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カセットテープ型のガイドブックを作ってみた話

【ソウル美術館ガイド(仮)ができるまでの道 06】
ある日、ソウル美術館ガイド(仮)をKindleで出版しようと思い立ったわたしの、ガイド制作までのさまざまなメモ

※経緯はこちら
旅して、刺激受けて、その後どうする?―自己紹介に代えて
「ソウル美術館ガイド(仮)ができるまでの道」まとめマガジン

久々の更新~~

といっても、ガイドブック作りをさぼっていたわけではなく!
下書きに入れたままアップしてない note の原稿もあるんだけど!!

ちょっと寄り道で

カセットテープ型のガイドブック(?)を手作りした話
を書いてみる。

「カセットテープ」周辺の雰囲気が好き

以前、「キーホルダー型のガイドブックを作りたい」というポストをしたけれど、今回はカセットテープ。
もしかしたらわたしは、雑貨っぽい本?を作りたいという欲求があるのかもしれない。

元ネタはこれ

かわいくない?

近年、レコード盤に関しては、売上が世界的にあがっているという記事をちょくちょく見かける(「レコードがミュージシャンの新たな収入源に〜サブスク全盛時代のアナログな稼ぎ方」)し、

ソウルでも、

アートブック系のショップとかに普通にレコードが売っていたり、

PDF SEOUL

「レコードをディグる」スタイルで売ってるポップアップが複数あったり

SATUR ポップアップ

現代カードがやってるレコードショップ Vinyl & Plastic が今も人気だったり、

Vinal & Plastic のレコード視聴スペース

70年代にアルバムジャケットの概念を変えたといわれるデザイナー集団 Hipgnosis の展覧会が人気だったり、

Hipgnosis: Long Playing Story @GROUND SEESAW 西村

「レコードの雰囲気」が若い人たちに好まれてるんだろうな、というのは随所に感じる。

'GOODS IS GOOD' @D PROJECT SPACE(2019年)

そういう感性でいうと、
わたしは、カセットテープとか、ウォークマンとか、有線イヤフォンとかがかわいくて好き。

チープなカセットデッキで気軽に録音、とか、自分で編集したカセットのラベルを作る、とかっていう「カセットテープ文化」もわくわくする。

オルセン姉妹も有線イヤフォン使ってたよ!

そういえば、こないだ 3 COINS がカセットプレイヤーを発売するのが話題になってたし、レコードに続いておしゃれアイテム?になるかも?(※1)

話がそれたけど、そんなわけで、このカセットテープ型のアイテム、見た瞬間から「いいねーーー」って思ってたの。

けっこう可愛くできたよ

で、作ったのが、こんなの

カセットテープを解体して、中に紙をはさんで、
あけた穴にリボンを通して結ぶというシンプルスタイル

手作り感満載だけど、
えっ、けっこう可愛くできた!

中身は美術館の簡単紹介ガイド
スクエアの写真はアルバムジャケットをイメージ

外見はカセットテープだけど、中はサブスク UI(?)、でも超ふぞろい、なのが、もうごちゃまぜ、おいしいとこどりの、今っぽい感覚で好き。
元ネタを作ったの方の感性ね。(元ネタの方がもっとしっかり Spotify のデザイン)

ジャケットを開くと短い紹介がある

誰かにあげるのを想定していないので字が汚すぎるけど、ちゃんと考えて紹介も書いたし、休日・観覧料情報も入れた。

最初は Kindle 制作にとってはまったく無駄な寄り道だなー、と思いながら始めたけど、
テキスト量をすごく少なくしなくちゃいけないから、自分がその美術館の、どの部分を重要視して伝えたいかがわかったし、

ジャケ写真を選ぶ過程でも、
それぞれの美術館に対する自分の視点がわかった

あと、ちょっと発見だったのは、

普段スマホで聴く音楽って、その時の気分とか、なりたい気分でチョイスするなーって、

美術館紹介もそういう「味わいたい気分や、浸りたいモードで選べる」切り口だと(わたしだったら)面白いな、っていう、Kindle 本の方の指針が見えたのも収穫だった(※2)。

これを作った理由と、作ってみてわかったこと

ところで、これ、なんで作ったの?というと

Kindle 本を作るべく原稿を書いてるうちに
飽きてしまったから(笑)

飽きたというか、このまま作っていくと、つまらなくなる気がしたというか…

せっかくの自由きままな個人出版なので、
最大公約数なガイドブックではなく、わたし自身がソウルの街を歩くわくわく感とか、美術館でぼーっとする豊かさとか、そういう「感覚」を転写したいのに、

内容がだいたい決まって、パソコンでカタカタテキストをうっているうちに、それも薄まって「情報」になってしまっている感じがして。

それは完全にわたしの技量の問題なんだけど、
とにかくなんか、この感じ打開したいなーと思っていたところに、以前インスタに保存していた、↑のポストを見て、
「これだ!寄り道してこれ作ってみよう」と思ったのが経緯。

bless this mess!

で、

これはもうこれ以上の展開はなく、わたしの部屋にひっそりと置いてあるだけなんだけど、

作ってみてわかったことがあって、それは

「デジタル x 文章」の Kindle だからこそ、
「アナログ」「ヴィジュアル」「アナログ x ヴィジュアル」も同時に作っていくのが楽しいな、わたしは向いているな、ということ。

・アナログで世界観を作ってみて、自分が最初に感じた「ときめいたポイント」を再確認して、パワーをためる
 ↓
・それをデジタルの文章に落とし込んで、広く世界中に放つ

みたいなイメージ。伝われ!

そしてそれをこういうふうに note 等で共有していくと、Kindle のガイドブックのプレゼンテーションにもなるんじゃないかなって。

(これはあくまで、「わたしに」向いているってことで、文章とかデジタルでむしろめくるめくパワーを出せる人ももちろんいると思う)

なんで、遠回りかもしれないけど、今後も Kindle 制作の途中にこういうの織り込んで行きたいと思っている。

とりあえず、次は、ガイドブックのイメージボードを作りたいなって、ボードを買ってきたところ(実際に作れるかどうかは不明)
それより早く全部原稿書けば、の気持ちもあるんだけど 笑

簡単なものでも、手を動かして作るのは楽しい

最後、簡単に作業の過程。

たぶん、集中してやれば 1 日でできる簡単手作り作業。
わたしは、カセットテープ買いに行くところから始まって、結構日数使ってしまったのだけど。

カセットテープ、スケッチ用の紙、リボン、ペンなどを購入

カセットテープ、ビックカメラ有楽町店に売ってた!

広くて高級っぽく展示しているレコードプレイヤー販売エリア&防災用のポータブルラジオ棚エリアの間に、ひっそりと鎮座していた。

人生初、カセットテープを解体する
角丸にできるパンチみたいなの買えばよかった
角をはさみで丸くするのけっこう大変だった

カセットテープ解体したり、写真を選んで、ミニフォトプリンターでシール印刷したり、紙に、紐を通す用の穴を細いドライバーであけたり、

子供の遊びみたいな、ちまちま作業がすごく楽しかったー

うちにあったミニフォトプリンター
CANON SELPHY CP 1500 が大活躍
ジャケット(風)を開くと紹介があるってだけで、なんか楽しくなる

そういえば、そもそもこの note のテーマは

「つくるってたのしい!」
自分の中にあるイメージを形にしていく行為って、自由で、楽しくて、力強いな!

だったな、というのを改めて思い出したりもしたんでした。
そうそう、こんな他愛のない簡単なのでもいいんだよ^^


(※1)
Vinyl & Plastic はレコードショップだけど、カセットテープの視聴コーナーもある。

CASETTE TAPE IS BACK

デジタル音源が大衆化される前、大きな愛を受けたカセットテープが戻ってきた。その時その時代の感性を名盤で鑑賞してみよう

説明文がちょっと壮大 笑

(※2)
実は
旅の気づき その1:「体験した」という感覚は、「行動」ではなく「感情」が引き起こす」に

ガイドブックを作る際は、「なんらかの感情、感覚を感じられる場所」というのを紹介する、ということを意識しよう

って書いてて、その表現の仕方がわかった、って感じ。

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