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連載小説「光と影」第2章 米国へ:17二人の時間

ユナはアメリカの生活に慣れていた。もともと英語が話せた彼女は、適応することは一瞬であった。

富雄も毎日の生活と仕事に追われるだけであった。特別ユナを恋人のように接することはなかった。ユナもそれ以上を望むことはなかった。


 それでも、アパートの一室で、そして職場で常に共に寝泊りしているにも関わらず、二人の関係はそれほど近くならなかった。

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