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私が考える「笑い」の本質

(注)期待を裏切らないためにも、この文章は笑いを取るために書いた文章ではなく、笑いの仕組みを分析的に考えた考察とご理解ください。笑わせようとは思っていません。

前置き

お笑い芸人ってすごいです。
発想力と瞬発力で一気にその場にいる人を笑顔にし、それでお金を稼ぎ、自分や家族の生活を成り立たせています。
有名になれるのはほんの一握りでしょうが、その精鋭とも言えるお笑い芸人になるには相当の苦悩・努力・戦略・運があったのだと感動すら覚えます。

私は、お笑い芸人だとサンドイッチマンが好きです。他にもたくさんいますが、例えばずんの飯尾、かまいたち山内、三四郎小宮、かもめんたる岩崎、チュートリアル徳井、ナイツ塙、真空ジェシカ川北など挙げればキリがないですが、世の中に面白い人はたくさんいます。

サンドイッチマンのyoutubeのネタを見ていると、オチが分かっていても笑えます。20代中盤の憂鬱な電車内でも、サンドイッチマンのネタを見ると笑わずにはいられず、ついには見るのをやめたくらいです。ほんとうに笑いは人を癒やす力があると思います。

方法論と本質

テレビではよく緊張からの緩和が笑いの鉄則なんて話をお笑い芸人の人がしているのを聞きますが、あれは笑いの本質というよりは人間の心理的な慣性を利用した方法論だと思います。面白くないことに緊張と緩和を付けても、DV型のパワハラにしかなりません。私はお笑い芸人ではないので、もっと深いところの何かがあるのかもしれませんが、とりあえず自分なりの本質とは何か考えてみます。

私が考える笑いの本質は、数学的な言い方だと因数分解における共通因数の抽出です。
なぜ数学的にいうかというと、この表現が一番誤解なく伝わるからです。
難解な数学を知らないと本質を理解できないわけではないので、中学数学を経験した方は読み進めてください。

誰もが中学くらいによくわからないけどやらされる、あの因数分解にお笑い、ひいては物事の問題解決の本質があると思うのです。

人間の思考はとても複雑で、多くの人がいるように多くの思考が存在します。これは因数分解する前の多様な式が存在するような感じだと思っています。

例えば、お笑い芸人が前置きなどである条件設定をしたとします。
そうすると、聞いている観客は状況から考えられるあらゆる面白い顛末を予想します。
その要素がA~Eの5つあったと仮定すると、
A 観客のうちの一人が思いついたありがちな顛末
B 観客の一部(複数)の人が思いついたありがちな顛末
C 観客の全員が思いつくレベルの面白い顛末
D 誰もが思いつくけど、言語化(意識化)できない面白い顛末
E だれも全く考えつかなかったけど、皆面白い顛末

5段階に分けると、こんな感じに階層化できる気がします。

このうち、共通因数に該当するのはC~Eということになります。

Aで起きる笑いはニッチな笑い
Bで起きる笑いはニッチではないけど、全体としてウケたと言えない笑い
Cで起きる笑いは納得の笑い(共感的要素含む)
Dで起きる笑いは爆笑
Eで起きる笑いは大爆笑

だと思います。

まとめ


私が主張する笑いの本質は、
多くの人が意識的・無意識的に思い浮かべる共通因数の抽出並びに期待を超える了解可能な面白さの発見。
にあると思います。

そう考えると、人気のお笑い芸人は常に周りの人の頭のあらゆるパターンの考えを想定し、そこから多くの人の共感を好き出す共通因数を迅速に抽出して言語化できるスペシャリストと言えます。

お笑い芸人は相当頭の回転が早く訓練していないとできない仕事だと思います。それ故、お笑い芸人がテレビ界を席巻し、今では真面目な番組のコメンテーターも難なくこなし、皆が羨む有名女優と結婚することができるのは、私は全然不思議に思わないのです。

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