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徒手療法家のためのファシア考察

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ファシアについて徒手療法家が知っておくべき情報を随時更新していきます。またファシアに限らず徒手療法に関する事柄も随時追加していきます。
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記事一覧

私は強揉み戦争には参加しませんw

先日、縁があって元有名プロスポーツ選手のマッサージをしました。今回はその時に思ったことを綴っていきます。 その方とは過去に数回会ったりしたことがある仲で、これから日本でやっていくにあたって私のマッサージを受けてもらい感想などを聞きたかったので、とてもお忙しい中わざわざ来てくれました。 ところでみなさんは「スポーツマッサージ」と聞いて何を連想しますか? おそらく同業者(鍼灸マッサージ師)であれば、スポーツ外傷の治療、もしくはコンディショニングのためのマッサージと言うかと思

ファシアとは(25)--- New york times誌で掲載されたファシアの記事---

以前、詳細レポートするかも?と言ったまますっかり忘れてしまっていた2023年にNew York times誌で取り上げられていたファシアについての記事のツッコミをいれます。以下のリンクでアカウント登録をすると(サブスクしなくてもいいみたいです)記事が読めますので、DeepL等で日本語訳して読んでみてください。 最初の数段落は 1「ファシアは体の組織を包む膜だ」 2「そのファシアは医学界で長い間見過ごされてきた」 3「ファシアには神経が分布しており、ファシアの”異常”が   

あけましておめでとうございます。

ブログ読者の皆様、あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします、というか本来なら前回のブログで最後のブログ予定でしたが、12月1日に日本に本帰国し、その後いろいろと思ったことがあるので自分自身への忘備録的にブログでシェアすることにしました。まあ興味のある人だけお付き合いください。 今、日本の某所で活動していこうとマンション探しから始めているのですがこれが意外と苦戦していて、やはり海外で20年以上も働いていて日本で収入がなかった、今現在は無職という状況からなか

(多分)最後のブログになります。

ブログ読者の方々、これまでありがとうございました。2013年頃にグーグルブログで始めた「ファシア考察」ブログもアメブロ、FC2ブログを経てこのnote.comに移り全部で約10年、よくここまで続けられたものだと自分で感心しております(笑)。この度、21年半住んだイギリスを離れ日本に帰国することにしました。しかし日本に帰国してまだこの仕事を続けられるかは全くの不明で他の仕事につく可能性も無きにしも非ずなので、これでこのブログは一旦終了とさせていただきます。もしまだ鍼灸あマ指師と

痛みについて勉強しなおす(25)---股関節の治療について勉強してみた③---

まず初めに、あと1回でこのブログはおそらく終了することになると思います。というのは11月いっぱいで21年6ヶ月住んだイギリスを離れ、日本に帰国することにしたからです。日本ではどこで働くか、何をするのか、など全くの未定で、もしかしたらこの仕事をやめて別の職種につくかもしれません。もしそうなったらこのブログの更新は終了いたします。まだこの仕事を続けていけるようでしたら、時々は自分の勉強もかねて更新していくかもしれませんので、よろしくお願いします。 さて今回で股関節ウェビナーシリ

痛みについて勉強しなおす(25)---股関節の治療について勉強してみた②---

で、ここからMehmet Gem氏の「Simplified the Hip」コース(リンク)の自分自身のためのノートのシェアになりますが、始める前にひとつ。 いつも勉強させてもらっている「Better Clinician Project」ででも、各項目(例えば膝痛、足首捻挫、非特異性腰痛)の説明の時、必ず →解剖学 →具体的な症状・サイン →prevalence(有病率、どんな人に起こりやすいか) →検査方法 →どんな治療法が勧められるか →具体的なリハ(エクササイズ)

痛みについて勉強しなおす(25)---股関節の治療について勉強してみた①---

いつも勉強させてもらっている「Better Clinician Project」で以前、股関節の回にゲスト出演されていたMehmet Gem氏の「Simplified the Hip」(股関節を簡略化する)コースを受講してみました。Mehmet Gem氏は自身を「the Hip physio」(股関節の理学療法士)と名乗り、SNSでも股関節のマネジメントについて頻繁にシェアしておられる人です。今年の11月にもう一度ライブ配信があるようなので、このブログを読んで興味が出た人がい

痛みについて勉強しなおす(24)---「Orthopedic Physical Examination Tests」の簡単なレビュー---

今回は痛みの治療に関係のある話題というところで「理学テスト」(整形外科的テスト」の本について簡単にレビューします。というのも、おそらくですが、私の調べた限りこの本は日本語に翻訳されていないので、日本人治療家達が情弱にならないよう紹介するのもいとおかし、かと思いまして(笑) ところで私のブログ読者の徒手療法家の方々は普段の臨床で「理学テスト」を行なっているでしょうか。例えば有名どころだとSLRテストとかアドソン、ライトテストなどなど。 私はもちろん専門学校で勉強しましたし、

痛みについて勉強しなおす(23)---新刊「Bodily relearning」の詳細レビュー---

2023年6月に痛みの科学の研究とそのセミナーで有名なNoi Groupから新刊がでました。さっそく1度ざっと目を通したのでレビューしていきます。ほとんどが「痛みについて勉強しなおす」シリーズで紹介した内容でしたが、復習的な意味合いと変わった目線からの説明という意味では買ってもいいのかもしれません。興味のある人は以下にNOIグループのリンクを貼りますが、まだ電子版は発売されておらずFBのグループで聞いた所、あと1年は電子版の発売はない模様ですので、英語が苦手だけど買おうと思っ

2022年にやってきたこと、考えてきたこと総まとめ(追記:リンク追加)

ブログ読者の方々、2022年もありがとうございました。本当なら、今年はあまり「勉強」してこなかったので、毎年恒例の総まとめはしないつもりでしたが、昨晩ある動画を見ていて思ったことがあったのでブログにすることにしました。 2022年は昨年に引き続き、エビデンスベースの考え方、治療法を常にチェックしてきましたが、8月下旬に思い立って英検1級の勉強を始め、今は世界で一番難しい英語の試験とされるケンブリッジ英検Proficiency (C2)の勉強をしているので、理学療法や生理学の

痛みの科学を勉強していなから・・・

先日、弟から「鈴木もぐらの股関節を治したゴッドハンドについてどう思う?」とyahoo japanのリンクとともにメールが来ました。もちろん答えはこのブログ読者の方々はおわかりでしょう。 まずはyahoo japanの記事を読んでみてください。 で、日本にお住まいの方はTVerであと数日見れるはずなので鈴木もぐらさんの股関節を治したという話を見てみてください。 で、この「トリック」は明らかです。このトリックがわからない人は「痛みの科学」を勉強したほうがいいでしょう(過去の

痛みについて勉強しなおす(22)---「New scientst」で”痛み”の特集がされていました---

今週号の「New Scientist」誌では痛みについての特集が組まれていました。 このブログの有料読者の皆様には特に目新しい情報はないですが、もしブログ読者の方々で徒手療法界の悪しき伝統「構造主義的治療」を止め、痛みの科学に基づくアドバイスとクライアントのQOLを向上させるような手技でクライアントに寄り添うような治療方針に変えた人達にとって、このNew Scientist誌を買って治療室とかに置いておくと、自身の治療方針の説得力をクライアントにもっとアピールできると思いま

痛みについて勉強しなおす(21)---Prognosis(予後)を再認識する---

最近はこのブログの更新が滞りがちですが、あいも変わらず暇な時間を見つけてはBen CormacとAdam Meakinsの「Better clinician project」(リンク)を見て勉強したり、painscience.comの記事を読んだり、physio networkのブログやダイジェスト(リンク)を読んだりしています。 それらはすべてエビデンスベースの治療やアセスメントの情報なのですが、それらで勉強していくうちに、私はずっとPrognosis(予後)について見過

ファシアとは(25)---ファシア最新情報?(笑)---

先週発売のイギリスの雑誌「New scientist」紙に「fascia」のことが掲載されていて早速購入したので、ブログ読者の方々にも紹介します。 記事まるごと翻訳するわけにはいかないので、個人的に要点となるところを紹介していくことにします。もし興味のある方がいたらぜひ購入し、読んでみてください。 ちなみに★マークは私の注釈です。過去のブログで全部説明してある事柄です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・今まで脂肪組織や膜組織だとして解剖するとき取