おなじ経験があるから気持ちがわかる
2023年6月13日(火)朝の6:00になりました。
2日間寝込んだおかげで、体調が随分とましになりました。
どうも、高倉大希です。
「わたしも勉強ができなかったから、勉強ができない子の気持ちがわかる」
教育業界にいると、こんな言葉をよく耳にします。
言わんとしていることは、わかります。
わかるのですが、同時に怖さも感じます。
「おなじ経験をしているから気持ちがわかる」という因果関係に、なんの疑いも抱いていないことに対する怖さです。
おなじ経験をもっていたとしても、そこで抱く感情は千差万別です。
勉強ができないことを悔しく思う人もいれば、諦めを感じている人もいます。
勉強以外の、スポーツや芸能活動に精を出すような人もいます。
「わたしも勉強ができなかったから、勉強ができない子の気持ちがわかる」
そう簡単に、他者の気持ちがわかるはずがありません。
さらに言うと、気持ちがわかること自体は、大した武器にはなりません。
大切なのは、その上で何をするかです。
「気持ちがわかるよ」と寄り添った気になったところで、なんの変化も生み出すことができなければ、元も子もありません。
相手の気持ちを、想像することは前提です。
わからなくても、想像する努力は怠りません。
その上で、なにをするかです。
納豆が大好きな人がいる一方で、納豆なんて死んでも食べたくないと思っている人がいます。
陽の光をあびて爽やかな気もちになる人がいる一方で、新たな1日のはじまりを憂鬱に思う人がいます。
そんな他者に対して、たったひとりの人間が自分の尺度だけで「相手の気もちがわかる」と考えてしまうのは、あまりにも傲慢です。
あなたの気持ちなんて、わからない。
ここが、すべての出発点です。
サポートしたあなたには幸せが訪れます。