社会人と大学時代の研究室の違い
大学の学部は薬学部だったので大学6年間の後半はほぼ研究室に通っていた。
大学の研究室は楽しい大学生とは一変して地獄のような生活だった。
時間に拘束され、一番権力者の教授の指導のもと研究という労働を強いられるるため研究室生活を「給料のもらえない社会人」って呼んでいた。
本当に社会人の今と給料のもらえない社会人の大学時代を比較してみたら面白いことに気づいた。
①時間
研究室 : 圧倒的拘束、9-18時までがコアタイムと言っておきながら平気で皆んな21時まで残ってる。ひどい時は日を超える。コアタイム外にセミナー始めるほど教授の頭が狂ってる。当たり前のように土曜も研究室ある。
社会人:仕事から帰って料理できるくらい時間に余裕ある。土曜は休み。
②お金
研究室:土曜は研究室あって、日曜は最低限休みたいからバイトする時間もほぼない。からお金が貯まるはずもない。というか学校にお金払ってる。払って労働してる。
社会人:知らぬ間に貯まる。年に2回のボーナスとかいう最高の制度。
③法
研究室:教授が研究室という生活圏の全てのトップであり、全ては教授により成り立っている。だから教授の言うことが全て。どんなに教授の機嫌が悪かろうが、どんなに理不尽なことを押し付けられて怒られようが教授が全てだから受け入れるしかない。多少のハラスメンがあろうがなかろうが受け入れるしかない。
社会人:労働基準法なり、ハラスメントなり、さまざまな秩序に守られている。一番偉い人の独占状態にはならない。
④人間関係
研究室:教員という皆んな共通の敵がいるから学生メンバー皆んな大体仲が良かった。教員の見えないところだったらいくらでもだべることだってできたし、だべってない時間もなんやかんや楽しかった。
社会人:うちの会社はたぶん他の会社と比べて皆んな仲が良い。仕事中だって同年代の先輩とかとだべることもできる。からこの点はあまり研究室と変わらない。
⑤責任
研究室:給料のもらえない社会人と言ってもまだ学生。だから責任なんてものは存在しない。
社会人:どんな仕事でもお金もらって働いてる。だからどんな時でも社会人という緊迫感に張り詰められている感じがする。
⑥目標、目的
研究室:早くこの地獄から脱獄したいっていう目標。あと数年、数ヶ月だけ頑張れば脱獄!!社会人になれるっていう明確な目標というか目的があった。
社会人:終わりの見えない生活。会社で明確に部長になりたい!とかいう目標もないし、あっても何年後だっていう目標だし、先が見えるものがないからモチベーションは↓↓
という感じで色々と違いを上げてみたけれど圧倒的に前半の違いを考えれば社会人の今の方が充実している。
でもなんでだろう研究室の方が毎日1日1日を活き活きと生きてた気がする。
会社だってたわいもない話をできるし、全く不満もない。それでもあの拘束された地獄の方が楽しんでた気がする。
きっと今を楽しめないのは⑤と⑥にあるんだろうなあ。
社会という責任に毎日押しつぶされながら先の見えない生活を過ごしてるからかもしれない。だから新しいことに目を向けられず、家と会社の行き来が始まるんだろう。そして次第に日々のワクワクも消えていく。
社会人としての責任はお金をもらって働いている以上、逃げることはできない。
って考えると研究室時代のように明確な目標とか目的を持って生きることって大切だ。目標や目的に向かっている生き方のライン上に会社があった方が絶対楽しい。
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