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動詞エッセイ;感染る(うつ-る)

『感染る』はウイルスや病気が感染するときだけに使う言葉じゃない。
他人の感情だって、感染させることがあるのだ。

バスを使って移動する日々。
毎時間、時刻表通りにバス停に到着し、安全に目的地まで運転してくださる。
とても感謝している。

雨が降っているときは「傘を忘れませんよう、お気をつけください」
早朝の便で、「朝早くからお疲れさまです。お気をつけて」
降車するとき、1人1人「いってらっしゃい」「ありがとうございました」

各バス停で停車するごとにアナウンスをしたり、
お客さん1人ずつに言ってくださる運転手さんもいた。

マニュアルに書いてあることなのかもしれない。
でも、心のこもった言葉は、温かく、嬉しい気持ちにさせてくれる。
そして、私も気持ちを込めた「ありがとうございます」が言いたくなり、
自然と口からこぼれる。

反対に、ツンツンした言い方をされると、自分もツンツンして返してしまう。
イライラをぶつけられると、こちらもイライラをぶつけたくなる。

今回は、きつい口調で注意され、腹が立った。
降車時に見せる定期券が運転手さんにはっきり見えなかったらしい。


そんな風に言わなくてもいいじゃない

1、わたし「ありがとうございました〜」

2、運転手さん「ちょっと待って、お客さん!」

3、運転手さん「見えるように、しっかり見せて!分からないでしょ!」
  わたし;むすっとして、もう一度見せる

4、わたし『そんなきつく言わなくてもいいじゃない!!』

確かに、私が悪かったところはあるかもしれない。
でも、その言い方は腹が立った。

これを機に、お互いが気持ちよく過ごせるよう、
私自身の行動も気をつけよう、と思う。

そして、『他人だからこそ尊重し合える大人になりたい』
そう振り返るきっかけになった出来事だった。

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