ECの写真撮影について 内製か外注か
内製か、外注か?
結論:外注にしろ。
理由
EC特有の売れる写真に特化したカメラマンは稀少。カタログ写真等とは少し違う。キレイに撮るのではなく売れるよう撮る必要があるため店舗運営的な眼が必要。雇い入れるのは難しい。
専任で雇う程仕事量は無いため兼任となるがダブルスキルは更に稀少であり、その上ECで一番稀少職の店舗運営とのダブルスキルとなると雇える可能性は無いと思え。ただしカメラ専任で雇える程仕事量がある会社や給料を出せる会社ならOK。
内製メリット
都度外注経費が掛からない
撮りたい写真が自分で撮れる
何枚でも気にすることなく撮れる
気に入らなければ撮り直しが容易
内製デメリット
一般的に普通のEC企業の仕事の量はさほど多くないため専任カメラマンは厳しい。暇を持て余す。午前に1商材、午後に1商材の撮影スケジュールが埋まっているくらいの新商品の発売予定がなければ専任は無理。よって兼務となるが他業務と兼務出来るスキルを持つ者がまず居ない。
自社で機材を揃える必要がある。
カメラ本体20万、レンズ10万円、ライト2灯で10万、その他カメラ関係備品、 食器や小物、台などの撮影備品、保管場所。
コーディネートが必要 通常フードコーディネーター、インテリアコーディネーター等の専門職が居るが、一般的なEC企業の場合カメラマンが兼務する。コーディネートの学習、食品は調理や盛り付け、色彩センスを問われる。
スタジオ、撮影場所の問題。食品ならキッチン、火器。家具やアウトドア製品なら屋内外かなりの広さが必要。
力量不足の問題
担当が1人の場合、退職すると社内にノウハウは残らず誰も扱えない機材のみ残る。カメラが出来る担当が2人以上で部門を回す覚悟が必要。
内製での写真は採用、教育コストが莫大となる。
結局のところデメリットがめちゃくちゃ多い。下手を打っているうちに時間と金だけが消えていくのが目に見えている。成果が欲しいなら企業は始めから投資として金を出せ。
外注メリット
クオリティが高く、なんでも無難に仕上げてくれる。さすがプロ。
自社で機材を持つ必要が無い。自前の場合の機材の入れ替え、修理、メンテナス等が不要となる。カメラやレンズは非常に高額。備品も質の高い物は高額であり、その分野の備品への深い造詣と知識、入手経路等調査する手間がある。
外注デメリット
都度費用がかかる。クオリティと値段は比例する。スタジオの場合およそ1回5万円~。個人の場合はもう少し安いが、基本的に外注でケチるとロクな事が無い。
CWやランサーズ等、素人が多いため危険。(写真に限らないがとにかく力量不足で完遂出来ない場合が多く非常に危ない)
カット別、バリエーション等、場合により都度追加費用がかかる
意図しない作風で仕上がってくる可能性がある。腕に差がある。
カメラマンの年齢によって小物のチョイスの古さ、センスの善し悪しは運。相性。
個人事務所に依頼している場合、カメラマンが廃業して頓挫する可能性がある。
どうするのがいいか?
ECで起業、部門立ち上げから始めは素人の社員からさせてみて売上を立てていくのも良いが、1年経っても売り上げが上がらず写真がうまくならない場合は才能無し、外注に切り替えるのも手。社内的に見てうまくなっているなぁなどと悠長になっている暇はなく、社外的に見て下手か上手いかズバリ指摘しなければならない。トップ店舗と比べて「まあ比べるとダントツに下手だけど見れなくもないな」くらいならまだまだ上手くなる。「こりゃやばいよ。センスも感じられないし古臭いし安っぽいだけ」という腕前なら何かしなければならない。商品ページも重要だが、写真はかなり大きなウェイトを占める。ここをケチろうとするのはセンスが無い。
今日、私の上司が社長に前年比を割っている理由を聞かれていましたが、社長の広告のチョイスミスです。こうなると、来年に割らないように今年は売上を抑える必要があると感じざるを得ない状況ですね・・・。本当に仕事の意味が分からないです。10年以上前、基準値の3600%という数値を出して「他の人が頑張ってないみたいだから」と管理部から怒られた話があるのですが機会があれば書きます。
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