fanam

東京出身 韓国在住。ユーチューブ(fanam channel)運営。執筆。日韓交流活動…

fanam

東京出身 韓国在住。ユーチューブ(fanam channel)運営。執筆。日韓交流活動。noteでは小説や文化論などを載せます。

マガジン

  • ファナム韓国の旅

    日本、韓国、米国を旅した記録をここに残す。日々大切にしているのは旅と散歩での時間。

    • ファナム韓国の旅

最近の記事

交流コミュニティ

こんにちは、ファナムです。 さて交流コミュニティのお知らせです。 週一回の交流会となります。 <内容>は その時々のテーマに添っての交流 動画についてのお話し 日韓の文化比較 韓国人会員と日本人会員の交流 (韓国語・日本語ができなくてもだいじょうぶです。私が通訳します。) などです。 <日時>は 毎週水曜の夜20時から20時50分 ZOOMを利用します。 <会費>は 980円/月 初月30日間無料 (退会の場合月額費用は退会した翌日まで徴収されます。) 入会申し込み決

    • 【韓国生活体験】教師生活 協力(韓国語でヒョプチョ:共助)

      協力し合う学生  韓国の学生を見て、たいへん興味ぶかいことが一つあります。それは、お互いに協力し合うという姿です。その一つのエピソードとして挙げられるのが、授業中の発言の時です。  順々にタスクをさせながら指名していくと、ある学生が答えられないときがあります。大抵は仲のいい学生が固まって座っていることが多いのです。もし指名された学生がその質問に答えられなければ、たいていは黙っています。  そうこうするうちに、その傍から、低い小さい声が聞こえてきます。耳元でささやくような

      有料
      200
      • 【韓国生活体験】教師生活 先生への礼儀

         さて、私が教師として、学生の前に立つたびに思うことがあります。それは、みな不思議そうに、私を見ているその視線です。もちろん、最初の講義では、みな緊張して臨んでいるとは間違いないのですが、毎回学期のはじめは、そのことを感じ取るのです。  彼ら学生にとっては、もしかしたら、外国人を間近でみるのが初めての人もいるのでしょう。テレビやドラマなどで、もうすでに日本の映像などはすぐに見れる時代。韓国の学生も、はじめはそのような映像媒体で、日本人に接するわけなのです。  日本人は果た

        有料
        100
        • 【韓国生活体験】教師生活 雑談と疎通について

           私は韓国の大学で教鞭をとるようになりました。大学で教鞭をとる中で、中々慣れないことが一つありました。それは、学生の「雑談」です。  彼らにしてみれば、それが普通なのかもしれないのですが、私が見る限り、雑談でしかなかったのです。  私が、当初教団に立って話しているときに、授業とは全く関係ない話をしだしたり、ふざけ合ったりしているのを見るたびに、不快に気持ちになりました。先生を無視している、ばかにしている、といった気持ちになるのです。  そんな授業の雰囲気で、学生を授業に集

          有料
          100

        交流コミュニティ

        • 【韓国生活体験】教師生活 協力(韓国語でヒョプチョ:共助…

        • 【韓国生活体験】教師生活 先生への礼儀

        • 【韓国生活体験】教師生活 雑談と疎通について

        マガジン

        • ファナム韓国の旅
          fanam

        記事

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:17二人の時間

          ユナはアメリカの生活に慣れていた。もともと英語が話せた彼女は、適応することは一瞬であった。 富雄も毎日の生活と仕事に追われるだけであった。特別ユナを恋人のように接することはなかった。ユナもそれ以上を望むことはなかった。  それでも、アパートの一室で、そして職場で常に共に寝泊りしているにも関わらず、二人の関係はそれほど近くならなかった。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:17二人の時間

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:16 二人の生活

           アメリカでの新たな生活が始まった。今まで一人で生きてきた富雄の生活は一変していた。  同じアパートに異性がいる。ユナが韓国でも日本でもない、このアメリカに来ることは、想定していなかった。富雄にもそれを解釈することに、相当な時間がかかった。急激な展開にある面、たじろいでいた。  富雄は初めて女性を知った。彼の知っている女性は母と五つ年上の姉。そして祖母であった。交際した経験もない彼には、女性と常に一緒に行動することは、不慣れでもあった。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:16 二人の生活

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:15 空港からの電話

           富雄は気分がよかった。毎日がどこか希望に満ちていて、幸せであった。  ユナの手紙の中の聖書の引用文がそうさせたのか、それともユナの米国行きがそうさせたのか、彼自身には判別しなかった。  単純に言えることは、雲がかかっていた闇から解放された気分であるということである。  富雄は生まれて初めて、自分が価値ある人間でると認められたようでもあった。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:15 空港からの電話

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:14 あなたは光

           富雄は鳥のさえずりで目を覚ました。  カーテンを開けると、日差しはやさしかった。そして、窓の隙間から冷たい風が入ってくるのを感じた。  アメリカの生活で彼の心を慰めてくれるものの一つに鳥のさえずりがあった。鳥の種類も多かった。  そんな鳥のさえずりが、どこか希望を運んでくれる幸福の鳩のようにさえ感じた。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:14 あなたは光

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:13 理想の国の光と影

           富雄はサンフランシスコでしばらく様子を見つつ、同僚の無事を確認した後で、どうするかを決めることにした。数日後ようやく連絡はつながった。同僚はみな無事であった。本社がワシントンにあり、ワシントンで過ごしていた彼らは、幸運にもテロの被害は逃れていた。  しかし、彼らだけでなく、アメリカ全土は悲しみに暮れていた。それは、ワールドトレードセンターやハイジャックの飛行機で犠牲になった犠牲者とその家族はかなりの数に上ったからだった。さらにワールドトレードセンターで救助作業していた消防

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ:13 理想の国の光と…

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 12:同時多発テロの勃発

           富雄はラスベガスに着いた。街はどこかひっそりとしていた。  すぐに彼はネットのつながるカフェに入った。そこではすでに人だかりがあった。テレビの前にみなそのニュースにくぎ付けになっていた。  ある者は叫び声をあげ、そこから立ち去るものがいれば、ある者は茫然とその場に立ちすくんでいた。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 12:同時多発テロの勃…

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 11:自然への畏敬

           セントルイス、カンザスシティーに寄り、数日を過ごした。そこから西へと高速道路70をひたすら走り続けた。  当面はラスベガスを目的地としていた。  ラスベガスに入る前に、グランドキャニオンに寄るという計画を立てた。道なりにとにかく走りつづける時間と日々が続いた。  周囲の景色は当面はかわらなかったが、徐々にごつごつとした岩や砂漠に変わっていた。見たことのない景色が目の前に現れては消えた。周りは一瞬にしてピンク色と化している。  何事が起ったのか彼は目を疑った。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 11:自然への畏敬

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 10:発砲事件

           当面の目的地であったシカゴへ向かっていた。富雄はシカゴで観光の時間を費やそうと思っていた。  ドライブ中に彼はラジオを付けたり、音楽を流すことが多かった。ラジオは彼にとって唯一の情報源でもあったからだ。  シカゴを目の前にしたときであった。ラジオのニュースに恐怖を覚えた。  シカゴで連続無差別発砲が起こっているということである。  アメリカにきて初めて銃の発砲事件を目の前にしているのである。それ以前にもアメリカでは各地で無差別の発砲事件が起きていた。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 10:発砲事件

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 9:移民と労働

          富雄とキムは夜の8時に待ち合わせ場所であるドーナッツショップで再会した。  「キムさんの家はこの近くなんですか。」  「そうですね。オーナーの家で間借りをしてるんですけど。」  「じゃ、奥さんと子供はどこに?」  「はい、妻と子供達は実はニューヨークにいます。もともとそこが彼女の仕事場なので。一緒に住めればいいのですが、まだ事情が許さなくて。」  「そうですか。奥さんはニューヨークで仕事をしてるんですか。」  富雄は徐々にキムの渡米事情にのめり込むようになっていった。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 9:移民と労働

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 8: 日本食レストランの韓国人

           インディアナポリスは、以前工場が立ち並ぶ工業都市として栄えていた。しかし、現在は閉鎖された工場が置き去りにされている。  富雄はインディアナポリスを目的地としているわけではなかった。実際はその先のシカゴが当面の目的地ではあった。  高速を降り市内に入り、車を走らせると、日本食の看板が目についた。富雄はすぐに車をその食堂に駐車させた。もちろん、日本人が経営しているとばかり思っていた。  中に入ると、東洋系の店員が、席を案内した。富雄は彼を見てすぐに韓国人だとわかった。英語

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 8: 日本食レストランの…

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 7:白人と黄色人種

           その晩、富雄はふとメキシカン料理店で出会った白人の女性のことを思った。彼にとって白人の女性と接し、会話を交わしたのは初めてであった。それゆえか、かなりのインパクトがあった。  青い目。金髪の髪。そして快活ぶり。彼にとっては、このアメリカ旅行に匹敵するほどの、衝撃でもあった。  さらに、  「どうして、こうも、肌の色つやが人種によってことなるのか。どうして、目の色が違うのか。髪の色が違うのか。」

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 7:白人と黄色人種

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 6:コロンバスの女性

          気分の良い朝を迎えた。そして一路シカゴへ向かった。 ハイウェイはどこまでも続いた。まっすぐに道は続く。 アメリカの広大な大地が広がる。晴れ渡る空。雲が流れていく。 しばらくすると、街並みが見えてきた。アメリカ中部の都市・オハイオ州のコロンバスである。コロンバスは中西部の最大の都市といわれる。小さいが、なぜか都会の雰囲気につつまれていた。

          有料
          100

          連載小説「光と影」第2章 米国へ 6:コロンバスの女性