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みんなのフォトギャラリー公開 ガウディ探訪 バルセロナ

第二次産業革命の後から2つの世界大戦までの間頃、ヨーロッパ各地で芸術様式のモダニズムが流行しました。アール・ヌーヴォー(フランス)やユーゲント・シュティール(ドイツ)といった呼び名を、一度は聞いたことがあると思います。
スペイン・カタルーニャ地方では「モデルニスモ」。その代表格が、アントニ・ガウディ(1852-1926)です。

カサ ミラに鎮座するガウディ像

人類は、産業革命でそれまでにない大きな生産力を手にし、資本主義経済を成長させました。資本家が街に工場を作り、農民は街に出て労働者となる。今では使い古された「資本と労働の対立」がここから始まります。

人間の頭脳は、進化を止められない癖があります。
かつてない力を手にすると、それまで苦労してやっていたことが簡単にできるようになります。そして、その瞬間は余裕ができるはず。端的に言うと、「暇」になる。その暇をどう埋めてきたのかが、人間の歴史ではないかと思うのです。

資本家は、より高く、より速く、より強くと、その生産力、経済力を高めようとし、できた「暇」で、工業化をより推し進めようとしたかもしれません。
一方でガウディのような創作家たちは、創造力の発揮に精を出しました。それがモデルニスモであり、モダニズムの興隆だったのだろうと思います。

第二次産業革命の行き着く先が、モダニズムの興隆だったか、はたまた2つの大戦だったのかは、断定できません。
ただ、第三次産業革命(コンピュータによる事務作業の自動化)の後、これから始まるといわれる第四次産業革命(インターネット上のビッグデータを活用して起きるスマート社会)の前夜にあって、その恩恵を受けて自分にできた「暇」をどのように使いたいか、前もって考えておいても損はないなという思惑で、ガウディの作品に眼にし、触れてきた次第です。

カサ バトリョ
屋根の帽子、バルコニーの仮面、壁面の紙吹雪で、カーニバルを表現しているという説あり


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