健気で、愛おしかった。「咳コンコンなだけで、治れば帰ってくるよ。大丈夫」と抱きしめた私。

本当は、「寂しかったら泣いて良いんだよ」と言いたかった。けど、言えなかった。本当にパパっ子だから、泣き始めたら生活が成り立たなくなりそうで。

水曜日は有休だったから、自宅でできる遊びは全部した。息子が飽きるまで何時間も粘土をしたり、パズルをしたり、お絵かきしたり。自宅のツリーを点灯してクリスマスソングをかけ、ダンスパーティーもした。

息子も楽しかったようだ。「ママ、明日も休みにしたら?」なんて、やっと可愛いわがままが聞けて、休むのは無理だったけど、嬉しかった。息子の喜ぶ顔を見るのは、やっぱり私にとってもリフレッシュになるものだ。

広島に住む母が、ダンボールにお惣菜を詰めてクール便で送ってくれたのも、水曜のこと。母も働いているから、休みをやりくりしてくれたみたい。遠くに住んでても、母ってすごい。

そんなこんなで木曜、金曜をなんとか乗り越え、待ちに待った土曜日! もちろん、私も息子も体調に変化なし&再び陰性。
仕事は休み&外出もできる! 夫がいるときは、いつも抱っこ抱っこな息子が、買い物に行く長い距離を自分の足で歩き、おまけに私の荷物まで持ってくれたのは、感動した。この1週間で、息子の自立心や責任感は、大きく育ったと思う。

無事に夫が帰宅した日曜の夕方、息子との2人暮らし終了の合図に、ちょっぴり寂しくすら感じた私だ。息子のがんばりを誰よりも近くで目の当たりにできた日々だった。

日常が少し崩れても、大丈夫。やれる。

そんな自信も身についた。

(もちろん代償もあって、ウーバーを使うとはいえ1日ほぼ3食分の炊事や、毎日のお風呂掃除や洗濯など、普段なら発生していないか、夫と分担していることを1人でこなしたことによる、手のあかぎれが半端じゃなかった。あと、夫の後遺症的な咳払いも、しばらく続きそう)

夫が帰ってきた途端、赤ちゃん返りじみた息子の駄々っ子&甘えん坊ぶりに、大笑いした。
息子が嬉しそうに言う。
「やっぱり3人家族が1番!」

予定はないけど弟や妹がもしできたら大変だな、同じく予定はないけど夫とは離婚できないな、など、私の頭をよぎったのは幸せな不安。

夫が元気に帰ってきてくれて、よかった。

そして何より、誰よりもがんばった息子に、大きな拍手を送りたい。小さいなりに、家族のピンチを理解し、乗り越えてくれた感謝は、伝えきれない。

すっかり落ち着いた今、夫と息子を保育園に送り出してから、仕事が始まるまでの久しぶりのひとり時間に、私はnoteを書いている。夫と息子は大好きだけど、ひとり時間もやっぱり最高ですね。

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