見出し画像

ちょっとだけ薬膳、クコの実と菊芋入り福神漬け

常備している福神漬けがなくなりそうだったので、追加をつくった。
いつもは大根1/4〜1/3本程度をメインの材料とするが、今週は買い物に行けず、手持ちの大根がやや足りなかったので他の野菜を足すことに。

野菜室にはれんこん、にんじん、ごぼうと福神漬けに使えそうな野菜がいくつかあったが(ごぼうは以前何度か入れて美味しかったのだが、漬け汁を吸うのが難点)なんとなく気が向かず、「入れてみようかな」と思ったのは半端に残っていた菊芋。
夫が菊芋の醤油漬けを殊の他気に入り、毎日のように食べているイメージもあって「福神漬けの味付けに合いそう」と思ったし、シャキシャキした食感も悪くない。

野菜室の中でしなびかけていた大根(細め10センチで120gくらい。普段福神漬け作りに使う量は250gを目安にしている)を皮ごと縦1センチ四方に割り、それを1ミリ強程度に薄く切って塩をし、しばらく置いて水気をできる限りしぼる。

大根に塩をしている間に菊芋大1個も同じくらいの大きさと薄さに切る。こちらは水気をしぼる必要はなし。
生姜20g程度は針しょうがに、昆布5センチ角程度も同じようにはさみで細く切って用意。赤唐辛子は種を抜き、薄切りを数枚。

調味液はいつもこの量(割合)。
砂糖は元レシピより2割程度減らしているが、我が家の舌にはちょうど良い甘さ。完成後の保存も、冷蔵庫なら1ヶ月以上もつ。

・醤油:50cc(1/4カップ)
・砂糖:30g
・酢:15cc(大さじ1)

この分量で小型のフライパンに入れて熱し、砂糖が溶けたら水気をしぼりにしぼった大根と刻んだ他の材料を加えて全体を混ぜて煮立たせ、泡がぶくぶく言う沸騰状態を1〜2分キープ。

いったん火を止め、穴杓子等で具材のみすくってファスナー袋(熱に強いタイプ)に入れ、フライパンに残った液を再沸騰させ、具材から出た水気を飛ばしてさらに少し凝縮させる。

この液を熱いまま具材にかけて袋の上から全体を揉み、白ごまを好みでかけ、粗熱がとれたら袋の空気を抜きつつファスナーを閉めて冷蔵庫で1日寝かせたら食べ頃…というのが基本の作り方。

大根だけで作れば(他の野菜も入れると、種類にもよるが保存性は少々下がる)冷蔵庫で1ヶ月はもつし、多めに作って小分け冷凍しておくとさらに長持ち、たいへん便利。

今回は菊芋も使ったので、いつもより気持ち早めに消費した方がいいだろうな…と思いながら調理していてふと思いついた。これにクコの実入れてみたらどう?

クコの実は女性の体によく(ビタミン、鉄分、カルシウムが豊富)や目の疲れに効くと聞き、薬膳的に言うと「気」を養うので(私は典型的な気虚タイプ)最近初めて買ったのだが、ドライフルーツとしてそのまま食べるにはややボソッと固く、数粒まとめて食べるとほんのり苦味(薬膳ぽい感じの、と言えば伝わるでしょうか)が気になるので、料理やお菓子に入れて使う方が良いのかな、とちょっと思っていた。

菊芋を入れたあたりでなんとなく薬膳感を感じ、クコの実もいいんじゃない?と試しに入れてみることに。
調理液で大根と菊芋を加熱した後、再沸騰させた液を入れる際に10粒程度加えてみたが、どうだろうか。赤い色が加わって、見た目的には美味しそう。

しなびた大根は味がしみやすいので漬物には悪くない。色の淡さは使った醤油のため。お好みの醤油を使ってください

まだ作りたてなので味見はしていない。味がなじんだ後に後記しようと思います。

<後記>
味がなじんだ後のこの福神漬けは、いたく美味しく出来上がった。1日半ほど経って味見して「あれ?思った以上に美味しい」と思い、ある朝夫が起きてくるなり「今回の福神漬け美味しいね」と言った。満場一致。
「菊芋のシャキシャキした感じもいいし、クコの実のまろやかさもあって」
そうなのだ。普段の福神漬けは味が濃いので(大根をしぼりにしぼって作るので味がしみやすい)カレーのお供にすることが多いが、今回は適度な塩気で使いやすい。
白いごはんにのせるだけで美味しい。混ぜご飯にしても良い。豆腐にも合うし、納豆と和えても食感と味わいがとても好相性。どうやら菊芋は福神漬けに向くみたいだ。そして夫の言った通り、クコの実がまろやかになって色合いもきれい。クコの実はやはりそのまま食べるより、和え物やサラダに入れたり、お菓子作りに使うのが良いみたいだ。ナムルに入れても美味しいと思う。玉子豆腐や茶わん蒸しにも合いそう。
ちょっとした薬膳漬物、良いですね。
そもそも旬の食材に発酵要素をプラスすれば薬膳になる訳で、漬物は薬膳にとても近い位置づけ。今後も漬物+薬膳は考えていきたい。

この記事が参加している募集

今日のおうちごはん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?