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【映画レビュー】ぽまえらどう生きるんだっペか?「君たちはどう生きるか」思い出いっぱいになる快作

公開前の情報一切無しという前代未聞のジブリ作品。本作を公開して間もない頃に観に行った。

軽くネタバレあるので未鑑賞の場合は鑑賞後にご覧下さい。

宮崎駿監督の描きたいモノがハッキリしてたな。

まぁ、観て分からない人もいて当然な描写の数々に困惑するだろうなと感じた。

アート的でもあるので人によっては賛否が分かれるかもしれないが、映画としてはやはり完成度が高かった。

戦時下で失った大切な母、全く慣れない新しい母親と新しい場所での新生活、周りの人々に支えられながら気落ちしていた頃、アオサギな菅田将暉と出会い幻想的な異世界へと足を踏み入れ旅をする。
非常に独特だったがいつものジブリ映画と思う部分もある。

戦争も無いし辛いことも無い、危ないところはあるけれど異世界が我々の理想に見えてきた。

あの積み木の意味は異世界のバランスを保っている私は捉えている。

真人が現実世界に戻ろうとする覚悟というのは、喜怒哀楽やこれから変わろうとする世界情勢がどんなものになろうとも受け入れ真っ直ぐな人として生きていくことなんだろうな。

だから積み木の人になるのはやめた、良い選択だったのかも。

失ったものはあるが、若き母が真人をちゃんと見送ってくれたのはとても心地がよく癒された。

ここまで来ると、体感させられたが1番感想に相応しいのかな。

アニメーションなのに対して、かなり実写的でキャラクターの台詞が無くてもリアクションで心情がわかる演出っていうのは今後大事にした方が良いと思う。

結局はモンタージュ理論を上手く使ったもん勝ち。

2時間4分にも渡り宮崎駿が観客に向かってタバコ吸いながら説教する作品じゃなくて本当に良かった。

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