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朝の十分作文✏️ジャイロになるか否か

石井ゆかりさんの
『星占い的思考』を
やっとこさ
読了した。

「占いというアジール(避難所)」
という項目は、とても面白かった。

占いというものに
一生触れずに生きていける
数少ない幸運な人もいるだろうが、
大抵は世に出て
「宇宙は俺に興味がない」と、
漫画『HUNTER×HUNTER』の
ジャイロのように思う瞬間があり
孤独を感じてしまう。

ジャイロは先の漫画の登場人物で、
幼少期に虐待され続け
その事に思い至り、
悪の道に立つきっかけとなってしまった。

神や、天や、とにかくこの世というものと
自分との間に、何かつながりがあり、
自分という存在に意味がある、という思いを
誰もが持ちたいのだ。
信仰でもいい、「星座」でもいい。
何かしらこの果てしない不可解な世界と自分との
「意味のつながり」がなければ、
生の実感を持ちにくいのだ。

『星占い的思考』石井ゆかり著

確かにそうかと思う。
うん十年前、大学受験の期間を終え
同級生が看護大学に合格した時、
生物学の先生が言ったことを思い出す。

「そうか。看護の道に決まったか。
何か信仰がなければ、きびしいかもね。」

すると同級生は
「キリストの教えが好きなので、
そちらも学ぼうと思います。」
と言った。

しっかと
後ろ盾も用意している事に驚いた。

看護の現場では
看取りも仕事の一つであるから、
なんとか死などに対して
意味付けなり何なりできるように
道しるべとか命綱とか
クッション的なものがないと
やっていけない。

看護の現場でなくとも
誰でも生きていく上で
なんとか過去や現状を
納得した上で
生をまっとうしようと試みる。

だから、道徳的、倫理的には
アウトであっても
占いは市民権を得ている。

「だれのせいでもない」と
「愛していると言ってくれ」は
似ているな。
そう確認したいのだ誰でも。

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