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読書間奏文

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雲を紡ぐ(伊吹有喜)

雲を紡ぐ(伊吹有喜)

せがなくていい。

自分のことなのに
自分のことをほとんど知らない
それなのに
周りの目ばかりを気にして
窮屈になって。

変化する感情
変化する自分自身に素直になれる時間を
私も過ごしていいですか。

ため息に溺れる(石川智健)

ため息に溺れる(石川智健)

この言葉とともに自殺した・・・
そのはずだった。

けれど捜査から浮かび上がる闇を秘めた過去。
言葉に込められた意味とは一体何なのか。

本当の真相を知った時、私も深くて重いため息に溺れていた。

発達障害のピアニストからの手紙    (野田あすか)

発達障害のピアニストからの手紙    (野田あすか)

自分に素直に向き合うことは苦しいけれど純粋で美しくとも思う。
激しい葛藤の日々の中、救ったのはピアノの先生(田中先生)だった。
どんな時も否定せず向き合ってくれた先生。
信じてくれる存在がいるだけで人はどんな状況でも歩み続けられるのだろう。
だからこそ、毎日そばにいる家族の存在に救われていることにも気付かされた。

私も、こんな強い人になりたい。
彼女の音楽は胸に響く。
もっと、この思いを多くの人

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また、同じ夢を見ていた(住野よる)

また、同じ夢を見ていた(住野よる)

“幸せとは”と問われたら。

今の幸せは
温かいコーヒーを飲みながら、非日常の世界に浸ることかなぁ。

読書とか音楽とか芸術とか。
コーヒーとともに、私の知らない場所に浸りたい。

ふたご(藤崎彩織)

ふたご(藤崎彩織)

頼れる人がいるだけで、少しだけ素直な自分と向き合える。ふと思ったのは、
「親友は自分を知るための鏡みたいな存在」なのかなと。

たまに友達や親友が疎ましく思うのも、自分の嫌なところが見えてしまうからなのかもしれない。そんな時にでも、自分のことを気にかけてくれる存在が親友(ふたご)なのかもしれない。

一つひとつのエピソードが彼ら(SEKAI NO OWARI)のこれまでを物語っている気がした。

虎のたましい 人魚の涙 (くどうれいん)

虎のたましい 人魚の涙 (くどうれいん)


【耳朶の紫式部】

“すいちゃん”のように素を出しても良いなと思える大学の友達が恋しくなった。
関西弁でずけずけ話す、だけど親身になってくれる先輩。
人目構わず、笑い合ったサークルの仲間。
大学中を一緒に歩き回った学科の友人。

地元に戻り、丁度コロナも流行し、社会に揉まれ余裕もなくなり。

また、馬鹿みたいに笑ってふざけてたらいつの間にか朝になって・・・
なんでもできるような気がした、そんな人

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その本は (又吉直樹・ヨシタケシンスケ)

その本は (又吉直樹・ヨシタケシンスケ)

ある本は、一番大切なページが読めなくなっていた。
これは真理だと思う。
記憶から消したいものは、ふとした瞬間に見つかってしまう。
見つけたいものほど、なかなか見つからない。

ある本は、幸せを探していた。
“幸せ“にもしも形があるのなら、1ピースはきっと
「大切にし、大切にされること」
たとえ、形(見た目)がきれいでなくとも。
大切なのは、深い時間。

HI, HOW ARE YOU ? (綾部祐二)

HI, HOW ARE YOU ? (綾部祐二)

人生、楽しんでいるかい?
言い訳していないかい?
自分自身を、可能性を、自分が信じていられるかい?

やりたいもの、なりたいものを本気で掴みにいく。
そんな綾部がカッコよく思った。
そして、ぶっ飛んだことも「良いんちゃう?」ですましてしまう又吉。

素敵なパートナーだなと。
夢に本気な人は、全てを力に変えているんだな。

そんな綾部は、眩しい。

読書間奏文(藤崎彩織)

読書間奏文(藤崎彩織)

なんで今、こんなこと思い出すんだろう。

読書をすると不意に、不思議な気持ちに駆られることがある。
ただ、この気持ちは温かく懐かしく愛おしく。
心地の良いもやもや。
例えるなら…
田舎の祖父母の家でお日様に当たりながらお昼寝をしている感じにも
初夏の風を感じながら目をつぶっている感じにも
夏の終わりに迷い込んだ秋の風が頬をかすっている感じにも似ている。

だからかもしれない。
読書をするといつの間

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