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■『ルーンショット』アーティストとソルジャーの役割発揮と  交流でイノベーションは起きる


500ページ以上もの分厚い一冊。

かつ、解説で米倉誠一郎先生も仰っているように
「本書は逸話と理論が入り交じり、
 決して読みやすい本ではない」です。

ただでさえ、物理学の専門用語連発で
物理学者しかピンとこないであろうメタファーで
ビジネス、イノベーションについて語っている。
しかも翻訳書なので、読みながら
頭から煙がプスプスと(笑)。

巻末の解説と付録まとめだけ読めばよいかもしれません。

イノベーションは、効率化を推し進めるなかでは
生まれにくいもの。

著者サフィ・バーコールいわくソルジャー、
要は分析型・問題解決思考の
強いタイプの人からは生まれない。

アーティストに自由でゆるい環境を提供して、
初めて萌芽の土壌ができる。

ただし、アーティスト、つまり創造的なタイプ
だけでもイノベーションは成功せず、
ソルジャーの役割も大切だということです。

日本が高度成長を成し遂げられたのは、
守るべきものが何もない状況で
アーティストたちが種をまき萌芽させ、
ソルジャーたちがせっせと育てたからなのでしょう。

しかし平成の30年間、停滞し続けたのは、
いつのまにはソルジャーが主体で
事業活動する仕組みとなってしまい、
アーティストたちが窒息してしまったから
なのだと理解しました。

13年前、前職を退職する際、
お世話になった経営幹部Kさんから
熱心に引き留められた際のエピソードを思い出しました。

「僕はやりたい仕事があるので起業したいだけです。
 そもそもこの会社には人材が豊富なので、
 僕一人抜けても揺るぎませんよ。
 なぜそこまで引き留めてくださるんですか」

「それは、お前が変や奴だからだ。
 前川みたいな変な奴がいなくなったら、
 この会社はダメになるんだ」

当時は喜んでよいものか複雑でしたが、
この本を読み、なんとなく
Kさんの本意がわかったような(笑)。

世はコロナショック真っただ中。
この国難を機に
窒息しかけていたアーティストたちが
息を吹き返し、活躍することを期待したいです。


すべては、日本の上司を元気にするために。

「前川孝雄のはたらく論」

備忘録は以下にて↙
https://ameblo.jp/feelworks-maekawa/entry-12598313545.html

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