作用には、反作用が伴う

 いかなる作用においても、反作用が伴う。その作用が強ければ強いほど、その反作用も強くなる。
 現実味はないかもしれないが、イランが北朝鮮から核兵器を調達したとしても驚きはしない。
 イランはロシア、中国と共同演習を行っている。

https://jp.reuters.com/article/china-iran-russia-idJPKBN1YU0HY
中国・イラン・ロシア軍、インド洋とオマーン湾で共同演習へ

 イラン、ロシア、中国は、それぞれ何かしら北朝鮮と近しい仲にある。

https://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2018/html/n12201000.html
防衛省・自衛隊
平成30年版
防衛白書
第I部わが国を取り巻く安全保障環境
第2章諸外国の防衛政策など
第2節朝鮮半島
1北朝鮮
イラン、シリア、パキスタン、ミャンマー、キューバといった国々との間では、武器取引や武器技術移転を含む軍事分野での協力関係が伝えられている。
https://www.afpbb.com/articles/-/2400141
「核開発の父」カーン博士、核技術提供を認めた発言を撤回
北朝鮮の核開発技術はロシアから入手したものだという。「北朝鮮の科学者や技術者はみなロシアで学んで」おり、北朝鮮の核開発プログラムは「精巧に設計されたすばらしい技術」だと話す

 ロシア、中国が自国の核兵器を直接イランに供与することには問題があるが、北朝鮮製の核兵器をイランに持ち込む手助けをすることには協力する可能性がある。もちろんロシア、中国も核戦争を望んではいない。だが、アメリカを追い詰める好機であると判断すれば、躊躇なく実行に移す可能性はある。
 冷戦時代のソ連はキューバへの核兵器配備でキューバ危機を引き起こした。この際にも、第三次世界大戦への脅威が世界中を駆け巡った。これによって、アメリカとソ連は譲歩し、キューバへの核兵器の配備は回避された。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/1963/s38-1.htm
キューバ危機

 ロシアがこれと同様な政治的駆け引きのために核兵器を利用しないとは限らない。ただ、冷戦時代のソ連と異なり、ロシアは、ロシア製の核兵器を提供するようなことはしない。なぜなら国際的な批判を招くことになり、ロシアの核兵器所有に関して余計な関心を招くことにもなるからである。
 また、ロシア、中国が民間船舶を利用して、北朝鮮から核兵器をイランへ移送する可能性もある。その民間船舶が、ロシア、中国国籍であるとも限らない。
 もちろんこれらは荒唐無稽な考えかもしれない。だが、今回のアメリカによるイラク首都空港でのイラン司令官暗殺こそ荒唐無稽な出来事であったことを忘れてはならない。

https://www.afpbb.com/articles/-/3261960
イラク首都空港に攻撃、イラン革命防衛隊の司令官ら8人死亡

 荒唐無稽な出来事が及ぼした作用には、荒唐無稽な反作用が伴うのである。

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1000763.html
復帰前の沖縄、核兵器1300発貯蔵
1962年には、米ソが全面戦争の瀬戸際に至ったキューバ危機の際、米軍内でソ連極東地域などを標的とする沖縄のミサイル部隊に核攻撃命令が誤って出され、現場の発射指揮官の判断で発射が回避されるという出来事もあった。

記事を読んでいただきありがとうございます。 様々な現象を取り上げ、その現象がどのように連鎖反応を誘発し、その影響がいかに波及するかを検証、分析していきます。 皆様のお役に立てればと考えております。 応援のほど、よろしくお願いいたします。