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加藤のファミリーヒストリー 写真集より

数年前、母の家族の物語を集大成した写真集を作りました。
きっかけは母の弟である叔父が
「墓じまいするから加藤家の写真集作って」という一言。
この際、私の記憶にあるこの家族のことをまとめた物にして伝えられる世代に渡そうと取り掛かりました。私の祖父母の物語から今日までの加藤家の歴史をまとめる。そのために、普段あまり連絡しない従兄弟たちにも声をかけて資料集めました。その量が膨大!
何が膨大なのかと言えば、この家族、全員が

書くことが好き

伯父は評論家、伯母はエッセイ、叔父は哲学者、
そして、その書くことが好きを裏付ける珍しい証拠の品は、私が小学生の時に伯母がはじめた

加藤の兄弟新聞
それぞれの家族の近況を集めて新聞にして報告し合うシステムです。
いわば、アナログなSNSとでも言いましょうか?
この兄弟新聞に一族が数年間にわたってすごい量の投稿をしており、それを保管している伯母に送ってもらいました。
発行は昭和43年7月15日
届いたのは2年分、
プリンターもコピーもない時代
ガリ版なのか?なにで印刷したのかわからないけど、手作業で本当にたくさんの文に加藤家の様子が刻まれています。
同い年の従兄弟が書いた詩が素敵で、今広告会社を経営している彼が才能を発揮しているのがうなづけます。
私の投稿はありませんが、当時父は数年癌闘病していたこともあり、ところどころ父の入院のことも書かれています。私が誕生日に母に叱られたことも(笑)
母たちが30代~40代バリバリに元気で仕事にはげんでいた時代。ここには私たちの思い出が詰まっています。蘇る時間が今私たちに与えてくれるもの!祖父母の言葉。これを読むだけでも懐かしい大仕事でした。


書くのが好きなのは親戚だけではなく、かくゆう私も小学6年から高校3年生に至るまで自分の日記を書いてありました、そこにも加藤家のメンバーは登場します。
伯父叔父共著で出版した、家族をテーマにした本にも関係者の文が載っています
普通の家族でこんなに書いたものがある家族っているのだろうか?
懐かしさもあって、読めばなかなかはかどらず、なんとか全てに目を通し、写真を選び、編集し、気がつけば1年かかってしまいました。

並べてみれば、祖父の父(私のひいおじいちゃん)が生まれたのは大政奉還の年、それから政治に関わった曽祖父、戦争を生き抜いた祖父、安保闘争の只中で指揮を取っていた叔父、ある一つの家族の歴史は日本の歴史そのものでした。
祖父が自身も、子供にも貫き通した独立自尊の意思が伝われば本望。

これは私の渾身の一冊です。
この加藤のファミリーヒストリーを連載いたします

表紙の写真は祖父の家のあった荒川の土手からみた風景

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