SBMを勉強してみた Part 5 ホメオパシーについて

今回はインチキ医学界に燦然と輝く、そしてトップ中のトップ(笑)のホメオパシーについてです。アメリカとヨーロッパではすごく知られた治療法ですが、日本ではあまり知られていない治療法ではないでしょうか?私はPart 2で書いたように、鍼灸学生の時にアンドリュー・ワイルの本を読み”代替医療”全般に興味を持っていたので、ずっと前から知っていたし、いつかは勉強してみたいと思っていました。しかもその時働いていたクリニックのある医師がホメオパシーに傾倒しており、その後独立されて日本で初めて医師がホメオパシー専門のクリニックを開いたのを知っていたので、なんとなく身近な存在でした。またロンドンでは、日本でホメオパシーを広めた第一人者がホメオパシーの学校をやっており、そこで学んだ日本人の方々も多く、特に在英日本人女性と話しているとホメオパシーの話題がよく出てきたりもします。

ホメオパシーについて知らない人は今回のレクチャーは見なくていいかもしれませんが、SBM的考えを知るにはいいレクチャーだと思います。また、このブログの解説を読む前に、一度ホメオパシーについてネットで調べて見て、その理論をどう思うのかを自分自身で考えてもらった上で、このブログを読むとさらに面白いと思います。

ホメオパシーは(アメリカやヨーロッパでは)広く知られた”治療法”だが、実際にホメオパシーを利用している人でも、その詳しい理論を知っている人は少ないのではないだろうか。私(Dr Hall)が過去に出会った人で、医学の学位がある人でさえ、ホメオパシーはハーバルメディスン(herbal medicine)の一つだと思っていた人もいたくらいだ。そしてその人にホメオパシーの真実を伝えたら、顔を真赤にしていた(笑)。ホメオパシーは本当に馬鹿げている(incredibly silly)。

*ホメオパシーの簡単な説明
・例えばコーヒーに覚醒作用があるなら、コーヒーを薄めて飲むと
 催眠作用がある
・そしてより薄めれば薄めるほど、その”力(作用)”は強くなる
・たとえコーヒーの分子以上に薄めてしまっても、水はそれを”記憶”し、
 もっと強い力(作用)をもたらす
・その水の記憶は砂糖玉にその水を垂らすことで、砂糖玉に”移動”する。
 (そしてそれを服用しても効果がある)

*ホメオパシーは完全にフェイクだ!ホメオパシーは妄想だ!
 (delusions about dilutions.)

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