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なぜ今「都市農業」を語るのか

新型コロナウイルス禍

2020年におきたパンデミックは、私たちに大きな変化をもたらしました。

  • インターネットがあれば、どこにいても世界中の人と気軽に繋がることができるようになった

  • 仕事のスタイルが多様化してリモートワークが普及し、居住空間にも多様性が生まれた

こうした変化はコロナ禍を経て、私たちの生活に定着していきました。

特に「対人コミュニケーションの在り方」や「仕事のスタイル」においては、コロナ禍を経験した人類に共通して、大きな変化が見られたのではないか、と思います。

この時、私は高校2年生。

朝練・昼練・放課後練と、朝から夜まで練習があった熱血なダンス部に所属しており、「今日も練習がんばろう!」と意気込んでいた、ある昼休みのこと。

ー緊急事態宣言が発令された。今すぐ、全員帰宅してー

先生から発せられた言葉に、なんとなくニュースで聞いていた新型コロナウイルスの脅威は、もう身近に迫ってきていることに気づきました。

ここから高校を卒業するまでの間、部員として最後となる舞踊大会には、先生のご尽力のもと、なんとか出場することが出来ましたが、学校生活の大半はマスクをつけながら過ごし、学年が変わって新にできた友達の素顔を卒業式で知る、という悲しいことを経験しました。

こうした高校生活を送った私が、なぜ農業大学を志し、【都市農業研究家】を名乗るようになったのか。

詳しいお話は、こちらのノートをご覧ください。


日本の農産物販売金額"約10%"を占める都市農業

ここで今一度、都市農業の定義をご紹介します。

都市農業とは、「市街地及びその周辺の地域において行われる農業」と、2015年に制定された都市農業振興基本法第2条で定義づけられています。

上記の定義でいう都市農業は、大都市圏に限らず地方都市にも分布しています。

現在、日本で都市農業を営む農家数は、13.3万戸 (=農家人数)、都市農地は5.8万ha。

これら都市農業経営体制における農産物の総販売金額は"5,898億円"(令和4年度)の経済効果を生み出しており、全国規模の農産物総販売金額のうち、7%近い割合を占めていることになります。(農林水産省調べ)

今、お話した都市農業がもつ食料生産能力は、現在、国会で審議中の「食料・農業・農村基本法 改正案」の中で明記されるべき!と思いますが、残念ながら"都市農業についての明記は一切ない"のが現状です。

これは、現在の日本国民が都市農業の機能を存分に認知していないのが原因と考えます。

【SDGsで考える】都市農業は、社会課題を解決する一手になる?

2030年までに、世界の国々が協力して、達成することを目標とした持続可能な開発目標
(Sustanable Development Goals)

(引用:農林水産省HP)

「貧困をなくそう」
「飢餓をゼロに」

ーあと6年の間に、本当に達成できるのか? 私には関係ないことだ。

一見すると、そう思ってしまいそうなSdgsの目標ですが、世界中の都市にもっと農業という産業を根付かせれば、達成をあきらめるのはまだ早い!

私は、本気でそう思っています。

都市農業がもつ"機能"

(引用:農林水産省HP)

・新鮮な農産物の供給
・農業体験・交流の場
・心安らぐ緑地空間
・都市住民の農業への理解の醸成
・国土・環境の保全
・災害時の防災空間

これらの都市農業が有する機能は、

  • 食料生産を行うことで、人の生命維持に繋がる

  • デジタルが普及し、対人コミュニケーションが希薄になるこの世の中で、誰もが共通して楽しめる野菜栽培の場を提供できる

など、新鮮な農産物をつくるといった農業本来の1次産業とだけでなく、人々の心身にやすらぎを与えるといったある種のサービス業、つまりは3次産業への発展に繋がると考えられます。

これら多面的な要素をもつ都市農業は、私たちにとって

"現代社会がかかる課題を、解決に導いてくれる特効薬"

であるとも言えるのです。

『 都市農業は単なる食料生産の場・機能を持つだけでなく、私たちの生活を取り巻くあらゆる課題を解決する一手になる 』

そう考えている私の想いを、少しでもお伝えできていたら幸いです。

"買って、都市農業を応援しよう!"

最後に、今私がアルバイトをしている八百屋さんの紹介で締めくくりたいと思います。

根津ツカサ商店

<営業時間>
月曜日~金曜日:11時から20時まで営業
土日・祝日:10時から19時まで営業
※火曜日定休

HP:https://808wefarm.studio.site/3
店舗Instagram:https://www.instagram.com/tsukasashouten_nezu/

<アクセス>
〒113-0031 東京都文京区根津1丁目26−5

昨年10月にオープンしたこの八百屋は、大学時代に仲間たちと援農へ出向き
東京野菜を流通させる会社を起業した方が経営されています。

日々、畑へ出向き自らが集荷を行うと同時に農家さんとの情報交換を欠かさない熱い店主さんです。

今すぐに「援農」や「市民農園の利用」を始めるなくても、「買うことで
都市農業を応援する
ことが出来ます。

私の想い

このnoteを読んで、少しでも、あなたの生活に都市農業を楽しむ瞬間を生み出して頂けたらー

引き続き、都市農業にまつわる記事を投稿していきますので興味をもたれた方はフォロー&いいね!頂けると大変励みになります!

最後までお読み頂き、ありがとうございました♪

都市農業研究家 武市愛夢


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