SBMを勉強してみた Part 3 カイロについて

そもそも私が鍼灸学校に入学した理由は、昔テレビで見た「ポキっ」する整体を見て、もしそれでいろいろな病気が治るのであれば、すごく面白そうな仕事だなあと思ったからでした。しかしカイロの専門学校に入学する前に色々と調べてみると、カイロは日本では民間資格であり、「ちゃんとした」人は鍼灸学校か柔整学校に入学し、国家資格をとってからカイロを学び施術していると知り、まずは鍼灸学校へと進みました。そしてしばらくはカイロ的なアジャストの手技に憧れを持ち続けていました。残念ながら国家資格を取った後もカイロ的な手技を学ぶ機会がなく、むしろ早い時期にカイロを否定するような治療院の元で働いてしまったので(笑)、私もアンチカイロ派になりました、というか自分がカイロ的な手技ができないのをいいことに、カイロを偉そうに患者さんの前で否定していました(←情けない(笑)。

今回はカイロプラクティック(以下カイロと略す場合もあり)のことです。個人的にはカイロの歴史も学べたり、解剖学、神経学のことが少し学べて、めちゃくちゃ面白いかったです。これからカイロを学ぼうと思っている人は必見です。今カイロを専門にやってる人は見ないほうがいいでしょう(笑)。

 アメリカでは一生の内、一度はカイロを受けたことがある人はおおよそ30%で、特に他の国と比べて多い。またアメリカには5万人ほどのカイロプラクターがいる一方、世界の半分の国にはカイロプラクター自体が存在していない。カイロプラクターはドクター(医師)ではない。アメリカではDCという名称がつくが、それはDoctor of Chiropracticの略である。患者の多くはカイロプラクターと医師を同等だと捉えていて、特にカイロプラクターは腰痛の専門家だという認識が蔓延っている。また腰痛だけでなくあらゆる症状も治し、また病気の予防にもなると信じられている。

*カイロプラクター達が主張する以下の事は全て間違いだ!
 ・カイロプラクティックは科学である
 ・カイロプラクティックは神経学、解剖学、生理学に基づく
 ・カイロプラクターは神経系の専門家(医師)だ
 ・カイロプラクティックは健康増進とQOLの向上に役立つ

カイロの起源、カイロの理論、なぜカイロは科学に基づいていないか、カイロが引き起こす弊害、カイロはインチキ医学を引きつける磁石のようなものだ、カイロは害があり、いかに非倫理的であるか、そしてカイロがどのように作用し、どのカイロを選べばいいかの基準をこれから話していく。

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