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藤由達藏著(2015)『結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる』青春出版社

最初の一歩が肝要

長いこと積読状態になっていた中から取り出して読んでみた。

何かをしようとしたときに、なかなか最初のきっかけができずに、結果的に何もしなくて、後で時間を無駄にしたと嘆いたり、メールへの返信を億劫がったりする経験がある人は、読んでみると良い刺激になるかもしれない。

本書では、最初から自分一人ですべてをやろうとせず、自分以外の力、すなわち「他力」を使うことを推奨している。また「人生には成功と失敗があるのではなく、成功と成長があるだけ」とも説いている。先延ばしをする人は仕事の全体が見えていないので、まずは期限設定をすることで、最初の一歩につなげることも記載されている。

個人的には、物事をプロセスに具体的に分解して、シンプルに考えるという点は、ビジネスを考える上でも参考になると思われる。それは、「具体的には?」「ほかには?」「要はどういうことか?」と問いかけ、「課題解決後の状況を想像」し、「そのためにできることは何?」なのか、「最初の一歩は何?」なのかと事前に整理することにある。

さらに不安の解消や他人への応援など、面白い知見を得ることができる。例えば、ライバルのミスを望む人もいるかも知れないが、自分にとってはライバルがミスらずに高い技量や技を発揮することを願い、自分はその上を目指すと考えた方が、結果的に自分がもっと成長できるわけである。その意味において、他人を蹴落とすなどと思うことは、自分の成長を阻害することにつながるわけである。

既に古い本になってしまっているが、若いビジネスマンには一読して決して損ではない本である。

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