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借りた本が読めない


2023年6月11日(日)朝の6:00になりました。

雨ニモマケズ、風邪にもマケズ。体調がわるくても、6:00はやってきます。

どうも、高倉大希です。




図書館が、好きです。

しかし、図書館で借りた本は読めません。

本が手元に残らない未来を想像すると、読む気が失せてしまうのです。


友人から借りた本も同様です。

どうも、読む気になれません。

どうしても読みたい場合は、おなじ本を自分で買って読むようにしています。


人に本を薦めるのは怖い。人の時間を奪ってしまうかもしれないし、好きな作品を「あんまりだった」ちょ思われてしまうのも寂しい。なにより、勝手にほんと読者を引き合わせておいて失敗するなんて、作者に申し訳ない。

又吉直樹(2023)「月と散文」KADOKAWA


ただ、それを繰り返していると、本の数だけが増えていきます。

昔は頻繁にブックオフに持って行っていたのですが、最近は電子書籍で済ませるようになりました。


モノとして手元に置いておきたい本は、紙で。

モノとして手元に置いておく必要がない本は、電子書籍で。


「借りる」という選択肢が、ここに登場することは、おそらく今後もありません。


いまでも新たなキーブック捜しが続いている。それは一生、終わらないでしょうね。宿業でしょうかね。

松岡正剛(2009)「多読術」筑摩書房


友人から借りたまま、返していない漫画があります。

新井英樹先生の『真説 ザ・ワールド・イズ・マイン』という漫画です。


ずっと読みたいと思っています。

べつにこの作品に関心がないわけではありません。


しかし、全然読めません。

なぜなら、借りものだからです。


行きつけの書店によって人生が変わることがある。その書店に並べてある本がすべての世界の窓口であるからだ。今でこそ行きつけの書店はなくなったものの、ぼくの場合は小学校、中学校、高等学校時代のそれぞれを一軒ずつの「本屋さん」が支配していた。それは豊饒で甘美な支配者であった。

松岡正剛(1980)「概念工事」工作舎


『真説 ザ・ワールド・イズ・マイン』を、買うことはありません。

なぜなら、家にあるからです。


だからと言って、読むこともありません。

なぜなら、借りものだからです。


これでは、八方塞がりです。

この先に『真説 ザ・ワールド・イズ・マイン』を読む機会は、二度と来ないかもしれません。


書いてあることを自分が感じることが「まざる」ということなんです。読書は交際です。

松岡正剛(2009)「多読術」筑摩書房


貸すので、代わりに読んでください。

きっと、おもしろいはずです。






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