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読書メモ:トランジションとは?

今日は秋晴れの良いお天気で、お散歩日和でしたね。
少し暑いくらいでしっかり歩いたら汗ばむ陽気でした。
ここ数年すっかりお散歩好きになり、のんびり歩くのがすきです。

さて、今私は人生の中休みというか、サバティカルタイムを個人的にとっているのですが、仕事を辞めて全く次を決めずにいくという話を以前知り合いにしたときに『ああ、それは完全なトランジションだ…』というコメントをもらってからずっと気になっていたワードです。

トランジション、聞きなれない言葉ですよね。
今回は下記本からの学びと今自分が感じていること、考えていることをまとめたいと思います。


トランジションとは何か?

「transition」とは、「移り変わり変わり目変遷期」といった意味を持つ名詞英語表現である。他にもtransitionには「変化移行」といった意も含まれている。

webio辞書

誰の人生にも訪れる転機。
進学や結婚や転職、退職など、状況や人間関係やアイデンティティが一つのものから別のものに変わる「過渡期状態」のことを今回はトランジションとして扱います。

トランジションのプロセス

トランジションのプロセスは、まず終わりから始まるという点が特徴的です。何はともあれ、終わらせること。

前述の知り合いには、トランジションのプロセスを進行させるためのアドバイスを求めたところ『一度正しく嘆くことが大事』と言われました。
おそらく、自分の中で完全に終わらせることが必要なんでしょう。

本によると、どんなトランジションも古い状況から抜け出し、過渡期のどっちつかずの混乱を経験し、新しい状況に向かって再び前進し始めるという困難なプロセスを進むために以下の3つのステップを踏む必要があります。

どんなトランジションも(1)終わり(2)ニュートラルゾーン(3)新たな始まりから成っている。

「トランジション」ウィリアム・ブリッジズ著

今私はニュートラルゾーン真っ只中にあるわけですが、この状況に入るために自分の中の感覚を切り替えるために嘆くことが必要なんでしょう。
トランジションをこじらせて次に進むことができない人は実際にはかなり多く、それはこの「終わる」というプロセスを踏んでないことが多いという話も聞きました。

ちなみにmomomiは最近は感動して泣くこと以外はほとんど泣かないですが、今回仕事を辞めるとき自分でびっくりするくらい泣きました。
自分が思っていた以上に、仕事への思い入れがあったんでしょうね。

変化とトランジションの違い

変化とトランジションは何が違うのか?

著者は変化とはゴールに到達するために引き起こされるもの、一方トランジションは現在の人生のステージに当てはまらなくなったもの、あるいはふさわしくなくなったものを手放すことから始まる、と述べています。

つまり外的な環境変化は引き金になるものの、内的な事項がトランジションを発動するきっかけになるようです。
だから、「トランジションが変化を導く」パターンはあり得る。

私の場合は母親になったこと、目標としていたキャリアに到達したこと、人との出会い、家庭内の状況の変化など様々な要因が少しずつ内面の変化を促し早期退職へとつながっていったような気がします。
どこかで会社を辞めるんだろうと何年も何年も思っていましたが、あるタイミングで機が熟し、突然具現化したような感じです。

早期退職を決めたとき周囲には大変驚かれましたが、私自身はしっくり来ていて、その時とても落ち着いていたように感じたのは先に内面の変化が終わっていたんでしょう。
とはいえ、実際はそんなにきれいごとではなく、いろいろゴタゴタもありました。ただ感覚としてはとても冷静に受け止めていたように思います。
そして今ニュートラルゾーンに入ってから苦しんでいますが…

ニュートラルゾーンとは何をする時期なのか?

一言でいうと、ニュートラルゾーンは境目のことで自己再生の時期に当たります。空虚と発芽を味わうということ。
だからこんなにも不安定なんでしょう。

私は空の境地に至るために全精力を使い、しっかりと静寂に抱かれる。

老子『道徳経』

昔々、まだ神話が力を持っていたころ、トランジションを迎えた人は村を離れ、未知の森や荒野に入ったと言います。
今はそういった無為の時間を味わうことはあまり推奨されませんが、ニュートラルゾーンとはモラトリウムを味わう期間なのだと思います。意識的に。

そしてこの時期に本当にしたいことをいくつか試す、というのはとても大事なプロセスなような気がしています。
今まで時間がなくてやらなかったこと。
得意なことをやるのではなくて好きなこと・やりたいことをやること。
自分を振り返ること。

これらを通して私が次にやりたいこと、内的な方向付けがなされるようです。今は全く先が見えないですが。

はじまりとは印象に残らない形で生じる

この本を読んだきっかけは、どうやったら早くこの中途半端なニュートラルゾーンを抜け、次のステージに進めるのか知りたかったから、というのが正直な本音です。
だって早く次の準備に取り掛かった方がいいじゃないですか。

でも、それこそがこれまでの私のパターンで、それを手放さなければいけないところに来ているようです。
私たちはニュートラルゾーンから一刻も早く抜け出すマニュアルがあるのではないか?と思ってしまうけれど、そんなものはない。

それは内なる再結合とエネルギーの再補給である。どちらも、ニュートラルゾーンの混沌の中にどっぷりとつかることを必要とする。それはまるで、それぞれの「人生」が新しい形と勢いを持ったものとして立ち現れるためには、ときおり純粋なエネルギーの状態に還元される必要があることを示しているかのようである。

「トランジション」ウィリアム・ブリッジズ著

時間が必要で、必要なプロセスを踏めば、しぜんにあいまいに始まりは起こる。ただそれは誰にもわからないし、内的な抵抗も起こる。
そういうことのようです。

だから、今は自分を静かに見つめ、種をただまくことが最善なんだと思うようになりました。
内面が変化しようとどんなに混乱しようとも日常を大事にすること、種まきすること、どこからか芽が出てきたらそれを育てていく、そんなふうにしばらくは過ごしてみようかなと思います。

終わりに momomiはnoteをなぜ書くのか?

自己紹介でも書いたように、noteは私のトランジションを記録するために残そうという意図があります。
一つ前に揺れている自分をさらけ出したところ、友人を心配させてしまったような気がしますが、揺れている自分を優しく受け止めてあげたいと私なりに思っています。

そして、誰かがいつかトランジションで独りぼっちのように感じたとき、もし誰かの助けになればこんなに嬉しいことはないです。

あくまで自分のために。優しくする手段として。
書き続けられたら良いなと思っています。


momomiの読書マインドマップ


思いのほか長くなってしまいました。
今日も読んでくださってありがとうございます。

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