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【御礼】''N.L.N.S''、完遂しました。

 強烈な解放感と虚無感に苛まれています、いつもお世話になっております、Ryotaです。

 少し日が空きましたが、N.L.N.Sを無事に終えることが出来ました。昨年6月に「今までやらなかったポップパンクやハードコアやオルタナなどを中心に」という構想から始まり、前回のBuried Alive IIを経て「ただ企画をやったて終わりではなく、また何らかの形で大阪に帰ってきてもらったり、出演者同士で共演したりと、次に繋がる一日にする」「ジャンルという概念にとどまらない個性的なアプローチをやっているバンドを集めよう」とこれまでの積み重ねを経てブラッシュアップさせてこの一日に至ったわけですが、間違いなく有意義だったと思います。

 8組中5組が県外勢という攻めたラインナップに対して、正直自分でも努力不足な面や改善の余地が必要な部分を痛感していることは否めません。ただ、バンドもオーディエンスも楽しんでいる光景を見て今まで積み上げてきたモノや縁などが結実してあの日が成立していると再認識しているし、自分がやってきたことは間違いではなかったと感じました。

 先日のライブで感じたこととか書き綴っていこうと思います。いつもの如く長くなりますが、来場していただいた方も、出演していただいた方も、お付き合いいただければ幸いです。

謝辞は最後にまとめさせていただきます。

※各出演者・関係者の名前は敬称略になること、予めご了承ください。


Bear Knuckle

 トッパーは今回の企画を本格的に始動させるきっかけとなったメタリックハードコアBear Knuckleでした。ファーストコンタクトから1年以上経ってしまったし、当時連絡してくれた晴仁 (現UNHOLY11)はすでに脱退したものの、あの時「ハードコア/ポップパンク系のイベントやろうと思ってるから出てほしい」と申し出たことは決して間違ってなかったと思います。

 4月からサポート中の195 ich-kyu-goのケイだけでなく、関西のラウドシーンで今最も勢いのあるSUBLIMINALSのBEYを加えた5人体制一発目だったこの日、今回の企画のタイトルやフライヤーのインスピレーション元をよくわかっている「生ハメイト」が二人(BEYとYJ)に増えた時点でテンション爆上がりですが、相変わらずビートダウンやノイズを交えたアグレッシブかつカオティックな展開・ネガティブな感情をストレートに表現したパフォーマンスが遺憾なく発揮されており、憎悪に取り憑かれたような狂気的なシャウトや挑発的な煽りを繰り出すVo. テツヲも相変わらずクレイジーでした。


 楽曲の内容も確か元カノ(だっけ?)をディスった ''LIP SERVICE'' や、今の総理大臣へヘイトを向けた ''S.S.M''など、パフォーマンス同様楽曲にも怒りと憤りの感情が込められており、先輩にあたるTEMPLEGrudge Ringから受け継がれているパンク精神あふれた楽曲を披露。''G作戦'' では「京都スクリーモ」を標榜する盟友SheeSawHarmからゆーさくがゲストボーカルで参加。当日サンホールウエストの別企画に出演直後だったにもかかわらずありがとうございました。現状のセットリストで音源化されている曲がないことだけが心残りです。

 今回の企画はダークなバンドに始まり明るいメロディのバンドに終わるという構図が結果的にインスピレーション元を感じさせていて興味深かったですが、しっかりトッパーとして今回の企画のキーワード「破天荒」というのを体現してくれました。

 次のライブはMEANINGのVoのHAYATO & TOMBOTORI/RISEのKATOU在籍ハードコアバンドNO EXCUSEのレコ発大阪編、MEANINGとも共演経験のあるBear Knuckleがどんなライブをするか、まだ観ていない人は是非チェックしてみてください。





SlyDoggy

 2番手はC-GATE, ARES INWORDS, Kanariaなど2010年代後半に神奈川~西東京を中心に活動していたメタルコア/ポストハードコアバンドのメンバー達による新バンドSlyDoggy。最近ライブハウスに遊びに来た方で彼らの前バンドでの活動について詳しく知らない人も中にはいるかもしれませんが、間違いなく各メンバーの地力は折り紙付きでそれはタイトな音源にも表れています。メタルコア/ハードコアのエッセンスにもとどまらず、J-POPやラウドロックの要素も含んでいて今回の企画の方向性にも非常にマッチしていたと思います。

 Ba. モリゾーがライブ活動から離脱しているため、いつも現Satylus(もうすぐ脱退してしまいますが)のGabrielをサポートに加えて出演してますが、今回は先日新体制になって初の音源をリリースしたInFixからヨシキを加えてステージへ。彼もライブで大阪来るのは4年以上ぶりだし、個人的には何度もInFixのライブ観たことあるので知った顔過ぎてぶち上がりました。Buried AliveあたりでいつかInFixも大阪に呼びたいですね。


 実際のライブですが、Vo. KENTOのキャッチーなクリーンボーカル、Dr. ルイのバチバチでタイトなドラミング、Gt.アキの両手を挙げて観客を煽る姿とか各メンバーのパフォーマンス、そして旧体制C-GATEの特徴的なコーラスワーク/厳つすぎるビートダウンの対比とかARES INWORDSにも共通するキャッチーなシンガロングなど多分に含まれた曲を聴けば、皆の前バンドで観たそれが見事に残っていて懐かしさを感じます。ただ、どこまで行ってもこのバンドはSlyDoggyっていうのを感じさせます。大阪公演に合わせて新曲 ''SAVIOR'' もドロップしていましたが、しっかりライブでもやってくれました。


 KENTOのMCも自分だけじゃなくフロアにいたオーディエンスの心をがっつりつかんでくれた気がします。同じく初大阪だったLIKE A KIDもそうなんですが、彼のMC 「俺らこの25分に全てを賭けてる」のとおり初めての土地でライブするっていうのはある意味勝負みたいなところがあって、その1回でどこまでホーム以外の場所でも人気を得れるかというのもあると思います。バンドにとって今回の勝負がどうだったかはともかく、セットリストの最後の楽曲 ''wokeness'' 前のMCの通り誰よりも早く全力で25分を駆け抜けてくれました。

 
 各メンバー久々の大阪で限られた時間の中、前バンドからの盟友OLPHEUSの面々とも会ったり破天荒すぎる打ち上げで大阪を満喫したSlyDoggy、都内ですが今後のライブも結構決まってきてる様子なのでぜひチェックを。
 


195 ich-kyu-go

 
 三組目は吹田発ミクスチャー195 ich-kyu-goでした。Ba.ケイとコ口ナ禍前から面識があったとはいえ、このバンドも誘ったタイミングが初めてライブ観てからまだ2か月経ってなかったんですが、ReVERSE BOYZと同じく「今回のこの方向性ならこのバンドいなきゃ始まらないな」って感じで誘ったら5分でOKもらったんでしたね。この半年ちょっとで何度もライブ観てきましたが、ジャンルを選ばず活躍するそのバイタリティと、(4月のEvilgloomツアーファイナルの時でもそうだったように)メンバーが欠けてもできる限りの全力を尽くすその姿勢には心を動かすものがありました。

 6月から4人体制が復活し完全体となった195 ich-kyu-goですが、今回もその破天荒ぶりを存分に発揮してくれましたね。当日になってなぜか急遽セトリが変更されたらしく、直近でリリースされたEPからキッシュでコテコテなミクスチャーサウンドあふれる ''maybe candy''や''パラダイスロスト''もやってくれましたね。ジャンル関係なく活躍しているのもあってフロアのオーディエンスもバリエーション豊かな印象ありました。


 この日の目玉は ''気絶'' で本来SUBLIMINALSのH. Takaがfeat.するパートで愛知・豊橋発ニュースクールハードコアGloomy MorningのVo. れとがゲスト参加してくれたことですね。Gloomy Morningのメンバーやその友達とはコ口ナ前から面識があり、最初のBuried Aliveでもオーディエンスとして遊びに来てくれたこともあったんですが、この時ばかりはあの頃のつながりがまだ続いていることを実感して感慨深さを感じました。


 リーダーのGt. マコも「うちのバンドからツーステージ二人おるのMVPものやろ」ってMCで言ってましたが、それぞれBear KnuckleとReVERSE BOYZでもステージに上がっていたこなすケイとマコがいるこのバンドの存在がなかったらこの企画は成立していなかったと思うし、音楽性の面でも関西色の強いミクスチャーサウンドはしっかり今回の方向性にもマッチしていたと思います。本当にありがとうございました。

 「学歴無くても音出せます。俺らまだやれます。やらせてください」と言わんばかりに、彼らはジャンル選ばず活躍するそのバイタリティもあって今後出演が決まっているライブも多いんですが、一番来てほしいって言っていたのが8/7の大阪BIGCATでの公演。同期として切磋琢磨しているSUBLIMINALSも一緒ですが、今日の追加発表でa crowd of rebellionと共演って聞いてビビりましたね。


 そして ''気絶'' でゲストとしてカマしてくれたれとのバンドGloomy Morning、後述するReVERSE BOYZのDr./CLAPPERスタッフあじの企画で初大阪が決まっています。初めて立った新クラッパーのステージにテンション上がりっぱなしで、当日もすごい楽しみにしてるっぽいので要チェック。



Winter Wakes

 前半戦最後は新体制初遠征となるエモ/オルタナティブ/ポップパンクバンドWinter Wakes。今回どうしても自分の企画に出てほしくて、Dr. Mikamiに活動再開の目途について事前に確認したくらい念入りにアプローチしていました。前体制のメインコンポーザーだったGt. Shuya(現toro, 詳細は後述)が抜けた直後というのもあって出るかどうか大分悩まれていたそうですが、最終的に「やるしかないと思った」と決断し出演に至りました。力を貸してくれて本当に感謝しています。

 今回は後述するLIKE A KIDからHikaruをサポートに入れて参戦した彼ら、良い意味で飾り気がなく等身大ないで立ち(いわゆるPure Noise直系)と初期衝動あふれるエネルギッシュなライブパフォーマンスは、唯一無二の雰囲気を醸し出しつつもストレートに感情をぶつけてきます。いきなり先月リリースされた新譜 ''Wide Awake'' から表題曲に始まり ''Run In Place'' と新たな方向性を提示する楽曲を連発したのち、噂には聞いていたNYHCバンドBacktrackの''One With You''カバーも披露。クラッパーはステージ最前の幅が若干狭く、勢いあまってVo. Rukaがステージから落ちてたけどケガがないようで良かったです。


 また、Shuyaが抜けたことで「もうライブでやらないんでは?」と思っていた ''Dither'' 'Blindfolded'' やってくれたのもぶち上がりましたね。現名義になって初のEP ''Linger'' はここ数年で死ぬほどヘビロテしたのでうれしかったです。昨年の ''Breathe'' リリースツアーで初めて大阪に来た時は「少し悔しい思いをして帰った」とのことでしたが、今回は確かな手ごたえを感じている様子でした。

 MCでも言ってた通り ''先月出したEPはこれからの可能性を予感させるタネみたいなもので、いい意味でこれからどう育っていくのか見ていてほしい'' と最後に未音源化の曲 ''Reverie'' と最新EPから ''Paint it Blue'' を披露。そのバンドアンサンブルの生感やストレートな感情、そしてRukaの唯一無二のボーカルは方向性が変わってもWinter Wakesのそれだと再認識させられました。


 Winter Wakesの次のライブですが、7/22には秋葉原音楽館の自主企画が控えています。ライブ活動休止明け1発目となる同期のハードコアALIENGUMや新体制で活動&久々のライブとなるOversleptsなどいますが、大阪からはポップパンクrecessが出演。N.L.N.S当日もrecessやOLPHEUSのメンバーが遊びに来ていて色々喋っていたようなので、また大阪に帰ってきてほしいなと思っています。



JasonAndrew

 後半戦1発目は横浜発メロディックハードコアJasonAndrew。開催前の特集でも言及したかもしれませんが、UNHOLY11企画の時にメンバーの誰とも面識のない状態で初めてライブを観て、余りにも喰らいすぎたもので気づけば自分の企画に出演してほしいとメールを送ってました。TAMASONICやFREEDOM NAGOYAなど大きなステージでも活躍していることもあり、最初出演OKの回答をいただいたとき本当に有り難いどころか畏れ多かったんですが、終演後Ba/Vo.のRyoseiから「あのライブレポを書いてくれたのすごい嬉しかったし、だからこそ出たいと思った」って言ってくれたのが全てだったと思います。あれは本当に嬉しかったです。

 この日は先月リリースされた新譜 ''DRAIN.''を引っ提げてから初の大阪で、開演前に「今回レコ発ツアーは組んでないからこれがレコ発大阪編という気概でやる」とメンバー達は言ってくれましたが、セットリストの序盤から新譜で一番気に入っている ''Drain'' で一気にギアを上げてくれました。''Roll Along''~''Through the Way'' で駆け抜けた後はまたもや新曲 ''Moonlight'' を披露。次の ''Vintage'' もそうだったんですが、途中のチルいパートでRyoseiの「ミラーボール光ってます?」からの照明のタイミングは見事でしたね。


 うまく説明できてるか微妙ですが、観ていて曲への導入から惹き込まれる部分がありましたね。スダカズのレイドバックしたボーカルが無双する ''Vintage'' 前は次が盟友ReVERSE BOYZというのもあって「俺らの次PONPON!!いうバンドなんだけど!?~(中略)横浜のPONPON!!見せるわ」 のMCもそうだし、新曲 ''Crimson'' 前「顔合わせで ''爆走メロディックハードコア'' 言われたから一番速いやつやるわ」の入り方は本当に秀逸でブチ上がりでした。最後はキラーチューン ''ZERO/Know Your Enemy'' ''Wanted More'' でがっつり暴れさせて25分を駆け抜けてくれましたね。


 この日企画の最後までお世話になったJasonAndrew(最寄り駅まで送ってくれたDr. Kait0、本当に感謝です)、現状次の大阪は同世代の若手メロディックパンクcarabina, OWl, Northropとの4マンツアー ''GOCCHA!!!!''(11/12)です。大阪編は10月末にできる新しいライブハウスHOLY MOUNTAINでやるとのことなので、この機会にもっとメロディックパンクに入れ込もうかなって思ってます。



ReVERSE BOYZ

 ここからN.L.N.Sは佳境へと向かっていきます。後半戦2組目は関西ハードコアクルーWest Side Unity所属ReVERSE BOYZ。これまでWest Side Unity関係のライブは何度も観て来ましたが、今回の縛りが緩い方向性を考えるとハードコアだけでなくポップパンクやミクスチャーなど多くのオーディエンスへもアプローチできそうな彼らが適任というのは間違いありません。実際に今回のライブに来たオーディエンスの中には「ReVERSE BOYZ初めて観たけど滅茶苦茶カッコよかった」っていう声もありました。

 何度も彼らのライブを観てきたし、当日の3週間前にもNicor in Punishmentの企画で観たばかりではあったんですが、今まで観た中で一番いいライブしてくれたなって感じです。Vo. アユム a.k.a. Young Dioのパフォーマンスもクラッパーのやや高めのステージと相性がベストマッチでしたね。おそらくセットリストの全曲でフロアにはモッシュピットが巻き起こっていた気がしますが、''ATSUKO MONTANA'' は確かに「この曲全部モッシュパートやぞ」な感じでしたね。そして本家 "PONPON!!" の盛り上がり半端なかったですね。クソデカシンガロングかましてくれたオーディエンスの皆さん最高でした。


 セトリの最後は「しゃーなしあの曲やるか…」と匂わせていた ''FRIENDZ'' 完全再現。シンガロングやダイブも起きてて狂ってましたが、音源通りKings and QueensのAyatoがfeat.するパートでは弦楽器隊とボーカル隊が一気にステージ最前に。先述の通り最前は狭いので誰かはじき出されないか心配になったし、Ayatoもアユムも「一瞬ヒヤッとした」って言ってたのが印象的です。


 曲間でテキーラタイムをおっぱじめたりとそのパーティーハードっぷりは健在でしたが、トリのKings and Queensの時にはステージ袖でアユムが立って寝ていたり(なんなら翌朝もまだクラッパーにいたらしい)、打ち上げでSlyDoggyの面々と謎の「共鳴」をしたりと色々ありましたが、今回の方向性には彼らがいないと始まりませんでしたね。個人的にはバンドとクラッパーの業務を慌ただしく駆け巡っていたDr. あじもサポートしていただき感謝です。

 ReVERSE BOYZ今後のライブは、7/8に火影(オールナイトイベント), 7/16に京都・西院GATTACA, 7/30に今回と同じ心斎橋クラッパーの3件です。特に7/30はクラッパーのスタッフとしても在籍しているDr. あじの個人企画で、昼から夜まで13バンドたっぷり観れるうえテキーラが安く飲める夏祭りで異常です。筆者は7/29~30所用で東京の予定ですが、日曜朝の新幹線で速攻大阪帰って観に行くか悩んでます。



LIKE A KID

 トリ前は 東京発 ''NU EMO'' LIKE A KID。このバンドを知った経緯は企画前の特集の通り、昨年出したEP ''HEAVEN OR HELL'' を取り上げてからSNS上での交流が始まったんですが、Buried Alive II終わってからこの企画のブッキングを始めた当初から絶対に大阪に呼びたいと決めていたバンドの一つです。エモ/スクリーモ、ポップパンク、オルタナをはじめ様々なジャンルを消化した最先端でユニークな音楽を大阪のオーディエンスに届けずにはいられなかったし、何より自分が観たかった。そしてその目論見は大成功だったといえます。

 当日はCatalystsのBa. BAN & ex. ABLAZE IN VEINS/現toroのDr. Ryuyaをサポート体制に加えて出演。バンドとしても初めての大阪ですが、この日のためにFREEDOM NAGOYAにて先行で配布されていた新曲2曲をセトリ入りさせるという大胆なアプローチで挑んできました(うち1曲は先日リリースされた''M.Y.S''。Winter Wakes, Satylusと共同でリリースした''Neighborhood''より''Break The Silence''もやってくれてテンション爆上がり。終盤SatylusのKyoheiがfeat.するパートはSlyDoggyのKENTOがfeat.、Wケント同士仲のよさが動画や写真からもわかりますね。


 ''What We Have''ではJasonAndrewのスダカズと、Winter WakesのRukaがfeat.、こんな豪華なラインナップ大阪のライブハウスで観れていいんですか? 


 LIKE A KIDのフロントマンKento、今までメールやSNSでのやり取りだけでリアルで会うのは初めてだったんですが、容姿端麗な見た目に熱いハートを持っててステージでも確かなショーマンシップがあって皆が惹かれるのも無理ないなって思いました。彼の言葉「この歳になって色々な初めてを感じれることに、大阪へ向かう車の中でずっとワクワクしていた」っていうのもそうだし、自分が今回の企画で目指していることも汲み取ってくれて「次」に繋げてくれようと全力を尽くしてくれた姿には感銘を覚えました。最後の ''M.Y.S'' の時泣きそうになったのはここだけの話、ここまで共鳴できる方に会えたのは久々だったかもしれません。


 現状7月以降でLIKE A KIDとして出演が予定されているイベントはアナウンスされてませんが、Sup Ba.のBANが在籍しているCatalystsは7/29にOAKTAILSのレコ発サーキットイベントに、Sup Dr.のRyuyaが在籍しているtoroは7/17にMIGHTY HOPEのレコ発ツアーファイナルで初ライブ & 9/16に1stアルバムレコ発を開催予定です。先日公開されたtoroの新曲、マジでカッコいいのでチェックしましょう。



Kings and Queens

 今回のトリは名古屋発 ''nu-EASYCORE'' Kings and Queensにイベントを締めくくらせてもらいました。唯一のオリジナルメンバーであるAyatoとはもうそこそこ付き合いが長く、クルマ/モータースポーツ好きで洋ゲーのサントラから影響を受けたという面でも共通する部分があるんですが、今回この方向性のイベントをやるってなったときKings and Queensに声をかけることは初めから決めていました。近頃All is WellLauncher No.8A Good Night's Sleepなど各地でイージーコアバンドが出てきておりますが、今一番精力的に活動しているのは間違いなくこのバンドでしょう。

 「日曜日よりの使者」を大胆にサンプリングしたラップ曲をバックに満を持して入場した「イージーコア日本代表」、こちらも3月に最新EP ''STEAL THIS IF YOU CAN!'' をリリースしてから初の大阪ということでKe$haのカバーの楽曲はすべてセットリスト入りしていました。自分のスローガンで別企画の題名になっている ''Stay Nerd / Stay Emotional'' をAyatoが「Stay Brutalだっけ?」とすっとぼけてからの新譜のイントロ(曲中で一気にチューニングが下がるアレ)からの「ごめんブルータルすぎたわ笑」の流れや、カッコいい雰囲気の楽曲かと思いきや、内容はトイレのことを歌った ''One Tiny Venue'' で締めくくったりと茶目っ気があって良かったです。


 今回のラインナップで最もダークかつ陰鬱なBear Knuckleに始まり、ヘヴィとポップな明るさを両立したKings and Queensで終わった今日、イージーコアという中途半端でナードなジャンルだからこそ今回のイベントを締めくくるのには彼らがふさわしかったと思うし、ラストスパート前のMC「皆平日しんどいことに耐えて週末にワクワクしてると思うけど、最近来日とかいろいろあるじゃん、俺らは週末とは言わずエブリデイワクワクしてたい」っていうのは名言でしたね。

 ''One Tiny Venue'' で終わるかと思いきや、ここでまさかのアンコール。ここは自分の希望でちょっと前までセットリストの最後を飾っていた 代表曲''Tonight'' をやってもらいました。最近は封印していたらしいので観れた方はラッキーでしたね。

 
 翌日東京でのライブが控えていたため打ち上げもそこそこに早めに大阪を離れたKings and Queens、現状控えているライブは先述のMIGHTY HOPEのレコ発ツアー名古屋編 (7/6)と、東京のイベンターMERRiLYの1周年アニバーサリー (8/4)の2件です。MERRiLYの中の人のまぁやとは最近SNS上で面識ができて、個人的にもチェックしている(なんならラインアップの方向性も若干影響を受けた)んでいつかお会いしたいです。


謝辞(長い)

 集合写真も撮り忘れるほど楽しすぎました。全組終わったときは解放感と虚無感で感情がぐちゃぐちゃになってて、その時の姿もバッチリ撮られていて笑いました。

 その後の打ち上げもReVERSE BOYZ/CLAPPERのあじ曰く「移転してから最もめちゃくちゃ」で狂ってました。ここでは詳しく言及しませんが、 「アメリカの漫画で描かれる学生のいじめかよ」ってくらいリアルでもパンツってあんな伸びるんですね…。 確かにインスピレーション元のゲームはイカれてますが、そういうところまで再現されてるのがもう面白いし何より絵面が最悪すぎて企画翌日はインスタのストーリー見返す度に笑い死にそうになりました。

 転換の合間や終演後にいろんなオーディエンス・バンド関係者・イベンターとも話しましたが、メタルコア/デスコア路線の印象を持たれている自分が今までアプローチしてこなかった方向性ながらも確かな手応えを感じました。どのバンドも自分たちの色を出していて埋もれることがなかったし、今回初大阪だったLIKE A KID & SlyDoggyのWケントもMCで言ってましたが、与えられた25分に全てを賭けている姿勢というのはひしひしと伝わりました。だからこそいい加減な気持ちでイベントやっちゃいけないと思うし、今回に関しては全力でパフォーマンスを引き出せるように準備したつもりです。

 あとこれはTwitterでも言ったんですが、4~5年前から今に至るまでの積み重ね・縁/きっかけなど手繰り寄せてこの日が成り立ってるんだと再認識しました。今回出演していただいた各バンドもそうですが、来てくれたオーディエンスの中には昔一緒にCrossfaithやCrystal Lake観に行ってた方もいたのが印象的でした。コ口ナ禍とか諸々で当時の友達の多くは就職や結婚でライブハウスや関西から離れたりで疎遠になってたんですが、その日は今でもメロディックパンク/ポップパンクのライブに行ってる彼が来てくれて、メタルコアキッズだった自分も彼の好きなバンドを呼ぶことになるなんて4~5年前は考えもしなかったと思います。こういう繋がりとか縁やきっかけを今後も大事にしていきたいです。

 まずは関西のオーディエンス・バンド関係者・イベンター各位、お忙しいところ時間を縫って遊びに来ていただき本当にありがとうございました。今回のゲストアクトのパフォーマンスを観て何かを感じ取っていただき、この日の「次」へと繋げていってくれると主催冥利に尽きます。

 フライヤーを手掛けてくれたTMSBのLuka、関西で多くのポストハードコア/メタルコア/アイドルが依頼しているのも納得な、インスピレーション元へのオマージュも忘れないマジでイカしたデザインに仕上がってました。お力添えしていただきありがとうございました。また依頼すると思いますんで、その際はよろしくお願いいたします。

 自分の企画に出演してくれたBear Knuckle, SlyDoggy, 195 ich-kyu-go, Winter Wakes, JasonAndrew, ReVERSE BOYZ, LIKE A KID, Kings and Queensの皆様、この8組の力があったからこそこの日にしかできないイベントは作れたと思ってます。出演いただいたことに改めてお礼申し上げます。

 そして今このレポを読んでいる皆様、いつもチェックいただきありがとうございます。皆様のリアクションやコメントが日頃の活力になっています。これからも面白いこと・意義のあることをやっていくともに、その時記憶に残ったことを書き連ねては積み重ねていくし、何よりその場にいた皆とも深く思い出を共有できるようにより一層精進していきますので、今後もサポートしてもらえると嬉しいです。


今後の予定

 ''N.L.N.S''は終わりましたが、年内は自分が関わる企画が2件あります。

 まずは今週末7/8(土)に心斎橋SUNHALL Westにて東京ブラッケンドデスコアSin Scriptureのレコ発ツアー大阪編を共催という形でサポートします。経緯や各バンド紹介は下に載せてある特集をご参照ください。

 初めての土地でライブ、ましてや自主企画を組むのはいつも期待と不安が入り混じるかと思います。Fieldismは大阪に来たいというバンドの声に応え、少しでも不安を取り除けるようにブッキングのお手伝いや共催なども承っています。今回初めてバンドとの共催をやるんですが、反響あったらタイミング見てやっていきたいと思っているので是非遊びに来てください。

 最近はポップパンク系統のライブが多かったのもあって明るいトーンの音楽ばっか聴いてましたが、ここで初心に立ち返ってサンホールウエストを地獄にします。


 そして9/30(土)には日本で最もチューニングが低くて音圧がクソでかい最強最悪のメタルコアイベント(自称) ''Buried Alive'' 第三回を、心斎橋火影で開催します。


 もう全アクト確定していて発表に向けて準備を進めていますが、こちらは8組中6組関西圏外 + うち4組初大阪と変態極まっています。アクト発表に先立って一組公募枠を募集していましたが(応募いただいた全国のバンドの皆様ありがとうございました)、その一組含めて日本のメタルコアシーンの最先端で活躍しているバンドを全国から大阪に集結させた、ワ〇ピースで例えれば「最悪の世代」じみている感じで伝説の1日が約束されています。Crystal Lakeのツアー京都編と被ってますが、N.L.N.Sと同等以上に自分の信念もって賭けてやるんでマジで遊びに来てほしいです。


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