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トヨタなどの自動車メーカーの不正について⑥《背景》

前回⑤はこちら。初回①はこちら
トヨタなどの自動車メーカーの不正についての、私の意見です。
現時点で、私は、一次情報(国交省やトヨタ自動車からのプレスリリース)を見ていません。あくまでネットやテレビでのニュースから受けた情報からの考察です。
前回は、なぜ今になって自動車メーカー各社が不正を行っているのか、その背景について考えてきました。今回はさらに深堀します。

日本の自動車メーカーが、世界中の様々な国に向けて企画開発している状況で、日本よりもよく売れる国の仕様に合わせて基準を作り、その国が日本よりも厳しい基準を持っている場合に、いまさら、日本の緩い基準で検査を行う意味が希薄になっているのでは。

あくまで、ネットに転がっている記事や、自分自身の経験、その他、推測で書いているだけなので、真偽のほどは不明です。
しかし、自動車メーカー各社のマンパワーのリソースを想像すると、そんなに頓珍漢でも無い気がするのです。

マンパワーのリソースと書いたのは、今、中国のBYD他のメーカーが、猛烈な勢いで日本のメーカーを追いかけています。
各メーカーの開発部門の人員合計と、年間の延べ労働投入量を掛け合わせると、各メーカーの開発にかけられる時間の総合計となります。
日本のメーカーは、昨今、労働法、その他コンプライアンスの関係で、残業がかなり規制されている状況です。

そのライバルメーカーが、海外で、しかも、法律やコンプライアンスの概念が全く異なり、それが昔の日本の『24時間戦えますか?』的に開発時間を捻出しているとしたら。
日本の、それもトヨタが持つアドバンテージも、ひょっとしたら数年で追いつかれて追い越されるとしたら。
その焦りは相当なものだと容易に想像できます。

日本がまだアドバンテージを保っているはずの自動車産業。
これを守り、維持向上させるのが、国益に叶うと信じて、自動車メーカー各社のエンジニアたちは、日々奮闘して開発しているはずです。

ひょっとしたら、日本の認証基準よりも厳しい試験をして、
『実損は一切生じないが、数値上のごまかしはあると言えばある』
こんな事をしてまで、開発スケジュールを捻出している気がしてならない。

トヨタ自動車の豊田章男会長は、今回の認証に関する不祥事に関して、お詫びをしながらも、異例の提案(物申し?)をしています。

限られた開発リソースを、日本国内だけで通用する何かを達成する事に割くのではなく、ユーザーに不利益が無ければ、本当の意味での顧客満足度を高め、国際競争力を維持向上する事に割くべきではないか。

そんな意図が込められている様な気がしてなりません。

マンションeコネクト株式会社

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